両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 浮きが見えてない ヘラブナ釣りのスコープ

 歳と共に目が弱くなり、遠くにある浮きを見続けるのが困難になってきます。その浮きが細パイプやムクトップであろうものなら、全く見えないと言っても良いくらいになります。
 また長竿を使った場合などは、裸眼なんてとんでもなく浮きの動きを捕らえることは至難の業でしょう。まして逆光ともなると幾ら逆光タイプの浮きを使ったとしても、黒い1本の棒と化してしまいます。


 釣れない原因は、案外浮きの動きを的確に捉えられてないためかも知れません。実際裸眼で釣っていた場合とスコープを覗いた場合では、明らかに浮きの動きの変化の捉え方が違うのです。18尺の長竿でもパイプトップを使っていた場合は、浮きが良く見えますのでそれで釣れるのですが、そんな時でもスコープで覗くと思っていた以上に浮きが良く動いていた事に気がつきます。


 私がスコープを使う目安としましては、年間を通して15尺からとなりますが、この場合は、見やすい南側の釣り座に入ったとしての話です。よく使う17尺になりますと、裸眼で見えているつもりだった浮きの動きが、スコープを通して見るともっと激しく動いていたことに気がつきます。
 もし釣り座が東向きや南向きの逆光になる釣り座だとすると、10尺以下でなければ裸眼で視認することは困難となります。勿論17尺などでは見える方が不思議なくらいですが、若い人達にはそれでもよく見えるようです。
 そんな歳を自覚するようになると間違いなくスコープを使うようになると思うのですが、スコープの選択となると案外安直というか無頓着な選ばれ方をしていることに驚きます。


 よく使われているの下記のようなタイプの4倍スコープでしょうか。

 確かに比較的安価に手に入りますし、浮きを見る程度なら4倍で事足りるのですが、スコープ性能はとんでもなく低いのです。ハッキリ言いましておもちゃ程度のものでしかありません。1日覗き続けると目を疲れさせるだけで目にも良くないと思っています。


 先ず根本的に使われているレンズが余りにも粗悪品なために、レンズにコーティングがされています。ものによってはレンズが赤や黄色にコーティングされてあるものがありますが、レンズの光透過率が悪いために、透過率を少しでも上げるためにコーティングされているのですが、多層コーティングやマルチコーティング以外は意味が無いと思っています。
 ただ、そんなスコープしか見たことがない釣り人にとっては、それが当たり前だと思われているのですが、高効率のレンズが使われていますと、曇りの日でもとても明るく浮きが鮮明に見えるのです。


 その目安の1つがひとみ経ですが、光学的な双眼鏡では当たり前に商品説明に書かれているこのひとみ経が、ヘラブナ釣り用には全く書かれていないのです。
 このひとみ経は、4倍率で双眼鏡のレンズが20mmあるとすると、20÷4=5 つまりひとみ経は5mmあると言う事になります。
 持っておられるスコープを反対の逆さま状態で手を伸ばして見ると、向こう側に小さな経が明るく見えると思いますが、その経がひとみ経となります。その経が大きい程明るく見えるスコープだと言う事です。


 また安いスコープは圧倒的に中国製ですが、別に中国製が悪いとは言いませんが、殆どおもちゃ程度でしかありませんから、左右の見え方の調整すら出来ないのです。
 多くの人は左右の視力は違っているはずです。当然スコープを調整するためには、左右の目に合わせてそれぞれ別々に視力調整をすることで、浮きがハッキリと視認することが出来るようになるのです。


 買ってはいけないスコープとしては、どんなに高倍率だとしても10倍以上は買わないことです。最低焦点距離が近ければ良いですが、余程高価なスコープでない限り焦点距離が遠くになってしまいますので釣りには向きません。
 またズーム機能も先ず良く見えませんので除外しましょう。勿論赤や黄色のコーティングをしているレンズも除外です。
 そうそうフリーフォーカスとかオートフォーカスも、実際には使い物になりませんので除外すべきでしょう。


 先に述べましたように、左右の視力調整が出来ないスコープは論外です。スコープとは視力を補正する眼鏡だと理解すべきなんです。視力が悪い人でも眼鏡を外した裸眼状態でも、それぞれ左右のピンと調整をすることでハッキリと浮きが視認出来るのです。


 左右別々にピント調整出来るタイプといいましても、毎回左右のピント調整をする必要はなく、左目だけを先に中央のピント調整リングで調整します。その後右目だけを調整出来る視力補正リングを回します。
 これによって左右のバランスが取れたことになりますので、後は見る位置が遠いか近いかだけですので、中央にあるピント調整だけで左右のピントが合うことになります。



 私がまずお薦めするタイプはこちらです。ニコンのアキュロン W10です

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 ニコンの製品です。言わずと知れたカメラや双眼鏡などレンズメーカーですから、比較的安価なスコープですが信頼がおけます。
 ただこちらは8倍ですから4倍を使い慣れた方には使い難いかも知れません。またアイレリーフが10.3mmと短いために眼鏡を掛けての使用は抵抗感がありますので、眼鏡を外した裸眼で使う事をお薦めします。
 ひとみ経も2.6mmとなんとか2.5mm以上を確保出来ていますので明るく見えます。実視界は6.3度と比較的狭い範囲になってしまいます。最短焦点距離が3.0mですので10尺以上から使えますが、現実的には18尺以上の長尺には最適だと思います。


 同じニコンから4倍双眼鏡が出ていて釣具店でも売られているのですが、比較的高額でありながら左右個別のピント調整機能が備わっていません。軽量コンパクトで携帯性に優れていることは素晴らしく、またアイレリーフがこんなにコンパクトにも拘わらず13.7mmもありますので、眼鏡を掛けたままでも使えるのです。またひとみ経も2.5mm確保されていますので、比較的明るく見えることが出来ます。
 特質すべき点は、最短焦点距離が1.2mととんでもなく近いのです。そのためにどの尺数でも使えることになります。また実視界も10度も確保されていますので、左右の焦点が合わせられない以外、とても優れた性能を持っていることになります。
 釣り以外に観劇や美術鑑賞にも使える優れものです。一昔前に流行ったご夫人が持っていたオペラグラスより軽量コンパクトで高性能です。

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 次にご紹介するのはVixenです。こちらは双眼鏡や天体望遠鏡の専門メーカーです。
 こちらは倍率が6倍と比較的使いやすいタイプで、焦点距離も3.2mと近くアイレリーフは14.0mm確保されていますので眼鏡使用OKとなります。またひとみ経も2.7mm確保され実視界も8.3度を確保されていますので、今回ご紹介する中でも実釣には使いやすいタイプではないでしょぅか。

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 正直言いましてヘラブナ釣りに於いてスコープはとても重要な位置を占めていると思うのですが、何故かヘラ釣り師達には無頓着というか釣具店の言いなりといいますか、とても見難いスコープが使われています。私自身もスコープを使い出す段階で、当然釣具店で売られているスコープから入りました。下記のタイプを見られたこともあると思うのですが、釣具店で売られているスコープの中では、左右個別にピント調整が出来るタイプでしたので使っていました。ただこちらもスコープ性能としては悪くて、視界がとても狭く眼鏡では到底使用出来ません。その為にコンタクトを入れて使っていたのですが、ドライアイ症を患っている私にはとても辛いものがありました。


 そこで探しに探して金額的にも安く手を出しやすいものとして、私が最後の最後にたどり着いたスコープがこちらです。

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 こちらもニコンの製品ですが、とても安価に出回っているのです。当然安価には理由があります。
 まず倍率が8倍ありますので、中短竿では使い難いことです。最低焦点距離は3.0mですが8倍では大きくなりすぎます。大きく見えるのは良いのですが、実視界が6.3度しかありませんので、近いポイントの視界がとても狭くなってしまいます。
 ひとみ経は2.6確保されていますので比較的明るく見えるのが救いですが、アイレリーフは10.3mmしかありませんので基本裸眼使用となります。
 ただ18尺程度の長竿では浮きが手に取るように良く見えます。8倍の倍率ですから18尺で2本半の水深を釣っている場合、浮きの位置は8.3m先にありますが、それを8倍のスコープで見ると浮きは1m先に見えるのです。
 もし10尺程度の竿で2本半の水深を釣っていると3m+50㎝=3.5m先に浮きがありますので、同じように8倍のスコープで覗きますと浮きは44㎝先に見えることになります。尚かつ視界が6.3度ですから実際38㎝巾の視界しか見えなくて見難くて仕方ないはずです。
 これが18尺ですと約1m巾の視界が確保出来ることになります。


 同じようにもしニコンの4倍のスコープだとすると、10尺の上記と同条件の場合は、実視界は60㎝確保されますのでとても視界が開けます。また倍率が4倍ですから、3.5m先の浮きが約90㎝先に見えますのでとても見やすいのです。


 このようにスコープ1つ選ぶにしても、単純に倍率だけでなく実視界と明るさに影響するするひとみ経、目からのレンズまでの焦点距離であるアイレリーフ、最短焦点距離なども確認する必要があるのですが、残念ながら釣具店に置かれているスコープにはなんの説明もありません。
 その他見掛視界がありますが、これは双眼鏡で遠くを見た場合の限界視界の話で、これが50度だとすると無限大で見た場合、50度以上の視界はピントが合わない事になります。そういう意味では浮き程度の小さな視界範囲には無視出来ますが、人間の視界は200度程度ありますのでとんでもなく広いのです。まぁ実際の有効視界は40度程度でしょうから、その範囲を外れると見えていたとしても意識をしなければ見えません。ただ目の片隅に何かが動くと確認出来ますので、見えている範囲は200度となるのです。それがスコープでは最大50度しかないのです。
 人の視力はとんでもなく優秀だとわかるのですが、反対に目の片隅に動きを捕らえてしまいますので、何かが動くことで意識が分散してしまい、浮きの小さな動きに反応出来なくなってしまいます。
 その点も補正してくれるのがスコープです。


 ある釣り師は、スコープは見難いから使わないといわれていました。それは性能が悪いスコープを使っていた為に見えづらかったのだろうと思います。


 そうそう国産メーカーとしてNikonと双璧にあるCANONですが、CANONの製品の中にはヘラブナ釣りに使えるような手軽な製品はありません。リコーも有名メーカーで多数出ているのですが、やはりヘラブナ釣りに適しているものは見つけられませんでした。


 実はその他に国産・海外メーカーを含めますととんでもなく多数出回っています。( )内の数字は、そのメーカーが取り扱っているレンズ製品の数ですが、その中から自分の釣り方に適しているスコープを探すのは至難の業です。
 気をつける必要がありますのが、ヘラブナ釣りではスコープと表現していますが、レンズ業界のスコープはライフルなど射的用のスコープであって、あくまでも双眼鏡が正式名称ですのでお間違いなく。


Kenko(311)
ビクセン Vixen(191)
ニコン NIKON(123)
SWAROVSKI スワロフスキー(93)
ライカ Leica(77)
ミザールテック MIZAR(72)
リコー RICOH ペンタックス PENTAX(66)
Bushnell ブッシュネル(60)
ツァイス Zeiss(51)
フジノン(48)
SIGHTRON サイトロン(46)
ミノックス Minox(45)
KOWA コーワ(38)
バンガード VANGUARD(38)
オリンパス OLYMPUS(24)
ナシカ NASHICA(24)
エッシェンバッハ(22)
ピクシー PIXY(18)
カール ツァイス Carl Zeiss(15)
タスコ(15)
CELESTRON セレストロン(13)
キヤノン Canon(12)
シュタイナー(11)
YUKON ユーコン(9)
Docter ドクター(9)
レイメイ藤井 Raymay Fujii(8)
池田レンズ工業(8)
ナショナルジオグラフィック NATIONAL GEOGRAPHIC(6)
東京企画販売 TO-PLAN(5)
ソニー SONY(4)
アーノルドパーマー Arnold Palmer(4)
サンコー THANKO(3)
キャプテンスタッグ CAPTAIN STAG(3)
DOD ディーオーディー(3)
ベルボン Velbon(2)
コールマン Coleman(2)
SAFARI サファリ(2)
ツァイス(2)
キング king(1)
東京磁石(1)
ピーナッツクラブ(1)


 外国製の安価なスコープも多数で回っていますが、実際に覗いてみて見え方を確認できない限りは、信頼の置ける製品を使う事で弱ってくる目を守るようにしましょう。