両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ダイワ ヘラFX インプレッション

 今更ながらのダイワヘラFXです。発売されてから随分の期間が経ちましたが、ダイワの軽量系ヘラ竿としてヘラFが発売され、軽量系でありながら竿に腰を持たせた竿としてFXが発売されました。曰く「軽量系パワーロッド」とのコマーシャルメッセージでヘラ師達の興味を引いた竿です。ただ如何せんヘラ師達の平均年齢が高くゴールドに輝くロッドカラーは、私も含めて違和感というか恥ずかしさを感じたものです。ヘラ竿といえば竹竿に似せたカラーリングが当たり前でありましたので、ヘラFのスカイブルーのカラーにも驚かされましたが、ゴールドに輝くロッドにはどうも他の国に喜ばれそうな色合いというか、抵抗感があったのは間違いないと思うのですが、メーカーのデザイナーの思い入れ、それをくみ取った上層部の英断には驚かされます。トヨタがピンク色のクラウンを世に出したのと同じように、違和感を感じている段階で世に取り残されているのかも知れませんね。
 私も入手してからなかなか使う機会が少なく、閃光XかヘラFを使い続けていたのです。時間経過と共にゴールドの色合いにも慣れて、やっと真剣に使う段になって始めて竿の特性を感じる事が出来ました。ただそろそろバージョンアップがあってもおかしくないので、特性の発表としては最後のチャンスかもと思っています。


 私自身がダイワではヘラF・ヘラX・ヘラFX・龍聖と使い続けた結果として、またシマノ飛天弓 閃光X・朱紋峰 神威 ・朱紋峰 煉と比較的長尺の部類に入る17尺を使ってみて、その中で私の使い方としての特徴を上げてみたいと思います。
 あくまでも17尺限定のインプレッションで、他の竿も含めて17尺以外の尺数では全く違ったフィーリングでしたので、仮に13尺15尺19尺21尺の場合は今回の評価は当てはまりませんのでご注意下さい。例えば17尺では硬すぎると感じる神威でも13尺になると腰が弱い竿と感じてしまうのです。


 この6種類のロッド(17尺)を希望小売価格で表示しますと、最安値は新ヘラX・Y(119g)の53,000円、ヘラF(82g)63,000円、ヘラFX(77g)84,000円、龍聖・E(98g)91,000円、飛天弓 閃光L(74g)93,500円、朱紋峰 神威(98g)96,200円、朱紋峰 煉(98g)97,300円の順となっています。


 あくまでも私的感覚として釣り上げた時に感じる硬度のフィーリングは、最も硬度がある朱紋峰 神威>朱紋峰 煉>龍聖>ヘラX>ヘラFX>>ヘラF>飛天弓 閃光Xの順になります。閃光とFは曲がりの頂点の出し方など特性の違いがありますので、柔軟度が閃光の方にあると感じてFの方が硬いとしました。実際には閃光の方が軽いのですが、Fの方が合わせに於いて力が必要と感じたのです。


 振り仕込みのしやすさ的確さについては、人それぞれの腕力の差もあると思いますが、餌の重さに関係なく的確な打ち込みが出来る竿といえば断然朱紋峰 神威だと感じます。それは腰が強いため胴がぶれることなく、穂先が上手く仕事をしている感覚でしょうか。打ち込みポイントの調整もホンの少し竿先でコントロールするだけで細かい修正も可能です。朱紋峰 煉も硬い方ですが穂先まで全体に硬さを感じますので、チョウチン釣りに適しているとおもいますが、沖に打ち込むような浅棚には的確性が損なわれる感覚があります。その他の竿には極端な違いは感じませんでした。


 さてそんな中でどうしてヘラFXを取り上げたかですが、今更ながらの感はあるのですが、使い続けた結果として始めに持っていた腰が硬すぎる竿との感覚が随分と薄れてしまった事にあります。


 軽さに伴う線の細さや頼りなさに反して腰が強く仕上がっているのだろうとの思い込みもあり、ヘラFXが登場する場面として比較的混雑時用でヘラブナに遊ばれない為の竿として使っていました。ところが使い慣れてきますとそこまで腰が強いとは感じなくなってきました。変なピンシャンとした硬さも感じなくなりました。実際少しサイズアップしたヘラブナを掛けたとしても、綺麗な胴のしなりが出来て竿全体が綺麗な弧を描き、竿全体で溜めて釣り上げる竿だとわかったのです。


 それが朱紋峰 神威で同じような釣り上げる場面では、腰がしっかりしていますので腕力さえあれば、自分が思っている以上の随分沖でヘラブナの顔を上げることが可能です。それをヘラFXで同じように早く顔を上げさせようとすると、ヘラブナは顔を出さないで潜ったまま手元まで寄せてしまうことになり、そこからは随分と手間取ってしまうことになります。無理に寄せて釣り込む竿ではないと言えそうです。まっ焦りは禁物というかしっかりヘラブナの引きに耐えてゆっくりと沖で顔が出るのを待つ感覚でしょうか。


 メーカーがどのように意図したことかわかりませんが、FXは勝負を早く決めようとする竿ではなく、竿全体で溜めてヘラの突進に耐える竿作りがされているように思います。同時にヘラブナのサイズがそれ程大きくなくても、釣り上げる面白さを感じる事が出来る竿作りと感じました。


 ヘラブナのサイズの如何に関わらず釣り上げる面白さがを残している硬調子と感じました。


 それが他の硬式の竿であれば、簡単に寄せ過ぎてしまい場合によっては水面水上を飛んでくるような寄せ方になってしまいます。


 実は胴のしなりを活かして竿全体で耐えて取り込む竿としては、飛天弓 閃光があります。私は閃光Xですが現閃光Lも同じような柔軟性を持たせてありますので好みの違いであって、どちらを選んでも間違いは無いと思います。
 また単に軽量竿という意味では、ヘラFが他のメーカーや各種竿と比べても金額的に大きなアドバンテージを持っていて、断然選ぶべき竿の上位に来ると思います。ただ比較的大きいサイズのヘラブナを主体に釣りたいと思いますと、間違いなくヘラXをお薦めします。但しX>F>FXの順で重いのです。私にはXを1日使い続ける腕力は持ち合わせていませんので17尺は全く使えませんでした。15尺以下になってやっと使える重量になります。
 また神威や煉も龍聖もXよりは軽いのですが、軽量系に比べると重いし腰の張りが強いので合わせに力を有します。
 またここにヘラSが登場しないのは、17尺が用意されていないからです。


 そこで1日中使い続けることが出来る17尺の竿との限定で考えますと、軽量系のF・FX・閃光の3種が残ってきます。この中でFも初代からバージョンアップされてチャージリング搭載となったのですが、初代とそれ程の違いは感じませんので、やはりFXの方が腰が強いと感じます。


 色々な事を見勝手な言い分で熟々と書いてきましたが、結論的に大助狙いとの前提が入るのですが、使いやすさと金額面も含めてヘラFXが断然優位に躍り出ることとなりました。あの恥ずかしいゴールド塗装がマイナス面ではあるのですが、慣れてしまったのかそれ程恥ずかしいと感じません。ただ次回のバージョンアップ時にはロッドカラーだけは再考して頂きたい部分ではありますね。
                                   ヘラFX


ダイワ ロッド ヘラ FX 17

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*2021年2月 カタログ落ちしました。