両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 邪道な底釣りのすゝめ3

 邪道な底釣りも今回で3回目となります。何故か多数の方に読んで頂いた邪道な底釣りのすゝめ2でしたが、もう一段踏み込んで私のとっておきを解説したいと思います。本当は秘密にしておきたかったのですが・・・


 正直上ずらせたくて上ずるのではなくて、あくまでも結果として上ずってしまうのです。この点はしっかりと抑えて起きたいのです。実は上ずらせるなんて事は至極簡単なことで、バラケ性のある団子餌を針にラフ付けすれば良いだけのことです。しかしそれでは狙っている棚に届きません。私の場合は底ですから底にまで餌が保たなければなりません。


 開きが早いと途中で食われて走られてしまいます。それでは釣ったではなくて釣れてしまったでしかなく、そんな釣り方はヘラブナ釣りの面白さを半減どころか貶めていると表現しても良い状態で、色々な釣技を駆使して1枚のヘラブナを釣り上げる。まさにそれが大人の釣りでありスマートさではないでしょうか。


 ある特定の縛りの中で釣り上げる事が趣味の釣り方で、多数釣り上げる事は職業漁師に任せれば良いのです。大間のクロマグロでも漁師の釣り方は簡単には切れない仕掛けであり、最後には電気ショックを与えて取り込むのですが、そこに素人が参戦した場合は食ったとしても仕掛けが飛ばされる可能性のある細仕掛けで取り込むことに意味があります。トローリングの大会では同じ100㎏のマグロを釣り上げたとしてもより細仕掛けで釣り上げた方が上位となるのです。つまりリスクを含めたスポーツ性がある点が職業漁師との違いであり、趣味性の高い釣り方になると思います。


 そのスポーツ性を残したギリギリの線を狙うのが、この邪道な底釣りのすゝめとなっているのです。ん?個人的にそう思っているだけで実態は邪道どころか邪悪な釣りになっているかも知れませんね。


 いつものように前置きが長くなってしまいますが、邪道な釣りだとしてもあくまでも底釣りにこだわっています。宙で釣り上げると簡単なのですが(宙釣りにもそれなりの難しさはあります)簡単な釣り方に答えを求めるのではなくて、難しい釣り方にも拘わらず釣果を伸ばすにはどうすれば良いかの発展型としているのです。


 底釣りを成立させるためには底にまで餌を届けなければなりません。ヘラブナが集まって餌がどんなに揉まれたとしても、餌は着底するまで針に着いている必要があります。また途中で如何に食われないかもテクニックとしてありますが、ここでヘラブナの特性を考える事で答えが見えてくると思うのです。


 根本的にヘラブナは塊の餌は食わないです。勿論塊の餌も食ってくれなければ釣りが成立しないのですが、それでも塊である餌より散らばっている餌を好んで食べてしまいます。やってはいけないことですが餌を粉のまま池に入れてみてください。アッという間にヘラブナが水面に湧き上がるように集まって来て、そこら中でパクパクと食っている様子が見て取れます。水中でも同じ現象が起きていて、針に着いた餌がバラケて水中で分散していると、その分散している餌を一心不乱に食っているのです。直ぐ横に餌の塊があったとしても決して食おうとはしないのです。


 さぁ困りました。塊の餌を食ってくれることで釣りが成立するのですから、塊の餌を食わないのであれば釣りになりません。ということは如何にして塊でない餌の状態を作り上げるかです。それが今回の狙いである餌り仕上げ方となります。


 簡単に表現するならヘラブナが口に入れた餌が一瞬で分散するような餌であればいいのです。それは塊に見えて実はバラケて分散しようとしている餌の前段階の状態を作り上げるのです。すると不思議なことにヘラブナは簡単に食ってくれて尚且つカラツンにはならないのです。口に入った瞬間に分散していますので吐き出すことをしないのです。


 そんな餌の状態を作り上げる事が出来れば爆釣間違いなしですが、言うは易く行なうは難しで良い状態に持ち込むのが難しいのです。団子餌を使い続けている方は案外簡単に作り上げられるかも知れませんが、私は基本両うどんの底釣りをしていますので団子餌を作る機会が少なく、何と何を混ぜるとどのような餌に出来上がるのかも判断が難しいので、毎釣釣り場で少なくとも4種類の餌を作っては確認していますが、またそれも水温などの影響を受けてしまいますので、これで良いと決まったブレンドが出来たとしても、次の釣行時には良い餌とはならないので困ってしまいます。


 それでも基本の作り方があり底釣り用の餌に対してバラケ性のある餌をブレンドすることです。まず底釣り用の餌としてお薦めは次の3つです。
 ダイワのヘラ餌本舗・底釣り団子です。

 もう一つがヒロキューのまりもです。

 そしてヘラ餌の王者マルキューの芯華です。


 これらの底釣り用の餌をベースにします。どれをベースにするかは好みの問題でどでも釣果に差は出ないはずですが、私は表示しましたこの順番で使い分けています。


 そしてこれに対してバラケ性の強いものをブレンドするのですが、一番有名なのはバラケマッハでしょうか。どの程度の割合でブレンドするかは水分量によって決まります。またどの程度の大きさでどの程度の圧を掛けて丸めるかによっても、ブレンド比は全く違ってきますので好みでとしか言い様がありません。


  もう一つは私は底釣りですからバラケても重さのある物が良いと思っています。そこでバラケるけれど重い餌の代表がサナギパワーです。マルキューの製品の中で一番重くバラケるタイプとなっています。何故か段差の釣り用のバラケタイプを上手く使いこなせてないのでお薦めできないのですが、本来であれば段差の釣り用の団子餌こそ最適だと思うのですが、まだまだ良い状態に持ち込めていないんです。


 いわゆる底釣り用の締まる重い餌にバラケ性を持たせて、底まで餌を運んで底に着くと素早くばらけようとする、しかし底釣り用の粘りで原形を留めている状態をイメージします。その団子餌をヘラブナが吸い込んだその瞬間に、バラケて分散するようにする事でカラツンが一気になくなるのです。


 その状態を作り上げるために考慮することが、水深、水温、ヘラブナの食い気、ブレンド比、水分量、丸める大きさ、丸める圧とこられを組み合わせて、その日その池に適している団子餌を作り上げます。
 グルテン餌については次の機会に取り上げたいと思います。