両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 時代と共に斜陽な釣りへ

 またまたぼやきのブログとなってしまいました。


 ヘラブナ釣りをしている人にとっては、四季を通じて楽しめる釣りであり、日本最古のゲームフィッシュとしての誇りもあり、竿や釣り方の多様性など面白さを取り上げると次から次とわき上がってくると思うのですが、釣り界全体でいうとヘラブナ釣りは完全な斜陽化が加速していると思うのです。


 その証拠として一般的な釣り具店でのヘラ釣り具類は隅へ隅へと追いやられ、一番人目に付かない場所に置かれています。取り扱われているものも申し訳程度であり、竿もたったこれだけ?と思うほど少数です。浮きなんて見る影もないほど少なく、道糸やハリスもこの品揃えでいいのかと思うほど少ないのです。


 そんな中でも場所を取っているのが餌でしょうか。袋餌がまだある程度置かれているのですが、うどんのまぶし粉なんて置かれていない場合があります。ペレットもうどん用ではなくて団子餌の集魚材として使われるものです。


 まぁヘラブナ釣り具専門店がありますので、まだそれなりの道具類は確保出来ます。それこそ竹竿なんてのは専門店以外に見ることは出来ません。流石に専門店に行くと浮きの種類も多くありますし、他の小物などもこんなにもあるのかと思うほど多数揃えられているのですが、その専門店も年々減っていき今では各都道府県に1件あるかどうかではないでしようか。


 竿を作っているメーカーでも当然隅に追いやっています。今の花形はなんたってルアー関係で、一頃はブラックバス全盛期がありましたので、主流となっていて輸入竿を取り扱っている釣具店も多々あったのですが、徐々に下火になり取って代わったのが海のルアー釣りです。


 ハマチやヒラマサ、シーバスに小物のメバルやアジ、そしてイカ類をルアーで狙うエギングロッドで、当然釣具メーカーもこれらを主流として取り扱っていて、その次がブラックバス・トラウト・鯛ラバ・船・磯・防波堤・海上釣り堀・玉や振り出しの玉の柄・投げ・鮎・渓流・そしてやっとヘラブナが来ます。最後がワカサギ用となりますが、なんのことはないヘラブナは最後から2番目の取り扱いです。


 ワカサギ用が最後に来るのは至極当然で、冬場限定の釣りであり竿も極小ですからそれ程高価な物でもありません。幾ら売っても商業ベースとしてはないよりはマシ程度の価格ですが、同じ季節要因の高い渓流や鮎竿の方がヘラブナ類よりも上位の扱い方をされているのですから、如何にヘラブナ竿の斜陽化が進んでいるかわかるというものです。


 メーカーそのものがチカラを入れてない原因は、残念ながらヘラブナ釣り師の高齢化に伴って購買力の低下でしょう。どうしてもあと何年使えるのか解らないなんて消極的な意見が主流となって、新しい竿を購入されないことに最大の原因があるのですから、コレばかりは致し方ないのです。


 若いとまでは言いませんが働き盛りの40~50代の年齢層の人たちが、ヘラブナ釣りに感心を持たれるともう少し購買力も上がると思うのですが、オシャレなルアー釣りに人気が高まるのも仕方のないことかも知れません。


 ルアー釣りになると竿だけでもルアーの重さに合った竿が必要になりますので、何本も用意する必要があります。それも船用と磯用そしてサーフ用と使い分けますので、何本あってもまだ必要となるのですから、メーカーとしては売れて売れて笑いが止まらないのでしょう。


 釣具店も当然売れるものを主流に扱いたいですから、竿だけでなくルアーそのものも多数用意することになります。1個1000円では安い方で数千円もするルアーを幾つも用意するのですから、ヘラブナの餌を売るのとは比較にならないほど高価です。


 実際私が釣具店を営んでいるとすると、やはりヘラブナ釣り用具なんてもう置かなくて良いといいたくなるかも知れません。今ではすっかり姿を消して寒バヤ釣りも専用の竿は今でも売られているのでしょうか。そう思ってメーカーサイドを確認してみると渓流釣りのグループに組み込まれていて、どちらかというとハエ専門の竿ではなくて小物竿とのくくりのようですから、もう清流釣り寒バエ釣りなんて分類そのものがなくなってしまったのかも知れません。


 以前までといっても多分30年以上前になるか場合によってはもっと前かも知れませんが、川で釣りをしている人そのものを見なくなりましたし、真冬に川に入り込んで竿を出している人はすっかり見かけなくなってしまいました。川の近くには幾つもの釣具店があり赤虫などの餌が売られていたのですが、そんな釣具店は全てといって良いほど閉店されてしまいました。


 何となくのイメージですがあと10年も経てばヘラブナ釣りをしている人も見なくなりましたね。って話題をするようになるのではないでしょうか。


 これで良いのでしょうか。。。時代の流れで変化するのは仕方のないことでが、街中から店でアイロンを掛けているクリーニング店は消えてしまいました。学校の前には必ずあった文房具店も消えてしまいました。街中から小売店が1店また1店と消えていきます。それが時代の流れというものでしょうか。商店街もチェーン店の居酒屋さんやコンビニなどに変わっています。昭和人間としては既に時代に取り残されていると痛感してしまいます。


 気がつくと明治大正生まれの人たちは既に鬼籍に入られていますが、昭和も既に前時代で平成令和と3時代をまたいでいます。明治は45年、大正は15年、昭和は64年、平成は31年で令和はもう5年です。
 平成生まれの人が既に35歳になっているのですから・・・時代に取り残されて当たり前なんでしょうね。世の中にはZ世代と呼ばれる人たちがいます。生まれた時代が既にデジタルの世界でしたから、PCやインターネットにスマホは使いこなして当然の世代です。
 その次のα世代は教えもしていないのに親のスマホでYouTubeを見ています。α世代とは2013年生まれ以降ですからまだ10歳以下の子供たちのことです。


 時代は急速に進んでいます。デジタルの世界も様変わりし量子コンピューターに取って代わられる時代もそう遠くないでしょう。もし量子コンピューターが小型化されて実用化されたとすると、人は必要ではなくなるかもしれません。個人的には血液検査の数値で判断している内科医はAIに取って代わられるでしょう。医師の個人的知識より世界中の膨大で最新の知識をAIは持っているのですからね。
 最速のコンピュータで45年かかる計算をこの量子コンピューターでは6秒で終わるのですから、どんなに複雑な暗号文も一瞬で解読出来てしまうそうです。もう想像が出来ない世界となり人は役割を終えていきそうですが、そんな世界に入り込んでなおも人が出来ることは何だろうとすると、やはりアナログ的な趣味でしかないのではと思ったりします。


 ん?その趣味は当然ヘラブナ釣りじゃないですかぁ(笑)。落ちがこれでは・・・ますます取り残されてしまいますね。