両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ヘラブナの脳を読み解く

 ヘラブナの心理なんてわかるわけがありません。同じ人間同士であっても全く理解し合えないのですからね。そうそう一番身近な夫婦間ですら心理なんて読み取ることは出来ないのですから、ヘラブナの心理なんてものはわかった気になるかどうかだけでしょう。


 そんな解りもしない心理を探ろうというのですからどだい無茶な話ですが、ひとつずつ話を進めていくことと致しましょう。


 1度釣られたヘラブナは2度と釣られないのかどうかですが、これは2度も3度も釣られてしまいます。痛みを知ったヘラブナは釣れないって話も聞きますが、反対に唇には神経がないので痛みを感じないなんてまことしやかな話もあります。実際神経があるかないかは別として何度も釣られてしまいます。


 では釣られたことに対する学習能力はないのかです。残念ながらそんな能力はないと断言しておきましょう。それよりも瞬間の危険察知能力は高いのです。それはどんなときに発揮されるかですが当然外敵に襲われたときでしょう。鳥に襲われるのが一番多いはずでその為に水面近くを泳ぐ鯖やイワシなどは背が青く、また水中から捕食魚に狙われないために腹側は銀色をしています。


 ヘラブナの同じように水面近くにいるヘラブナは黒く深いところに居るヘラブナは白いですよね。また浅場にいるヘラブナはやや茶色がかっているのも保護色ということでしょうか。
 釣り堀でもそんな色に変化していくのですから日々危険に対する警戒感は持ち続けています。ただ釣られることは食い気の方が勝るのか何故か釣れ続けますが、スレやバラしなどでヘラブナが異常な動きをすると、当然危険を察知してその場所に居るヘラブナは一斉に散ってしまいます。


 障害物は避ける能力としては勿論ぶつかるようなことはしません。糸のような障害物だから餌を食わないなんて事はないはずです。0.5号のハリスより0.3号の方が見えにくいので釣れるなんて思うのは人間の勝手な心理です。
 イワシが群れが泳いでいるところに糸を垂れると、その部分だけ丸く避けて泳いでいます。その太さはどんなに細くしても避けています。それは糸が見えているというよりも水流の異常な振動を察知して何かある事を知り避けていると考える方が正解でしょう。


 ではヘラブナ釣りに於いて細いハリスほど釣れるのかどうかです。宙釣りの場合はわかりませんが底釣りでは、下針側のハリスはほぼ横たわっているはずですから、ハリスが見えるので太いハリスは食わないなんてことはないはずです。事実底に着いている餌は食っているのですから地面ほど大きな障害物はないはずですが、平気で食っているのですからハリス程度を障害物と認識して食わないなんて事はないはずです。
 細いハリスほど釣れる原理は小さな吸い込み力でも口の中に針が入ることで掛かりがいいと解釈する方が良いのではないでしょうか。


 大きな浮きでは釣れない。私的にはこれば正解だと思っているのですが、大きな浮きとは浮力の強い浮きという意味で、ヘラブナが吸い込んだときの抵抗感で吐き出してしまうと思うのです。ただこれも実際は思い込みの部分が大きいような気がしています。大きな浮きで釣れないのはもっと別の要因が重なって釣れないのであって、抵抗感によって吐き出すというのは少し違うような気もしているのです。事実小浮きほど良く釣れて大浮きほど釣れないなんてことも起きてないはずです。嫌細かな部分では差が出るとは思いますが、大きい浮きは5枚で小さい浮きは50枚なんて差もないはずです。


 実は科学的に証明されている部分があります。それは恐怖を感じ記憶出来る脳があるのかどうかです。


 ヘラブナに限らず魚の大脳といわれる部分は終脳と表現させていますが、人間的記憶を授かっているかどうかは甚だ疑問なところがあります。


広島大学大学院生物圏科学研究科 植松 一 眞氏の論文です。
魚類の小脳のふしぎ
脳機能 の起 源 を探 る
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/42/10/42_10_658/_pdf/-char/ja



理化学研究所
脳科学総合研究センター 発生遺伝子制御研究チーム
チームリーダー 岡本 仁・研究員 青木 田鶴氏の論文です


魚類の終脳(大 脳)に お ける 「感覚表現」
山本 直之氏の論文です
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ninchishinkeikagaku1999/10/3-4/10_3-4_255/_pdf


日本魚類学会 
釣りに役立つ魚類学その2
魚の感覚



 私的結論としの大脳(終脳)では視覚 、聴覚 、側線 感覚、 および味覚が処理されているが、人間のように記憶によって起きてないことを想像するような、想像力まで持てないので実質危険を予知することは出来ないのです。
 人がお化け屋敷やスリル満点のジェットコースターを乗る前から怖がるのは、学習した事を大脳が記憶してそこから導き出した恐怖感そのものなわけです。