両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 淀の釣天狗池 釣行記 1月18日(土)

 先週天狗池でしたが今回も天狗池です。


 いつものようにゆっくりと池に到着して、慌てず騒がずおもむろに仕掛の用意をし、ヘラブナに対峙することで、的確な食い当たりを出そうと・・・そうはいきませんが(笑)。先週と比べてその後の様子を確認したくてやって来ました。


 1週間でどのように変わって、どのような変化が必要かを確認する予定です。良くなっているのかそれとも余計に渋くなっているのか。来月の大会を占う意味もあります。


 天狗池は北側に入ると、塀が風を防いでくれますので、とてもポカポカと暖かくて快適に過ごせます。先週もポカポカととても温かかったので、冬期は北桟橋に限ると改めて感じたのですが、ただ太陽に向かって座りますので、浮きが見えにくい難点が残りますので、短竿は別としてスコープ必須となります。特に曇っていると全く見えなくなってしまいます。それこそ感覚で合わせるなんて事もあるのですが、スコープを使うと綺麗に見えますので、13尺以上はスコープの必要を感じます。


 天狗池は両うどんの底釣り専門池ですが、うどんであれば食用うどん・ワラビうどん・尿素うどんが使えます。以前は尿素うどんを使っていたのですが、ワラビうどんにすることで使い易く、また当たりも多いような気がしています。


 ただ水温が高くなるとジャミが続きますので、千切れやすい食用うどんの方が、浮きに煩わしい動きが出ませんので良いのですが、反対に知らず知らずにうどんが取られていまいます。


 なかなか悩ましいのですが相対的に、ワラビうどんに軍配が上がると感じています。勿論ワラビうどんも白くして、食用うどんのように目立つようにはしています。この目立つはとても重要だと思うのですが、単なる思い込みでしょうか。


 昨年12月に放流された新ベラが、何故か先週は余り姿を見せず、旧ベラばかり釣れてきたのですが、新ベラも釣り上げられる痛みを知り、人の影に怯えているのでしょう。でも天狗池の新ベラは他の新ベラと比べて、とても強烈な引きを味あわせてくれますので、それこそ尺1程度のサイズでも両手で保持しなければ竿を伸されるほどでしたから、その強い引きを再び味わいたいと思うのですが、今回は新ベラが応えてくれるでしょうか。


 今日も松本の長老がお見えになっていました。お元気ですよねぇ。


 今日はとんでもなく良い天気で、防寒着も直ぐに脱ぎ出すほどで、1枚また1枚と薄着になるほどでした。


 ただポイントによってはジャミが湧いていた様子で、浮きが止まらないとか良い当たりでジャミが釣れてきたようです。とこが私の入ったポイントはなかなか渋くて、良い当たりを出すのをとても苦労したのです。周りを見回してみても竿が立つのは私の左に入っていた釣り人とだけではと思うほどです。


 とりあえずHERA Xの15尺でスタートして見ました。何投目かに良い当たりで1枚釣り上げ、これは思ったより釣果が良いのか?と思ったのですが、その後当たりが続きません。痺れを切らして月影の9尺を出してみました。とこが餌打ちを繰り返しても浮きは動きません。どうしたことだ・・・とまたまた痺れを切らします。


 今度は月光の7尺を試して見ました。ところがこちらも触りは出るものの当たりに繋がりません。これは困った事になってしまいました。朝の1枚だけで午前を折り返します。


 試しにと月影の13尺を出してみました。あら不思議良い当たりが出るではないですか!!


 13尺で7枚釣り上げて紅にこの竿を渡します。すると隣で1枚釣り上げるではないですか!!周りの男達が当たりが出ない嘆いているところでの1枚ですから値打ちがあります。


 13尺を渡したので月影の11尺を繋いでみます。こちらは当たりは出るのですが何故か乗りません。こちらも痺れを切らしてHERA Sの14尺に変更します。
 すると1投目から釣れてくるではないですか!!


 今日は15尺-9尺-7尺-13尺-11尺-14尺となんと6回も竿の交換をしたのですが、ヘラブナがいても食い当たりに繋がらないのです。それが尺数によって食い当たりが出るのですから、面倒がらずに尺数の交換はすべきではと感じしまた。


 しかし今日は全体に渋くて、38㎝を頭に11枚と撃沈してしまいました。そのうちの新ベラは3枚程度だったと思いますが、新ベラは今でも強烈な引きを楽しませてくれたのです。今日の一番強い引きをしてくれたヘラブナがこちら。
 37㎝程度の肉厚な新ベラでした。


 しかし水温が低い時期でも、午後からは水温が上がったのか、活発な動きを示していたのです。ただ来月の大会も同じような渋さが見込まれます。それに合わせてどのような対策をすべきかは、それぞれ練って頂かなければと思いました。


 ただ・・・ホントに不思議なのですが、私の隣の方の餌打ちポイントは、前後左右と定まらず、それも1m以上の違いがあるのです。道糸も大きく弛んで浮いてる始末、それなのに合わせると釣れてくるので、釣れるのでそれで良いのでしょうが、大きくUの字に曲がっている道糸、常識的に合わせが効かないと思うのです。それが・・・他の釣り人より圧倒して釣れていたのですから、私の常識は案外非常識だったのかも知れませんね。

 ヘラブナ釣り 動画で見る食い当たりとスレ当たり

 浮きの動きだけで食い当たりかスレ当たりを判断していますが、スレと思った当たりでも食っていたり、食い当たりと思っていたのにスレていたなんてこともよく起きています。


 明らかにこれが正解とするツン当たりでも、カラツンになったことも多々ありますから、実際は当たり方で判断するのはとても難しいのではないでしょうか。


 また使用する餌によっても当たりの出方が違いますので、餌に合った当たりの判断をする必要もあります。
 実際団子餌を使われている方が、両うどんの底釣りをするとカラツンばかりなんてことも多々あります。私自身団子の底釣りをした翌日、両うどんの底釣りをすると、少しの間当たりの判断が狂っていること事が多あります。


 一般的には硬い餌ほどツン当たりになり、柔らかい餌や粘りが少ない餌は、もたれ当たりや微少な当たりが出たりします。


 私は両うどんの底釣りをしますので、基本的な当たりは1節か2節程度のツン当たりですが、同じ底釣りでも団子餌だとフワッとした押さえ込み当たりも頻発しますので、餌の硬さの違いは如実に表れると思っていますが、当然その当たり方も千差万別ですから、コレが食い当たりと決め付けるのは間違っています。


 そこで面白い動画を見つけましたので、拝借してここに貼り付けてみました。どれがスレ当たりで食い当たりかを確認出来ますが、取り上げられている例が少ないので、もう少し違う当たり方も知りたいところです。

食うか!スレるか!ウキの動きで見極める!!空前絶後のへら釣りクイズ!!!【へらぶな釣り】



 こちらの動画の方が違いがわかりやすいかも。食った餌を衝撃的な早さで吐き出しますので、カラツンの解消は無理ってコトでしょうね。

【カラツン】か【ヒット】クイズ全問正解なら神へら師確定!!!【へらぶな釣り】水中映像あり


 どうだったでしょう。食い当たりを見定めることは出来たでしょうか。浮きの動きを見てどのように感じたてしょう。正直・・・とりあえずは合わせてみるが正解だと思うのですが、スレを合わせると一気に逃げ出すと言われていましたが、釣れても同じように逃げ出すのですから、スレを恐れる必要はないような・・・・どうでしょう。


 取り敢えず浮きが動く事が先決で、静止状態が続くようでは集魚効果が出ていないことになります。例え厳寒期でも当たりが出る前には、何らかの前触れがあります。勿論待ちの釣りをした場合は、突然とツンと当たりが出る事も多々ありますが、待ち釣りはどの程度すべきか、何時当たりが出るか解らない浮きを、ただひたすら見続けるほど苦痛なことはありません。


 先ずは食い気を誘発させる事、ある程度の集魚効果を出すこと、集まったヘラブナを如何にその場に留めておけるか。水中ではどんなことが起きているのか。実態は全く解りませんが、そんなことを考えながら餌打ちをすると、当たりがなかなか出ない厳寒期でも、退屈することなくヘラブナ釣りを楽しめると思うのです。


 ん?単に釣れないことへの言い訳・・・ですよねぇ。

 村田満さん 訃報に接し色々と思いが

 へらぶな釣りとは直接は関係がないのですが、鮎釣りの開拓者として有名だった村田満さんが、去る1月4日にお亡くなりになりました。享年85歳でした。


 心よりご冥福を申し上げます。


 私が鮎釣りを初めてした頃は、重い竿を駆使し仕掛け糸も竿より1ヒロ以上長く、オトリ操作や竿操作も難しかったのですが、野アユが掛かると重い竿を肩に担いで、長い仕掛け糸をそろそろとたぐり寄せ、腰に差した京タモに吊し上げポトンと落とす。それが鮎釣りの定番スタイいるだったのです。


 重い竿ですから竹竿では6.3mでグラスロッドで7.2mを使うのがやっとだったのです。グラスでも1㎏近くはあったはずです。それがオリンピック社からカーボンロッドが発売され、8.1mが主流となっていきました。


 そして技術が進み8.1mから9mの竿が使われるようになったのですが、初期は糸をたぐる取り込みだったのですが、その頃に取り込みを空中輸送するダイレクトキャッチが編み出されました。
 その方法を編み出した張本人がこの村田満氏だったのです。初期は荒っぽいと非難の声も聞こえたのですが、今では全くそれが当たり前のように採用され、鮎釣りの取り込み方法としては定番となっているのですから、先見の明というか先駆者の努力が功を奏した形で残ったのですが、その後も留まることなく、新たな釣法を探る開拓者でもあったのです。


 その開拓者が編み出した釣り方に泳がせ釣りがあります。鮎釣りは瀬を釣るのが当たり前で、川の流れが淀んだトロ場はポイントではなかったのです。
 それを村田氏は、鮎を気ままに泳がせ、追尾する野鮎を掛ける釣り方を確立します。


 その延長線として、今まで届かなかったポイントを釣ろうと、なんと10m竿を作り出してしまったのです。9mでは届かないポイントですから、1人舞台で釣るに釣ったりと、トーナメントに勝ち続けます。そのため超長尺の鮎竿を使うのが一次ブームになって、私も10m竿を使ったことがありました。


 しかしやはりそれは無謀というもので、取り回しが大変だとして9m竿に落ち着くことになるのですが、10m竿と空中キャッチ、そして泳がせ釣りでは超極細の糸を使っては、大会の優勝常連となって行きました。金属糸を使われたのも初めではないでしょうか。


 その頃すでにダイワのインストラクターとなっていたはずですが、竿の開発などに拘わるようになるのです。和歌山の公衆浴場のオヤジさんが本業ですが、どこまで本業をされていたのか・・・。鮎釣りに打ち込まれていたのが、とても羨ましいと感じていたものです。


 へらぶな釣りでは誰がどのように開拓し、何をどのように変化させて行かれたのでしょう。
 残念ながらへらぶな釣りの経験が浅い私は全く知らないのですが、私の数少ない知識の中で、竹竿からカーボンも大きな変化ではあるのですが、今でも竹竿を愛用されている方も多く、メーカーですら竹竿の呪縛から逃れられていません。そんな中で大きな変化としては、なんと言っても浮の変化だと思うのです。


 素材として茅が使われ出したのも大きいのですが、それ以前のいつ頃か知りませんが、へら浮きはブランコ足になってました。この構造だから微小なあたりでも表現できると思っていたのです。


 ところがへらぶな釣りを再開というか、本格的に始めるとブランコ足の浮きは消えていて、1本の棒足になっていたのです。


 あれあれ?ブランコ足だから当たりがわかったのでは?と思ってたのですが、どうも道糸に浮きが絡むのを嫌って棒足になったと聞かされました。


 しかし昔の記憶が強く残っていますので、私としてはブランコ足の良さから抜け出せなくて、仕掛にトンボを括り付けて、そのトンボに浮きゴムを通すことで、簡易ブランコ足状態にしているのです。


 ブランコ足から棒足に変更された方の考え方に逆らう形となっていますが、現代のへらぶな釣りでは誰が開拓者となっているのでしょう。なにも伝統を守るだけが良い方法でもないはずですから、次々と変革しても良いはずですが、どこかに伝統を重んじる風潮が残されていると感じてしまいます。


 1つの良い例が玉き手編みに限るというものです。別に機械編みでも良いとは思うのですが、不細工!!で格好悪いとけなされてしまいます。
 また何故か竿掛けは竹製が多く使われています。私も初めは竹製でしたがカーボに変更したのです、それは雨などで濡れると枕が固着して抜けなくなるためです。それがカーボンにすると簡単に外すことが出来るので重宝しています。
 多分それ以外にも頑固なところがあると思うのですが、ヘラブナ釣りでも変革が必要ではと思っています。
 そうそう私の変革の1つは竿掛けの万力を使わない方法です。この方法はへら専科でも紹介しましたが、とても便利で楽に使えますのでお薦めです。


 現実問題としてヘラブナ釣りの人口が減り続けています。その減り方を防ぐのは無理だとしても、緩やかなカーブが描くことはできないのでしょうか。初心者が釣り堀に来ても、おまえ達はなにしているんだ!!というような目で、それこそ除け者というか居心地が悪くしていないでしょうか。
 ヘラブナ釣りとはこういうものだと、勝手なルールを押しつけたりはしていないでしょうか。


 先輩達が先駆者となってハードルを下げ、へらぶな釣りの面白さを提示していただけると、新規参入もあるのではと思うのですが、、、


 そういえば鮎釣りのスタイルも、法被を着て菅笠を被る伝統的な姿でしたが、今でははるかにスポーティーなファッションになったいます。でも、へら釣りのスタイルはファッショナブルとは言えそうにありません。
 私は使いませんが寒いからと防寒対策にスカートを履き、上下ダウンを着てまるまると着ぶくれ、オケで餌をネリ、見ていても格好いいとかファッショナブルとは到底言えません。
 そんなところも若者に拒否感を与えているのかもしれないですね。


 かく言う私だって汚れてもいいファッションでいす。そんなところは子供の頃の釣りは、どろどろになって帰ってきた記憶からです。土手に座って竿わ出したりするのは当たり前で、ぬかるみに足を突っ込むのもごく普通のことだったので、その記憶が釣りは汚れるものと思うようになっているのかも知れません。


 村田満氏訃報を受けて、ついつい昔のアユ釣りを思い出し、近くの野池で楽しんでいた、それこそ釣りを始めた頃の記憶までさかのぼってしまいました。


 改めまして村田満氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 ヘラブナ釣り どうして食い上げ当たりがでるのでしょう

 ヘラブナ釣りで浮きに出る当たり方は千差万別ですが、基本浮きが沈むのが本来の動きのはずです。ところが浮きが出てくる当たりがあります。いわゆる食い上げ当たりですが、これはいったいどうした現象なんでしょう。


 1つは餌を食って口に入れたまま底から離れた事で、浮きに掛かっている重さが消えて、浮きの浮力によって上がってきた状態です。この状態は理解できるのですが、どのような現象だろうと思うのが、1節や2節持ち上がる状態です。


 多くはスレ当たりだろうと思うのですが、半信半疑ながら合わせてみると、しっかりと下針を食っていて、上唇センターでバッチリ針掛かりしていたのです。これはどのような現象によるものなんでしょう。


 一般に食い上げ当たりと表現しますが、当たりの種類としては理解できるのですが、どのような現象によって1節2節と浮きを持ち上げるのでしょう。


 私の場合は底釣りですから、餌が着底していますので、餌が持ち上がることで食い上げ当たりが出るのは理屈として理解していますが、どうして持ち上がると浮きが上がるのでしょう。


 ここでも水の抵抗を考えると解りやすいのですが、ナイロンハリスは水の抵抗が大きいため、横に移動する事は決してないのです。間違いなく直線上に移動しますので、通常底釣りをしていますと、ヘラブナは斜め下に向いて底にある餌を食います。その場合餌を食う方法としてはスッと吸い込むはずです。その吸い込みのエネルギーは、針先に向かって移動しますので、ツン当たりとして浮きに表現されます。そのため浮きが持ち上がるはずはないのです。


 底釣りではハリスがやや斜めになっています。特に下針は確実に斜めになっているはずです。浮きが持ち上がるためには、その斜めになっている下針と上針が持ち上がることで、浮きに掛かっていたテンションが緩むとは考えられるのです。ということは浮きが持ち上がるためには、既にヘラブナの口の中に針がある事になります。つまり先に食っているのですから、その時の食い当たりを見逃しているか、食い当たりが全く出ていないかとなります。


 食い当たりが出ない原因としてはどんなことが考えられるかですが、吸い込まずに餌を咥えた場合、ハリスが弛んでいたため吸い込んだエネルギーが伝わらなかった場合、単に食い当たりを見逃していただけかも知れません。


 実は案外見逃している場合があるのです。それこそ短竿で敏感浮きを使った場合には確認出来る、そんな微少な当たりの場合が、案外多く出ているのです。


 過去に経験した事として、単に餌を打ち替えようとした釣れてきたのです。それは偶然打った瞬間に竿を持ち上げたのか、それとも持ち上げる動作で餌に誘いが掛かり、竿を上げる瞬間に食ってきたのか、それとも当たりが出ない程度の微少な食い当たりを見逃していたのか。果たしてどれが原因かわかりませんが、過去に何度か経験したことがあります。その時竿を上げないで放置していると、食い上げ当たりが出たかも知れません。


 またとても不思議ではあるのですが、過去の経験では、1節や2節の食い上げが多発した日は、それこそ爆釣を演じたことがあります。また反対に激シブの日に食い上げで釣れたこともあります。
 食いが立っているから食い上げが起きると思っていたのですが、1日に5回と当たりがない日にも食い上げで釣れたのは、食い気と当たり方は決してイコールではない事を意味するようです。


 ということは仕掛けの状態によって、食い上げ現象が起きているのかも知れないと考えてみました。


 当たりが良く出る日と出ない日、または早く集魚効果を発揮したい日、誰よりも早く釣り上げたい日には、餌打ちの方法を色々と確かめて結果を出すようにしています。
 両うどんの底釣りですから、基本は振り切りによる餌打ちをします。これは仕掛けが一直線に張られるようにするためですが、餌の着水位置と着底位置にズレが生じます。


 このズレを生じさせることで、食い当たりを出す事が出来るのですが、それは主に盛期の釣り方になりますが、厳寒期の極小当たりも取るための方法でもあります。


 また落とし込みのように、浮きの立つ位置と餌の着水位置が近い場合は、縦に集魚効果を発揮させることで、一点集中してヘラブナを集めることが出来ますが、反対に糸ズレなどが多発しますので、盛期には余り取り入れない餌打ち方法です。
 反対にいうと集魚効果の出にくい時期に落とし込み釣りをすると、一点に集まる効果が期待できる釣り方になります。


 この落とし込み釣りが曲者で、どうしてもハリスの張りが少ない現象が起きます。そのような状態では、黒線の半分程度の微少な当たり方をしたり、それこそ食い上げ当たりが出るのではと思うのです。


 何も積極的に食い上げ当たりを出す必要はないのですが、釣り方によっては食い上げ当たりが出る事を理解しておくと、せっかくの当たりを見逃す事は減るのではと思うのです。


 でもねぇ。不思議と竿から手を離していたり、よそ見をしたときに限って、とても綺麗なツン当たりが出るんですから、ヘラブナはこちらの様子を見ているのではないかと思ったりしますが、実は緊張の糸が一瞬切れる時があるのです。当たりを今か今かと待ち続けていて、いつまでも当たりが出なくなったときにツンと入る。その程度は我慢して当たりを待つのが良いって事でしょうね。


 ただ当たりが出ない時間ほどとんでもなく退屈です。そんな退屈な時間を過ごすなんて当たりを出すになんてコトは私には到底出ません。当たりが出るのを待つよりもサッサと餌の打ち直しを選択してしまいます。せっかちで困った性格って事ですね。


 でもね。打ち返すと即ツン当たりが出るのが厳寒期の釣りだと思っているのです。やはり餌が落下する状態を見せると、ついつい食いたくなるのも人情・・・ならぬヘラブナ情ってところではないでしょうか。

 ヘラブナ釣り 風と釣果の関係

 ヘラブナ釣りでは、使用する浮きも細く当たりも小さいため、風や波は厄介な現象です。そのため竿の振りやすいように、風を背に受けるポイントを選ぶようになりますが、それはあくまでも人間都合であることを忘れてはなりません。


 私自身基本的に風を背に受けるポイントを選ぶようにしていました。間違いなく竿が振りやすいですし、波立ちも少ないため当たりも釣りやすく、間違いなく釣りやすいポイントですからね。


 ところが・・・。考えてみればその通りなのですが、風を背に受けるポイントは釣れないのです。いやいや釣れるのは釣れますが、圧倒的に枚数が落ちるのです。


 昔から野池では風を受ける側に入れと言われていたのです。それは風を受けるポイントは、波が打ち寄せるために水が濁り、反対に追い風のポイントは澄んでしまうので、ヘラブナだけでなく魚が沖へ出てしまうからです。


 ただ冬期は判断が難しくなるのですが、雨や雪が降る事で水面が冷やされるため、その冷えた水が押されて打ち寄せるため、向かい風では水温が下がってしまいます。
 反対に晴れていると水面近くの水温が上がり、その温かくなった水が押し寄せるために、向かい風のポイントの水温は高くなります。


 風向きについて釣り堀ではどうでしょう。物理の法則は自然池でも釣り堀でも同じ事ですから、当日の天気と風向きを考慮する必要があるのです。


 また冬期は水深も大きく関与しますので、風を受ける浅いポイントが1級ポイントになります。但し全体に浅い池は、全体が冷やされていますので釣りになりません。そのため水深が3m以上ある池でその半分の1.5m程度のポイントを選ぶようにします。


 この選択の意味は、水面で冷やされた水は間違いなく底に沈みます。いったん沈んだ水は依り以上に水面の水が冷やされない限り動きません。
 暖かい日は水面近くの水が温かくなりますので、そのまま水面近くだけが温かい状態です。水深が深いポイントは安定していますが、冷たい水が留まっていますので、少しでも高水温を好むヘラブナは、中層か浅い水深に移動してしまいます。


 実は今年は晴れる日が多くて、水面近くの水温が高い傾向にあります。そのため季節風が吹くことで、向かい風のポイントでは底まで温かい水が入り込み、反対に追い風側は水温が低い水が押されて、底まで低い水温になっていたのです。


 そのため追い風側のポイントは当たりも出ない日があり、反対に向かい風側は爆釣出来る現象が起きたのです。


 ただここでもう一つ考慮しておく必要があるのが、釣行当日の天気や風向きだけではなくて、釣行前の何日か前からの天候を確認することです。晴が何日も続きその間の風向きがどうだったかです。その間に冷たい雨や雪が降っていたのかどうか。晴れ間が続いていたのかどうかです。また風向きが一定していたのかそれとも回っていたのか。この気象推移を知ることで底の水温が何となく想像出来るのです。


 この判断はなかなか難しいのですが、晴れ間が長く続いている場合は、西風の場合は東側の水温が上がり、北風では南側の水温が上がる可能性を考慮しておくと、大きな失敗は少ないと思います。


 狭い池では全体の水温を測るのも方法で、私はいつものは自分の入った釣り座の水温だけを測っているのですが、冬期は各所のポイントを測る事でその違いが確認出来ます。1度でも高い水温を示すポイントに入るのが正解ですが、水温に違いがなければ釣りやすいポイントに入れば良いだけのことですね。