両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ヘラブナは国内外来種

 日々ヘラブナ釣りに明け暮れていますが、ヘラブナの原点はゲンゴロウブナだということは周知の事実ですが、そのゲンゴロウブナの産地となったのは京都南部にあった巨椋池でした。その巨椋池は滋賀県にある琵琶湖から唯一流れ出る瀬田川から、京都に入って宇治川と名称が変わるのですが宇治市から京都市にかけて広がる広大な湖でした。その宇治川も鴨川、桂川、宇治川そして木津川の4本が合流して淀川と名称が変わり大阪平野を経て大阪湾へと流れ出すのですが、つまりヘラブナは琵琶湖が故郷の淀川水系にのみ生息する固有種だったのです。


 それが食べることよりも釣りの対象魚として全国に運ばれる事となり、特にダムが造られると必ず放流されているのですが、公益法人日本釣振興会は毎年全国のダムや河川にヘラブナの放流事業を繰り返しています。勿論ヘラブナだけではなくヤマメや鮎の放流事業も行われています。
 他にも漁協がダムや湖に放流を続けていて、釣り人はその恩恵を受けているのは間違いありません。野釣り愛好家にとればもっと放流をして欲しいと思われていることでしょう。


 国内外来種としては他に鯉、オイカワ、オヤニラミ、カワムツ、東日本のアマゴ、西日本のヤマメそして関東に生息するナマズも本来は西日本にのみと生息場所が決まっていたものです。それが人間によって勝手に移動されてしまい、その土地の生態系を壊してしまいかねない状態です。


 また近年特に問題になっている国外からの外来種として有名なのはブラックバスですが、他にブルーギルやアカミミガメ(ミドリガメ)古くはアメリカザリガニや雷魚でしょうか。ハクレンやソウギョといったものが大きな河川では見られるようになってしまいました。もっと定着してしまっているのがカダヤシで在来種のメダカが絶滅危惧種になっています。


 あのブルーギルも明仁上皇が皇太子時代の1960年にシカゴの市長から贈られて持ち帰られたのですが、2019年の天皇時代に大津市で開かれた「全国豊かな海づくり大会」の式典で、琵琶湖で大繁殖してしまっている現状に対して、心を痛めていると謝罪の気持ちを表明されたのです。


 特定外来種は生体を移動制限が付きました。勿論飼育することも禁止されていますので、野池で釣れた外来種を生きたまま移動させることが禁止です。ザリガニも持ち帰ることも飼育することも出来ません。


 昨今のメダカの飼育ブームで色々な改良品種が作り出されているのですが、当然改良品種を河川に放流することは絶対禁止ですが、在来の黒メダカもそれぞれの地方で固有種が生息しているので、他の地域のメダカを購入したものは決して河川に放流してはダメなんですが、飼育者の理解不足かどうか解りませんが飼えなくなった時に、死なせるより河川に逃がした方がと勝手な理屈で放流してしまい生態系を狂わせてしまっています。


 さて我がヘラブナですが淀川水系以外は国内外来種扱いとなります。つまり漁協や(公)日本釣振興会の放流事業は大いに問題がある事になります。とはいえ釣り人側が恩恵を受けているのも事実で野池組に今更釣り堀でとは言い難いのですが、最低限関西のダム湖などはいいとしても、それ以外の地域での放流事業はその地域の生態系を壊しかねないのです。
 ブラックバスも釣り人が勝手に放流することで全国に広がってしまったもので、野池組がバサーを目の敵にしているように聞きますが、実はヘラブナも本来その池に居ては駄目な魚だということを多くの釣り師は知らないんです。結局釣り人が釣れたら良いとの考えを持っているのは、ブラックバスを勝手に放流している人たち何ら変わらない事を自覚すべきでしょう。


 そういう意味でも漁協は生態系守る側の人達のはずで、放流事業でその地域の生態系を壊すようなことはしてはいけないと思います。日本釣振興会も公益法人です。公益事業で生態系を壊して良いものかと思ってしまいます。


 そんな堅いことは言わずに・・・とも思うのですが、案外国内外来種に対して無頓着だと感じています。最低限封鎖された池では良いとしても流れ出す川に繋がっている池やダム湖は禁止すべきだと感じます。
 そういう意味ではヘラブナ釣りはやはり封鎖された釣り堀限定ってことで、川を網で仕切ったような釣り堀は問題だと感じます。


 その昔琵琶湖では春になると大量のアユが湖岸に接岸してきました。とても小さな小川にも遡上をしようと集まっているのを見たことがありますが、今では全くその姿は消えてしまっています。多くはブルーギルやブラックバスの食害による物だとは思うのですが、知らず知らずのうちにヘラブナも何らかの生態系を狂わせるかも知れません。


 ん?・・・勿論私は軟弱者ですから野池には行かないで、間違いなくヘラブナが居る釣り堀で楽しんでいるのであります。