両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 結び方の強度と不安

 ヘラブナ釣りは至極簡単な仕掛けで成り立っています。延べ竿に道糸を取付てハリスを繋げば良いだけです。
 しかし細い道糸やハリスに不安がないわけではなく、強度を持たせるにはどうすれば良いだろうと考えてしまいます。


 ヘラブナ釣りの仕掛け糸の主な種類は、ナイロンとフロロカーボンですが、結びに関してはそれ程の大きな違いはないと考えています。しかし号数に見合った強度であるのは間違いなく、粗悪品でない限り低価格な商品でもそれなりの強度が保たれています。一部有名メーカーでありながら強度不足を感じる製品もありますので、その点は吟味して選ぶ必要がありますが、私のような小市民は50m500円から700円程度の低価格帯を常用しています。それでいて強度不足を感じたことはありません。
 
 実は低価格でも強度不足を感じないのは、号数より太く作られているからです。本来は(社)日本釣用品工業会が釣糸JAFS基準を設けていて、号数と直径が取り決められているので同じはずですが、糸そのものを触ると明らかな違いとして感じます。マイクロメーターで測ったわけではありませんので、不正確な情報ですからメーカー名なども伏せますが、同じメーカーで同じ号数にも拘わらず、品名の違うものとはまた明らかに太さの違いを感じるのですから、やはり違っていると思うのですが、低価格で安心して使えていますので、ありがたい製品と思って使わせていただいています。



 ただどんなに高価な仕掛け糸でも結び目は極端に強度が落ちます。知らず知らずに結び目が出来ていたりすると簡単に破断します。ヨレなどが起きても強度が落ちている場合がありますので、少しでも違和感のある状態になっていたら、面倒がらずに新しく作り直すべきだと思います。


 さてそんな結び目についてですが、穂先に取り付ける方法としては8の字結びが定番ですが、鮎釣りでは投げ縄結びが一般的な取付方になります。投げ縄結びは引っ張力が強ければ強いほど、穂先にしっかりと止まりますので、8の字結びのようなすっぽ抜け事故が防げます。


 ただこの場合の破断強度は、元の道糸の約75%で結び目が切れてしまいます。それに対して8の字結びは約70%で破断します。8の字結びを水や唾で濡らしてしっかりと締め込むと強度がアップしますが、緩く締めると50%にまで強度が落ちます。


 簡単に強度をアップする場合は、3回ひねった8の字結びをするといっきに強度が上がりますが、その際に正確に糸が並ぶような状態であれば良いのですが、重なり合ったりしていると強度が落ちます。


 投げ縄結びはハリスをヨリモドシや丸カンに取り付ける場合に使われますが、私的には取替の簡単な8の字の3重結びで取り付けるようにしています。今のところ結び目で切れることはとても少ないと感じていますが、元々やや太めのハリスを使っているからかも知れません。


 何れにしても結び目は強度が落ちますので、色々と試して納得が出来る結び方をすべきですが、針を結ぶ方法も個人的な感想ですが本結びが一番強度が出る結び方と思っています。ただ正式な本結びはとても手間が掛かりますので、フィンガーノットの結び方をしています。仕上がりは本結びそのものですから是非試されると良いと思いますが、昔からある内掛け結びや外掛け結びより強度が出ます。ただ慣れるまでは締め付け不足が起きますので、しっかりと結ぶ練習は必要です。


 慣れるとフィンガーノットが一番早く結べます。歳と共に目が悪くなっていきますが、フィンガーノットはそれ程しっかりと見なくても結べてしまいますので、自動ハリス巻きを使わなくても簡単にできます。自動ハリス巻きにセットしている時間で針結びは終わってしまいますので、とても素早く巻けますのでお薦めです。
 このフィンガーノットの方法はネットに転がっていますので、検索すると動画でも確認することが出来ます。


 また道糸をヨリモドシや丸カンに結ぶ方法もダブルクリンチノットを使っています。巻回数も4回にすることでしっかりと取り次げが出来ますので試してみて下さい。但しどうしても道糸側にヘコミを付けてしまいますので、水や唾を付けてゆっくりと締める必要があります。まぁ少々のヘコミでは強度に表れるほどの差は出ないようです。


 8の字結びは専用器具のニードルを使う事を強くお薦めします。通常の1重だけでなく2重3重も簡単で正確に出来てしまいます。この場合はニードルを使用することで簡単に結べます。カツイチからも出ていますが、他の種類も釣具店に行くと売られています。

 下記図のように3回巻くと強度がアップします。




 ただ結び目強度の心配をするより、1段太い仕掛けを使った方が良いのではと思ったりします。冬期になればなるほど細仕掛けを使う方が増えますが、道糸も0.6号程度の細仕掛けでハリスも0.3号などを使われます。その横で私は道糸0.8号ハリス0.5号を使っていますが、釣果に明らかな差が出たことはありません。細仕掛けの方が当たりが良く出るのかも知れませんが、仕掛けの細さで当たりを出すよりも、食い気の起きる餌選びや浮きの浮力そして仕掛けの沈下速度を吟味する方が、結果は良いように感じています。


 その昔から道糸とハリスの差は2倍とされていました。針が2本とも障害物に掛かった場合を想定してのことでしょうが、野池の場合に2本とも障害物に掛かった場合は、倍の差では道糸側が切れることもありますので、2倍よりもう少し差があっても良いのではと思います。


 釣り堀では障害物が殆どありませんので2倍にする必要はなく、野池よりある程度細仕掛けを使った場合には特に、道糸とハリスの差は大きくしない方がハリス強度が増す事になります。これは糸の伸び率の差で、道糸とハリスが同じ号数が一番切れないのです。ただ道糸は伸びが少なく、ハリスは伸びが大きい性質を付加されていますので、その性質も理解して使用号数を決めるようにします。
 イメージとしては1号の道糸には0.6号、0.8号の道糸には0.5号のハリスと極端な差を付けない方がハリスが切れにくいのです。


 ヘラブナの性質が変わったとは思えないのですが、今では少々の太仕掛けでも違和感なく釣れてくれます。ヘラブナ釣りは細仕掛けで極柔軟な竿を使うもの・・・との神話は、既に過去のものとなっているようです。


 投げ縄結び・本結び・フィンガーノット、ダブルクリンチノットなどの結び方は、ネット検索してみて下さい。YouTubeなどでも簡単に見つけることが出来ます。