両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ポイント選び 浅い深いどっち

 今回もバランスの底釣り限定の話です。私はいつも底釣りしかしないのですが、これからの時期は底釣りが有効になっていくと思いますので今回取り上げてみました。


 表題の深い浅いは水深のことですが、釣り堀や管理池の事であり漠然とした水深の話ではなくて、目の前のポイントに高低差があった場合の、その高低差をどのように解釈してどのように対応すべきが、また水深を意識した方が良いのか悪いのか。つまり深い方を釣るべきか浅い方を釣るべきかの話です。


 あくまでも私の経験でしかありませんので、つたない経験の範囲では語れるものではないのですが、実際に経験した話として進めたいと思います。


 先ずバランスの底釣りですから底測りをします。その方法については今までにも書いてきましたので今回は割愛するとして、仮に釣っているポイントの水深が3mあったとします。その少し右へ打つと2.9mです。左へ打つと3.1mでした。そして少し手前に打つと2.9mで少し沖に打つと3.1mありました。


 想像してみてください。そのポイントは左下がりで前方へ向いて下がっています。傾斜は10㎝の高低差ですが左右前後の位置は30㎝程度です。つまり30㎝移動する10㎝の深さの違いがあります。約1m移動するだけで30㎝もの高低差があるポイントです。
 勿論浅い方は右へ移動すると水深0の地点がありますが、左で移動したとしてもある程度の深さで止まるはずで、この場合は仮に3.6mが最深部だとします。前方向についてもいつまでも深くなるのではなくて同じように最深部は3.6mだとします。


 つまり3.6mの最深部に向かって傾斜している途中が今釣っているポイントだとなるわけです。ではこのポイントは良いのでしょうか悪いのでしょうか。仮に最深部を釣るべきだとするなら3.6mの水深の位置を釣ればいいわけですが、浅い方が良いとするならいったい何メートルの水深のポイントを狙うべきなのでしょう。


 先ず浅い方が良いとした場合の条件としては、やはり春に限るのではないかと思うのです。その場合は極端な話ハタキの時期であれば50㎝でも良いのでしょうが、釣り堀のことですからハタキを狙うことも出来ないですが、成立する深さでは1m程度ではないかと思うわけです。
 反対に冬期ではどうなんでしょう。水温変化の少ない最深部を釣るべきでしょうか。それとも日中水温の上昇を見込める浅場をポイントとするべきでしょうか。


 この場合のもう一つ考慮すべき事は池の水が攪拌されているかどうかです。湧き水があるがどうかは横に置くとして、攪拌され続けている場合は表面水温と底水の水温の変化は少ないと考えられます。反対に攪拌されていない場合は、明らかに水温の違いがあると思うべきでしょう。


 私の一つの経験ですが朝から餌打ちを開始していつまで経っても全く当たりが出なかった事がありました。ポイントに寄っていないのでろうかそれとも食い気が全く無いのだろうかと思っていたのです。事実他の方もあまり釣れている様子がありません。ところが少し餌打ちポイントを変えると10㎝程度浅いところがあったのです。
 そこでその浅いポイントと深くなるポイントの際を釣ることとしました。その際こそ障害物の近くですから良いとの判断です。ところがいつまで経っても当たりが出ません。相変わらず浮きは見本市のように動かないのです。


 そこでものは試しとその浅い方に餌を打ち込みました。アラ不思議!待ってましたとばかりに当たりが出るのです。その後は面白いように釣れてくれるではないですか。周りの釣り人を尻目に一人爆釣を演じだしたのです。


 これはいったいどうしたことでしょう。たった10㎝程度の高低差でしかなくポイントも30㎝も離れていません。それにもかかわらずヘラブナの動きかが全く違っていたのです。


 想像するに10㎝深いところにヘラブナは潜ることなく、たった10㎝とはいえその上層にいたことになるわけです。仮に中層に浮いていたとしても底にある餌に関心が無いのではないことがわかります。10㎝程度浅いポイントの底にある餌を食ってきたのですから、餌そのものが底あっても良かったことになのでしょう。


 ではいつも浅い方が良いのでしょうか。これも同じ池での経験なのですが反対に10㎝の段差を発見してその深い方に狙いを定めて、その高低差のある際を釣って良い目をしたこともあります。つまりこの時は深い方が良かったのです。


 やはり何がに何でも浅い方が良いとはいえないようです。他の釣り師にお聞きしますと基本深場を釣るべきだとの話です。イメージとしても浅いより深い方が良いような気がするですが、断定は出来ませんがどうもそれは時期によって違っているのではないかと思うようになりました。


 これから水温低下が激しくなります。表層は無視しても1mの水温と3mの水温の違いがあるのかないのか、その水温の差はどの程度なのかによって、宙釣りの場合は上手く泳層を釣ることが出来ますが、バランスの底釣りの場合はあくまでも底を釣る必要がありますので、自動的に尺数で釣り可能水深が決まることとなります。尺数の決定は1日の釣果に影響しますので、初めは長めの竿を出して周辺の水深を測り、今日はどの程度の尺数を出すかを選ぶことがとても重要な気がしています。


 何れにしても自分の前のポイントに高低差があるとするなら、ある程度釣り開始してから当たりが上手く出ない場合は、浅い方または深い方に狙いを定めて釣ってみる価値はあると思うのです。
 ついでに手前のポイントが良いのか沖のポイントが良いのかも、その時期とその日の天候などでも違ってくると思います。どの程度の時間我慢すれば良いのか難しいところですが、釣れない時間をいつまでも嘆いているより、さっさと違う尺数の竿を出した方が良さそうですね。
 たったそれだけでビックリするほど改善できる場合があります。釣れないと嘆いている皆さんを尻目に一人爆釣を演じられるかも知れませんよ。