両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ブラックバードの会から考える

 ブラックバードの会という名称をお聞きになった事はあるでしょうか。文字が示すとおり黒い鳥=カラスのことで、カラスを食べようとする会のことです。


 最近になって東京新聞の突撃イバラキで記事として取り上げたことを切っ掛けに、ネット上でも大きく話題になっているのですが、それを見た厚生労働省がTwitterでも注意喚起を呼びかけるところまで発展しています。


 カラスの生食はいかにも食中毒を起こしそうで、一般の方は先ず食べる機会もないので食べる事はないはずです。害鳥扱いされるカラスだとしても勝手に捕獲することは出来ません。狩猟期間が決まっていて尚且つ狩猟免許がなければ捕ることは出来ませんので、それほど心配をする必要はないのですが、このブログでも何度か取り上げているのですが、鶏肉の生食でも食中毒を起こしてしまいます。


 鶏肉にはカンピロバクターに汚染されていることが多く、実は鶏が生きている状態で既に汚染されていますので、新鮮だから生で食べられるということは決してないのです。そのため家庭での鶏肉の取り扱いについても、水で洗うことにも注意喚起されているのです。それは水洗いすることで細菌が飛び散り、他の食品や食器に付着する恐れがあるためです。それほど鶏肉には細菌の付着が多い食品で、豚肉に対しては警戒心を強く持たれていますので、豚肉を刺身で食べる人はいないと思うのですがそれ以上に危険なのが鶏肉です。
 どこかのバカの焼き肉店が牛の生レバーを出すことが禁止になったので、豚の生レバーを出して食中毒事件起こしていましたが、鶏料理専門店で朝引きで新鮮だから生で食べられますというのは信用できないでいます。


 


 実は生食で食べてもいい鶏があります。それは次の項目に合格している必要があります。
【生食用食鳥肉の成分規格目標】
生食用食鳥肉(食鳥の肉であって、生食用として処理・加工・調理・販売されるものをいう。)の成分規格目標は以下のとおりとする。
1 糞便系大腸菌群(fecal coliforms)  陰性
2 サルモネラ属菌  陰性
3 カンピロバクター属菌  陰性
4 黄色ブドウ球菌  陰性


 このように食中毒路を起こす細菌類が全て陰性である必要があるのです。生産者にも細かな規定があり衛生管理が徹底されていること、そして取り扱う業者にも細かな規定があり、認定小規模食鳥処理場で処理されている事が大前提となっています。


 実は食肉として処理をされる段階で内臓が抜かれるのですが、その時に腸を傷つけると汚染された肉と判断されて取り除かれるのです。
 下記は不快な写真も含まれていますのであまりお薦めできないページですが、厚生労働省の食品の安全に関するリスクコミュニケーションの中にあるページです。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/iken/dl/070713-2b_0005.pdf


 この病原菌が付着しているだけが問題ではなくて、抗菌性物質が残留していることも問題とされています。抗菌性物資初とは抗生物質に近い物と理解すると解りやすいですね。
 そのため抗生物質の残留しやすい肝臓は食べない方が良いとの意見もあるほどです。


 そして最終的には殺菌処理がされている必要があるのです。単に朝引きによる新鮮なんて事は全く関係がないのです。勿論扱い人も指の消毒や包丁などの調理器具も生食専用でなければなりません。そして幾ら生食可能な鶏肉だとしても子供や高齢者には提供しないように規定されているのです。


 日本人はどうして生食をしたがるのでしょう。私的には調理した方が余程美味しいと思っています。生食の良さはどこにあるのか子供味覚の私には理解できてないのですが、淡水魚であるヘラブナも生食される場合があります。多くは養殖魚ですが生で食べて良いものなんでしょうか。滋賀県や長野県ではフナやコイを刺身で食べる文化があります。どのように処理されているか私は知らないのですが、加工食品の中には中国製品もあり抗生物質が残留していたこともあったのです。


 多くのヘラブナ釣り師はヘラブナを捕獲して食べる方は少ないと思うのですが、幾ら生きている間に調理したとしても、寄生虫がいることが前提として考える必要があります。
 そうそう春にはシロウオの躍り食いなんてのもありますが、シロウオを食べて顎口虫症(がくこうちゅうしょう)に感染された方が多く出ました。この顎口虫症に感染すると皮下をもぞもぞと這い回りミミズ腫れを起こしてしまいます。通常は虫を駆除する薬を使いますが、外科手術によって取り除く必要がある場合もあるので注意が必要です。

 このように生食には常に危険がはらんでいます。多くの日本人は何故か生食が好きで生食文化が根付いていますので、生食する機会も多くあると思うのですが、一頃話題になったアニサキスより細菌の方が余程怖く命の危険すらあるのです。単に食べたい好奇心の欲求は命がけで試すものではないと私は思っています。


 ヘラブナ釣りとは全く関係のない話となってしまいましたが、遠征される場合などは特産品など食事も楽しみの1つとなります。そうだとしても生食からの危険性は気の付けようがないのです。十分な注意・・・これもまた注意のしようがないのです。