両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 釣れる方程式はあるのか

 ヘラブナ釣りは難しいと思っているのですが、人によっては簡単だと思われている方もいます。この違いはどこから来るのでしょう。


 一つは目標の立て方でしょう。1日に何枚釣り上げることが出来ればよく釣れたと思えるかで違いが出てしまいます。仮に50枚を釣り上げることを目標としていると30枚の釣果では不満が残るでしょう。逆に30枚が目標だとすると30枚釣れるだけで満足出来るはずです。


 昔お世話になった方がいます。残念ながら既に鬼籍に入られてしまったのですが、いつもいつも良くして頂いていたのですが、はじめの頃には釣れない私を心配してか、ヘラブナ釣りのhow to本をわざわざ買ってプレゼンして頂いたことがあります。


 その方は朝もそれ程は早くこられずに納竿されける時間も随分と早かったのですが、何枚釣れましたか?と質問すると、いつもいつも2枚2枚と高見山の口調で返事をされていました。その方の釣果の目標はそれ程高くはなかったと思うのですが、満足されて帰られていたのではないかと思います。


 私も基本は50枚の釣果を目標にしているのですが、何も50枚を超える釣果でなければ満足出来ないわけではなく、理想的な当たりが出せて理想的な合わせが効くことで、とても満足のいく1日を過ごせた気分になります。
 反対に釣果はある程度の枚数を稼げていたとしても、理想的な当たりが出せずに変な浮きの動きで合わせ、それでも上唇センターで釣れてきたりすると、何が間違っているのだろう、どうして良い食い当たりが出せないのだろうと、とても不満が残る日となってしまいます。


 上手く当たりが出る日もあれば出せない日もあります。釣果が伸びる日もあれば伸びない日もあります。いつも同じことをしていてもダメだと私的には感じているのですが、もし釣れる方程式があるのだとすると、それをとても知りたいとは思うのですが、そんな方程式は存在するのでしょうか。ただ方程式があったとしてそれで簡単に釣れたりすると、やはりヘラブナ釣りは辞めてしまうと思うのですが・・・・。


 最近how to本を読むこともなくなってしまいましたが、もしそこに書かれていることに忠実に再現したとすると、どんな釣れ方をしてどの程度の釣果を得ることが出来るのでしょう。


 やはりそんな方程式は存在しないと思うのです。相手は自然界に生きている生物です。生物の基本は生きることと子孫を残すことです。それはある意味人間も同じと思っていますが、私が存在するのは悠久の歴史の中で誰一人子孫を残すことを怠らなかったがために、今日の私が存在しているのですから、子孫を残すことが生物としての最大の勤めと個人的には思っています。勿論子孫を残したくても残せなかった人もいますが、最低限子供を作らないとの選択は間違っていると思っています。まぁこの意見には色々と思われる方がいると思いますが、個人的な思いと理解して頂きたいと思いますが、生物の多くは生きることと子孫を残すことがDNAの設計図には書かれています。


 その最大の目的である生きることの中には、危険察知能力と自然界から安全に食を得る能力です。残念ながら人間はその能力は退化したようで、危険察知能力も自然界で食を得る能力はありません。しかしその自然界の一員であるヘラブナを相手にしているのですから、いつもいつも良く釣れるわけはないはずです。


 生命の危険があるのが気候(水温)です。極端な低水温や高水温はそのまま命に関わります。そんな危険な時に餌があるから食べようなんてことは思わないはずです。つまり生命の危機と隣り合わせにいるのですから、いつもいつも安易に餌を食ってくるわけがないはずです。そこで如何に餌を食わせるかその工夫が必要だろうと思うのです。


 水温が安定していると活発に餌を捕食するようになります。いわゆる盛期ですが多数集まっているのに針に着いた餌を食わせるのはなかなか難しいです。そこにはやはり危険察知能力があるためで、例えばハリスが縮れていればハリスが光を乱反射しますので簡単には食ってくれません。違和感のある餌の動きも決して食ってはきません。
 そんなときでも餌の周りに漂っているバラケた餌は一心不乱に食べています。


 何時まで経っても漂っている餌ばかりを食って針に着いた塊の餌は食いません。しかし何かのスイッチが入るとその塊の餌を食います。このスイッチはいったいどこにあってどうすれば押すことが出来るのでしょう。


 その1つが我を忘れるほどの食い気を起こさせることです。乱舞という表現が当たっていると思いますが、カッツケなどで水面近くに湧かせると、浮きで当たりを取るなんてことも必要なく、針に着いた餌を引ったくるように食っていきます。まぁまぁ私はそんな釣りはしませんが・・・。でもそれも1つの現象であり我を忘れるほど食い気旺盛になっているわけです。この状態に持ち込むと危機感は薄まってしまうのではないでしょうか。


 そしてもう一つが誘いです。本来フィッシュイーターではないので動く餌に反応するとは思えないのですが、不思議と誘いを掛けると食い当たりが出ます。どこかに残っている狩りの本能なのでしょうか。


 餌を攻めるように打ち誘いを掛け、それでも食い当たりが出ないなんてことは多々あります。先日もそんな現象が一時的に現れましたが、サッサと尺数の変更をして新たなヘラブナを相手にすることで、その場は打開することが出来ましたが、しかし良くも毎回ああでもないこうでもないと、色々と工夫を強いられてしまいますが、だからこそ面白い釣りなのかも知れないですね。