今まではヘラブナが集まり過ぎるときの事ばかり書いてきました。底釣りに於いてあの集まり過ぎる事による浮きの落ち着きの無さや当たりの取り難くさに閉口してのことでした。場合によっては浮きが立つ頃には餌がないなんてことも多々あったのですが、これから水温が下がるに連れて反対に当たらなくなる事や寄りが悪くなる事か多くなります。
　ヘラブナの寄りが悪いときはいったい何をすべきか、集まっているのに食い当たりが出ないときは何をすべきなんでしょう。

　今回気がついたことなのですが、寄りが悪いと感じる時の多くは、直ぐ側にまでヘラブナが来ていたとしても食い当たりが出ないことでしょうか。ホントに直ぐ側にまで来ていてまたバラケた餌を食いに来ていたとしても、針の付いた餌には反応を示してくれないのです。こんな時はいったい何をすべきなのでしょうか。

　答えの1つは先ずは寄せることでしょう。寄せない限り偶然の交通事故的な釣れ方しか起きません。100匹集めて10枚釣れるのであって10匹集めて10枚釣れるわけではないのですから、如何にポイントに寄せてくるかが鍵となります。そのためには何と言っても寄りの良い餌を使うこと以外ないのですが、その前にその池のその時の特徴をいち早く知ることもとても重要な事です。いつもの調子で寄せに徹した結果寄り過ぎて釣りにならないことが起きてしまいますので、今日の寄り方はどうかを知り対応をする必要があるのです。

　あくまでも私の経験でしかありませんが、寄せたいが為に集魚効果の高い餌を使う危険性です。バラケ過ぎる餌や集魚効果の高い餌を初めから使って、それこそ盛り上がるほどの寄り方をしてしまったら、そのヘラブナを減らす方法がないのです。勿論釣りを辞めれば良いのですが、床休め的な短い時間では散ってくれないのです。

　寄せすぎないためには何をすべきかですが、あくまでも底釣り限定の話として進めますが、やはり底釣り用の団子餌を使うこと尽きると思います。まとまりの良い団子を作ってバラケを極力抑えることで、極端な上ずり現象を招く危険から回避することが出来ます。バラケない団子で釣り続けてみて、その結果どの程度の寄りを見せるかでそのまま釣り続けるのが良いのか、違う餌を作り上げる方が良いのか、はたまた針の付け方の工夫で対処出来るのかを判断します。
　この状態で寄りが極端に悪いときは何をすべきかは次の課題となります

　寄りが悪い状態だったとして、当然底釣り用にまとまりの良い餌を作っていたのですから、まとまりの悪いという言い方は変ですが、バラケ性の強い餌を混ぜることですが、まとまりの良さは残したままです。その結果をまた見極める必要がありますが、浮きに対する触りの頻繁さや泡付けなどによって寄りを確認します。
　寄って来たことが確認出来たとしても、そのまま針の付いた餌を食ってくれるならそれでいいのでが、食い当たりが出なかった場合はどうすれば良いのでしょぅ。

　大前提としてポイントへ集まってきたヘラブナは間違いなくバラケた餌には反応するという事実です。

　この事実を知った上で何をすべきかでしょう。当然針に付いている餌もバラケさせることでしょう。とはいえバラケる状態の餌で底釣りは成立しません。コレは困りましたねぇバラケる餌に反応するのにバラケさせられないのです。
　上層ではバラケないで上手い具合に底についてからバラケるなんてあり得ませんよね。確かに底バラケする餌は売られていますが、いったいその底は何本と想定されているのでしょう。浮き下が2本と3本または4本とでは全く違うはずです。4本でバラケるのであれば2本の底ではばらけません。2本でバラケるのであれば4本では成立しません。
　勿論どんな団子餌でも時間が経てば底でほどけてきますが、それではバラケ性が高いとは言えませんね。

　そこで取る方法ですが、バラケを使わないでまとまりの良い餌のまま、針付けをラフにする方法です。餌本体はバラケ性が乏しいために上層ではバラケたりしませなん。しかしバラケ餌のように底近くでほどけてくれます。この付け方はなかなか難しいのですが、コレが出来るか出来ないかで食いが明らかに違ってきます。
　また水を多くして柔らかくする方法もあります。ただ吸い込みは良くなるのですがバラケてはくれませんので、カラツン対策には良いのですが食いつきの悪いときの対策にはならないでしょう。

　まだまだ検証が必要なんですが、これから水温が益々下がっていきますので、寄せ効果の高い餌が効果を発揮することになるのでしょうが、ある時はグルテン餌が特効薬のように効果的な日もありますので、悩み多き釣りになってしまうのでしょうね。

　さぁてまたまた苦しい釣りとなるのか、楽しい釣りとなるのか1つずつ解決していくこととしましょう。