両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 釣れないのは何が原因か その5ー4

 釣れない原因は浮きのセッティングにあるのは間違いないと思っています。仕掛けで対処出来るのであればしておくこと、それが先ずクリアーしてこそ次の対処が出来ると思うので、面倒がらずにじっくりと浮き合わせをすべきでしょう。
 釣り場に到着すると1分でも早く釣り出したいと思うのも釣り師としての人情ですが、最初のセッティングをいい加減にしておくと、その日1日を無駄に過ごしてしまうことになりますし、他の釣り人と差を見せつけられて悔しい思いをするものです。


 では、浮きの合わせ方はどのようにするのが良いのでしょうか。私自身明確な答えを持ち合わせていませんので、こうすべきだ!とはいえないのですが、宙釣りは別として床釣りの場合は、両針が底に着いている状態で浮きの出方を調整する必要があります。
 また両うどんですから団子餌のように徐々に溶けて浮きが上がり出すことはありません。つまり一般的な餌落ち目盛りは出ないことになります。その状態でのセッティングですからどのようにすべきでしょうか。


 先ず床取りをする方法ですが、板オモリを巻かないで針を短スだけ着けて床ばかりをします。この方法は、繊細なムクトップの浮きでもしっかりとした浮力が出ますので、床ばかり用のフロートを使う必要もなく狂いが少ないです。ただ浮力がありすぎるので棚取りゴムを重いタイプを使う必要があります。その結果床が悪い場所ではゴムが沈んでしまう可能性があり、正確な床が取れないことになります。


 両針を着けてから板オモリの調整をするのですが、床までの距離の半分の浮き下で完全に宙に浮かせた状態で板オモリを巻く方法です。
 この場合、両針の重さも浮力を殺す事になりますので、浮きに対する調整としては正確なような気もするのですが、この場合の問題点は、浮きを上げていって床までの道糸が伸びる段階で、道糸の重さも加わり板オモリの調整を狂わせてしまいます。
 また、両針が床に着くことによって、両針の重さを無くしてしまいますので、浮きの出目が変わってしまいます。


 私的な板オモリの調整を紹介しますと、両針とも初めから着けてしまいます。そして取り敢えず浮きのあるポイントで板オモリの調整を済ませます。ムクトップの場合は肩の近く、パイプトップの場合は肩より2節沈めたところとします。
 その状態で床取りゴムを使って棚を計ります。基本的にはトップの上部1節残しで計ります。この場合のゴムは、極力軽いものを使いますが、私は消しゴムをカットして作っています。鉛を仕込んだものは重すぎると思っていますので使いません。
 両針とも消しゴムに刺して床取りをするのですが、床取りの基本通り釣るポイントの真上に床取りゴムを振り込んで、その真上に浮きが来るように振り込みます。それでポイントの真下を計ることが出来ますので、アンカー状態にならなくて正確に計れます。これをポイントの周辺で約1m範囲を計って床の状態を確認します。


 床が取れた状態でゴムを外し振り切って浮きの出方を再確認します。多くの場合正確な出方をするはずですが、もしなじみ巾が出てしまった場合は、針の重量で浮きを沈めてしまっている事を意味します。その為に両針にうどんを付けるとそのなじみ巾はもっと沈めてしまいますので、針がアンカー状態になりやすくなってしまいます。
 それを見込んで板オモリの再調整をするか、なじみ巾を理解して釣り続けるかは、そのなじみ巾の大きさに左右されます。


 この時の浮きの調整次第で、当たりが出る出ないが決まることがあります。例としては、当たりが出ない日に板オモリをほんの少しカットすることで、極端に静まっていた浮きが急に動き出す事があります。これなどはまさになじみ幅がありすぎることで、当たりを消していた原因だと思います。


 浮き下の最終調整は棚取りゴムではなく、今日使う餌で最終調整をするようにしています。幾ら棚取りゴムで床を正確に計れたとしても、餌を付けることで想定している浮きの出方が変わると釣りになりません。盛期の当たりが大きいときは、それでもある程度は釣れるものですが、厳寒期の当たりの小さいときは、その差は歴然としたものになります。


 時間を掛けてとても細かい調整を繰り返したとしても、最後の最後に使う餌で調整しなければ、せっかく時間を掛けて計った正確さは間違っている事となります。


 ある釣り人の計り方を見ていたのですが、先ず棚取りをします。重い棚取りゴムをそれも振り切りで計っています。それでは極端なアンカーとなるはずですが、お構いなしに計っています。そのアンカーのまま徐々に浮きを上げていき頭が出るようにします。
 確かに振り切りでなじみも多く出して、浮きの頭をほんの少し出す釣法があります。この場合は、誘いも一切掛けないでとても小さな当たりを取っていく方法です。ただその方は、そんな棚取りをしたことをすっかり忘れているのでしょうか、浮きの肩まで出ている状態でも釣りを続けられているのです。
 そうそうオモリ調整をするのも、両針を着けてその両針をハリスの結び目に引っ掛けて、つまり宙に浮かせてオモリ調整をされますので、最後には針の重さも加わってしまうので、コレで釣れる方がおかしいと思うのですが、先人にそのような棚取りとオモリ調整方法を教わったとかで変えようとはされません。
 当然釣れない日が続きますし、釣れてもスレが多くなってしまいます。それでも不思議だとは思われないのですからどうしようもないのですが、いつも行く釣り天狗池では、大池と小池があり、大池の方が広いためにこのアンカー状態が強くなってしまいます。小池は波除けパイプまで近いので、極端な振り切りが出来ませんので、極端な棚取りが出来なくなり、結果として大池よれ正確に計れます。当然その方は小池の方が釣果が良くなるのです。


 こんな極端な棚取りをする人は少ないと思いますが、棚取りの重要性を身に染みて感じる瞬間です。


 先ずは、正確な棚取りと浮きの調整を面倒がらずにしてから釣り始めることだとしても、徐々に狂いが生じてきます。釣り続けていると道糸が給水し出しますので、糸の重さが加わってしまいます。浮きの下だけでなく竿先から浮きまで道糸も給水してしまいますので、再度オモリの調整をすることが重要です。
 私の悪いところなのですが、調子よく釣り続けていてその後の調整をしないでいると、ピタっと当たりが止まってしまうことがあります。1時間近く当たりが貰えないのですが、その時こそ再調整するときだったのです。ざっとした時間長で言うなれば釣り初めてお昼まで、ランチの後の午後から釣り始める前に再調整と棚の取り直しをすることで釣れ続きます。
 実は、私は安い道糸とハリスを使っていますので余計に吸水率が高いのです。高級な糸の場合は、ナイロン糸でも給水調整がされていますので、そんなに給水されることはないのですが、安物は残念ながらそうではなさそうです。といってフロロカーボンはお薦めしません、吸水率が極端に少ないので変化は出にくいのですが、元々糸そのものが重すぎて、浮きもオモリ調整から1節余計に沈めてしまいます。


 実際高級とされている道糸やハリスの半額以下のものを使っているのです(笑)。それでも極端な細い糸を使わない限り切れたりはしませんのでそれでいいと思っていますが、どうも貧乏性なのか消耗品に高級品を使いたいと思わないのですよ。


 自分に合った棚取りがあると思いますので、それを変える必要はないと思いますが、もし他の人達に差を付けられたと感じたならば、先ずは棚の取り直しをして浮きの出方を再確認する。それだけでも随分と違ってくると思いますので試すのも良い方法かと思います。


 次の日曜日は、またまたゆっくりとした仕掛け作りをして爆釣と行きますかねぇ。無理だろうなぁ(笑)。