両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 釣りクラブの賠償責任について

 再び賠償責任について取り上げます。


 もう直ぐGWが始まります。それに合わせて釣り大会も開催されるクラブも多いのではと思いますが、事故対策についてはどのようにされているでしょうか。


 釣りクラブは仲間内だ集まって釣りを楽しむものですが、大会形式は勿論のこと大会形式でないく、ある特定の日に集まって釣りを楽しむ場合に、その行為には賠償責任がついて回るのではと考えています。


 その場合にどこまでか責任があるのだろうと考えたことがあるでしょうか。大会を開催する場合は必ず主催者がいます。その主催者に対して参加者がいます。


 主催者は企画や運営を行います。つまり開催日、開催場所、会費、ルールなどを取り決めます。
 主催者は大会を成功させるために責任を負うのですが、開催場所の設備のトラブルや事故が発生した場合には、一義的には主催者が責任を負うのです。


 参加者はその企画に対して参加申請をして、会費を納入することで該当する大会は成立します。
 参加者は自分の意思で参加を決めるのですが、潤滑に成功に向けて協力します。


 主催者と参加者との関係は、メーカー主催の大会などでは明確で、主催者のルールを理解して参加を決めたとしても、当日何らかの事故が起きた場合は、主催者が責任を負うことになるのです。そのためはメーカー主催の大会では保険が掛けられています。


 釣り大会で想定する事故としては、他の釣り人の竿を踏んで折ったとか、池に落下事故が起きたとか、会で用意した弁当を食って直中毒が出たとか、開催会場で起きた事故について対応できる保険に入ります。


 しかし釣りクラブが開催する大会でどの程度の保険に入られているでしょう。その昔私の所属していた団体では、1年間の事故についての保険を掛けていたことがあります。その保険では食中毒や参加者の怪我なども保証する保険でしたが、どの程度の釣りクラブが保険に入っているのでしょう。


 ヘラブナ釣り界は高齢化の一途です。どこでどんな事故が起きるか予測が付きません。何か起きてからでは遅いのです。


 我が天釣会は釣りクラブではなく、大会専門の会で便宜上天釣会との名称で池の予約をしたりしますが、対外的には釣りクラブと同じ扱いを受ける可能性があります。


 釣りクラブが大会をするのですから、会員の皆に平等の責任があるように感じますが、実際は主催者を誰かと認定する場合に、会長や当日のセッティングした係とする場合があるのです。


 実は主催者には安全配慮義務違反がないかどうかを確認し、その保証をしなければならないのです。例えば池の桟橋が老朽化している場合、池に落下する恐れがありますが、池の整備不足だとしてもそれを確認できていない責任があるのです。事故が起きないための人員の配置まで必要な場合もあります。


 会員全てに平等な責任があるとした場合に、その大会にゲスト参加した人は責任がありません。ということはゲスト参加した人はあくまでも参加者の立場ですから、主催したクラブに損害賠償が出来る事になります。


 と、そんな事を考えた事があるでしょうか。


 全てが自己責任だとしても、過去によく見た光景ですが、釣り場で酒盛りをしているクラブがありました。特に正月などでは平気に飲んで食べているのです。釣りが終わり帰宅する段階で、飲酒運転をしてもし事故に遭った場合、それも人身事故を起こした場合に、運転することを知っていてそのクラブ内で酒盛りをしていたのですから、そこにいた人たちに全く責任がないなんてことはなく、当然飲酒運転の共同不法行為者であり、幇助者(ほうじょしゃ)として損害賠償責任が発生するのです。


 そこで私たちの天釣会では、天釣会とは池の予約など便宜上につけている名称であり、釣りクラブではない事を申し合わせています。


 そして大前提として天釣会が開催する月例会は、あくまでも当日それぞれが個人の意思で池に来て、多数集まったがために大会の形式を取り入れているに過ぎません。
 そのため池までの道中や釣り場での事故については、全て参加者個人にその責は帰属しますので、通称天釣会としては何ら責任を取らない事とします。


 また釣り場での喫煙及び飲酒については、天釣会として何ら関与するものではありませんが、推奨するものでもありません。禁煙規定がある池では禁煙されるべきですが、喫煙されたとしても天釣会として特に注意することはしません。
 飲酒についても酔いによる池への転落事故や、傷害死亡事故が起きたとしても、天釣会としてはなんせ責任を持ちません。
 また飲酒運転される可能性があったとしても、天釣会はあくまでも釣り場で会った者同士の大会形式を釣っているに過ぎませんので、注意義務や飲酒運転の責任を負うものではありません。


 このように天釣会として参加者の身の安全や行為について、なんら責任を負わないことを改めて申し合わせ事項と致しました。この規定に対してご了承いただけた方のみ大会に参加できます。


 このように申し合わせ事項を皆さんに理解いただき、万一事故が起きた場合でも、この申し合わせ事項によって、開催していることをご家族にも説明していただく事としました。


 といってもやはり責任問題は付きまといますから、万全な対策ではないのですが・・・。


 最後にもし不安がある場合には、保険を掛けることになりますとの説明を加え、保険を掛けないことについても皆にご理解戴きました。


 私的な会だからと安心していると、それこそ死亡事故などが起きた場合には、大変な問題となりますので、会員の皆さんと一度話し合われることをお勧めします。