両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 当たりを出すため:ポイント編

 誰でも良く釣れるポイントに入りたいと思うのは人情というものでしょう。では良く釣れるポイントとはどの場所になるのでしょうか。良く釣れるポイントの条件としては、毎日釣り人が入る事により撒き餌効果が持続されているポイントでしょうか。また何かの物陰もポイントとなるように思うのも人情というものでしょう。また波除けパイプなどがあれば、その近くにヘラブナが集まるのも習性でしょうか。


 ではそのようなポイントは良く釣れるのでしょうか。いや良く釣れるポイントであるのは間違いないと思うのですが、必ず釣れるポイントとはいえなくて比較的釣りやすいポイントと解釈すべきではないでしょうか。
 基本的に野池であれば、葦や杭などの障害物周辺、水の流入や排出、水脈筋(みおすじ)、そして人の良く入るポイントは好ポイントであるはずです。しかしこと釣り堀だとするとどうなるのでしょう。
 池の周辺部つまりヘチのポイントは間違いなくヘラブナは居ます。怯えを知っているヘラブナが集まるのも間違いなく、釣り人が餌によって寄せる必要もない程に集まっているのは事実ですが、そのような安易な場所に入ることは釣り師の風上にも置けないような、何となく恥ずかしいポイントであるのはご存じの通りです。


 それ以外の障害物周辺や波除けパイプ付近は良く釣れるのでしょうか。あくまでも私の経験でしかないのですが、仮にそのポイントがヘラブナにとって居心地が良い場所だとして、その居心地の良い場所には、いったい何匹のヘラブナが集まっているのでしょう。
 魚はどんな種類でも縄張りを持つ習性があります。その場所が一級の居心地の良い場所だとすると、その中でも喧嘩っ早いか強さを誇示するかは別として、縄張りの中心に陣取った数匹がいるだけて多数生息することは先ずないと思っています。


 仲良く遊泳する魚の特徴は基本的に弱い魚で、イワシが群れとなっている状態を見たことがあると思うのですが、淡水でもメダカ程度が集団となっていると思います。偶にヘラブナや鯉も集団となるのですが、多くは産卵期を迎えた段階であり日常的に群れにはなりにくいと思っています。また養殖池などで給餌すると集まりますが、より力の強い魚が良い場所を確保するのですが、先陣を切るのは怖さを知らない若い魚と決まっています。


 ただ居心地の良い場所は、先客が居なくなると次が入り込もうとする魚が洗われます。喧嘩っ早い鮎釣りなどではそれが顕著に表れます。一級ポイントで釣れ続くことはないのですが、1匹釣り上げても暫くそのポイントを空けておくとまた1匹掛かってきたりするのです。
 ヘラブナとて同じような習性があると思うのですが、釣り堀などの高密度な池ではそれが早いと思うのです。反対に魚の習性として高密度であればある程縄張り意識は消えてしまうのも事実ですから、あると固定の一級ポイントは存在しなくなってしまいます。


 またその好ポイントですら餌に興味を持った魚が多く居るわけではありませんので、1日釣り続けられる程に釣れ続くことはないわけで、やはり餌に対して興味を持った魚を集める、つまりは集魚効果を狙った方が良いはずです。その結果として一級ポイント以外でも数多く釣り上げられると思うのですが、実際は一級ポイントの方が釣れる数は少ないのではないかと思ったりもします。
 餌による集魚効果が現れて集まるヘラブナは、間違いなく食い気があるはずで食い気のないヘラブナは、釣っているポイントに集まってこないでしょう。つまり自分の前に集まったヘラブナは、最低限今使っている餌に興味を持った証拠ですから、自信を持って打ち続けると応えてくれると思うのですが、全く集魚効果が無いとするならば、根本的に餌を作り直すところから始めたほうが良いと思います。


 波除けパイプを狙った釣り方では、波除けに近いところで釣りたいと思うのは人情でしょうが、案外少し離れている方が数が上がる場合があります。


 また何某かの障害物のある場所は、ヘラブナが逃げてきた場所であって餌を捕食する場所ではないと思うのです。多数逃げてきていると釣りやすいのも事実ですから否定はしませんが、釣り上げる事が目的なわけですから針に付いた餌を食ってくれるような、積極的なヘラブナを相手にした方が釣れ続けるはずです。
 そういう意味でも波除けパイプ際や障害物際を釣るのではなくて、少し離してポイントを自らが作る方が良いように思うのですが如何でしょう。
 私の場合は、波除けパイプに寄せるのではなく、100㎝から150㎝離れた場所にポイントを作って餌打ちを繰り返すようにしています。そうすると初めの当たりが出るまでに時間が掛かったとしても、その後は釣れ続くことが多いと感じています。


 また誰かが良く入るポイントが良く釣れるとしても、そこに釣り人が集中しているようであれば、幾ら数が多くても取り合いになりますので釣果は落ちる可能性があります。そのような場合は、少し離れた場所でポイント作りをした方が、結果的に釣り上げる枚数は多くなると考えます。同じ理屈で片側に多く釣り人が入っている場合も、向かい側に入るのも良い方法だと思っていますが如何でしょうか。


 常時通っている淀の釣り天狗池の場合は、実際私が入る場所は特に決めていません。人によってはあの場所は大助が良く出るとかの話は聞きます。確かにその傾向はあると思うのですが、必ず出るわけでもありませんから無理に入る必要はなく、どこのポイントでもある程度はコンスタントに釣れてくれますので、空いているポイントに入るようにしていますが、その方がいつもいつも決まった釣り方にならなくて面白いんですよね。


 臨機応変に対応して如何に釣り上げるかを考えるのもまた楽しいのです。


 そうそう最後に新ベラが入る時期は、出来るだけ沖が良いと思っています。人の気配を嫌がる新ベラは沖に集まる性質があると感じますので、いつも以上の長竿を忍ばせて釣り場に乗り込む事をお薦めします。