両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り メーカーのフラッグシップ竿

 ダイワのヘラ竿でフラッグシップとしてはなんと言っても枯法師でしょう。既に30年が経ち6代目の枯法師が発売されています。


 枯法師のコマーシャルメッセージには次のように書かれています。


 へらぶな釣りの至福を演出する
へら竿とはどうあるべきか?へらぶな釣りの根幹にも迫る、尽きることないこの永遠の課題に対しダイワは常に「枯法師」という形でその進むべき道を示唆してきた。そうして歩んできた約30年の歴史の中で最も和竿に近く、そしてカーボンでしか成し得ない性能を両立したへら竿こそ・・この6代目となる「枯法師」。陽光を浴び、濃紅が浮き出る誇り高き段巻き。日々熟成を重ねる『株理論』設計は「枯法師」の伝統ともいえる本調子を踏襲しながらも、繊細かつ機敏な反応を示す穂先・穂持ちを得たことでより趣あるしなやかさを増すと同時に、最新機能『X45』を広く且つ効果的に配置することで、しなやかで強靭な竿の立ち上がり実現する。手にした瞬間から感じる・・その稀なる才能は至福の時を必ずや演出する。



 一方シマノのヘラ竿は独歩でした。そう今となっては過去形となってしまったのですが、コマーシャルメッセージには次のように書かれていました。
 先端技術を凝縮させ、高水準、高次元、高品質に仕上げた[普天元 独歩]は、へらぶな釣りを極めようとする釣り人の心を魅了します。美観の雅さを象徴するかのような温もりある使い心地は、独特なまろやかでコクのある手応えとなり、いかなる型の引きであっても深みのある味わいとして愉しめます。この釣り味は筆舌に尽くしがたく、その後を引くような魅力は、釣り人にとってこたえられない快感となり、それは釣るたびに高まっていくことでしょう。

 そして次の代を受け継いだのが普天元獅子吼(ししく)です。どうして「ししく」なんて覚えにくいというか言いにくい名前をつけたのか、獅子吼とは獅子の咆吼つまり吠えることですが同時に真理を説くことも意味しています。つまりシマノとしてのヘラ竿の真理はここにあるとでも言いたいのでしょうか。


 シマノのコマーシャルメッセージには次のように書かれています。
 これまでシマノは、へら師に寄り添ったものづくりを進めてきました。シマノ渾身の本調子は、釣り場の事情に合わせたパワーアップを図り、実用性を重視してラインナップを充実。“百獣の王”と呼ぶに相応しい、王道の段塗と芽出しの力節で意匠を整えました。


 さて、これら各メーカーのフラッグシップとしてとても高価な竿作りがされていて、そのまま販売価格に反映されているのはご存じ通りですが、各メーカーの追求する先にあるのは実は竹製のヘラ竿であるが事実として存在します。
 ダイワの枯法師では枯法師について堂々と「竹竿から学んだ竿造りの神髄。」と明言しているのです。枯法師や獅子吼は共に竹竿をイメージして作られています。模様もそうですし竹の節まで真似ていたりしますので、カーボンメーカーがメーカーの代名詞としているフラッグシップの竿作りは、全て竹竿にたどり着く事になってしまうのです。竹模様しかり段巻きしかり作り節もしかりとなっています。


 当然竿全体としての調子も竹竿をイメージされていますので、獅子吼では「決して硬くない本調子”に仕上げています。」とあり枯法師では「求められているのは“しなやかながら万能性を併せ持つ、本調子の王道。」と本調子こそヘラ竿の神髄と言いたげです。


 特にダイワの枯法師は短竿から長竿に掛けて、随分とかけ離れたカーボン含有量の違いが設けられています。7尺では74%ですが17尺以降は99%です。
 一方シマノの独歩や獅子吼では、反対に7尺から21尺に掛けてカーボン量は抑えられているようです。この違いはまさに竿の性能に求めるものの違いが現れているのでしょう。結果的に獅子吼の21尺が147gととても重い仕上がりになっています。まだ発売されていませんので多くの方は手にされたことがないと思うのですが、多くは120から130gだった21尺が一気に147gまでの重量増は、求める竿の性能を優先したが為でしょうか。
 21尺を常時振り回すヘラ師は少ないと思うのですが、実用的な範囲での15尺までであれば、さほど苦にならない重量に仕上がっていますので買って間違いはないでしょう。ただ18尺以上の長尺の場合は、釣具店で繋いでくれるのであれば振って確かめた方が良さそうなほどの重量となっています。
 とはいっても竹竿に比べると羽根のように軽いと表現出来るほどのものですから、竹竿を駆使してこられたヘラ師にとっては全く苦になる重量ではありません。


 今回もダイワとシマノだけの取り上げとなるのですが、それは他のメーカーを知らないというのが本音です。仮にがまかつのヘラ竿だとしても一度も使ったことがないのですから、何も言いようがありませんので取り上げませんでした。


 いずれにしてもメーカーの誇るヘラ竿を手にできる幸運なヘラ師は、大いなる楽しみの中でヘラブナライフを送られていることでしょう。何ともうらやましい限りですが、そのフラッグシップを駆使されている釣り師の横で、それも旧モデルの重いヘラ竿でぽんぽんと釣り上げる痛快さもまた、ヘラブナ釣りの楽しみだというとへそ曲がり!と怒られてしまうでしょうか。(笑)。。。