両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り うどん餌とまぶし粉の関係

 私は京都在住で主に京都府南部の久御山町にある釣天狗池をホームグラウンドとしていますが、その釣天狗池に私が初めて訪問したときにはベテランさんの上手さがとても目立っていて、どうすれば釣果を伸ばせるのだろうと指をくわえて見ていたのです。実際その頃私には当たりすら出す事が出来なかったのです。


 私はヘラブナ釣りを始めるまでにはありとあらゆる釣りを経験してきました。そんな色々な経験を通して魚釣りそのものにはある程度は知識をもっているつもりだったのです。ただヘラブナ釣りには全くの素人同然でそれこそ職人の世界であり、素人が簡単に足を踏み入れてはいけない世界と思っていたのです。その後寄る年波もあって海までの釣行が面倒になったことと、4年前に倒れてからふらつきや目眩がありますので、鮎釣りなどで荒瀬に入るには危険がともなうと思うようになり足が完全に遠のいているのですが、そのため余計にヘラブナ釣りにどっぷりとなってしまいました。


 なんやかやでヘラブナ釣りの門を叩くことになったのですが、実際入門しますとそんな簡単な釣りではないことを思い知らされたのです。それこそ始めはヘラブナ釣りのまねごとをしてお茶を濁していたのですが、余りにも釣果の差がありこのままでは完全に負け越していると感じてしまいました。


 淀の釣天狗池は両うどんの底釣り限定の池ですから、うどん餌にペレットのまぶし粉をつけて釣るのが基本スタイルです。ところが他の釣り師と同じようにしているつもりでも私には当たりが全くといって良いほど出ないんです。池主にはどうや今日は釣れたか?と声がけされるほどで、ベテラン釣り師に真新しいヘラブナ釣り入門の本を戴いたこともありました。そうそう全く面識もなかったある釣りクラブのベテランさんにも、どんなうどんを使っている?とも聞かれたことがあったのです。


 そこでまぶし粉とうどんについての研究をしました。ところが経験を積むと面白い事が解ってきました。それは集魚材であるまぶし粉には種類がある事です。特に関西では両うどんの底釣りが文化として根付いていましたので、釣具店に行くとペレットのまぶし粉だけでもそれはそれは多数売られていることが解ったのです。


 ただ実際の話としてとても魅力的なキャッチコピーが書かれているのですが、実際使って見るとそれ程の差を感じなかったのです。本来は差があるのでしょうが初心者の私にはその違いを感じるほどの釣技も備わっていなかったのです。


 そこで先ずはペレットの研究をし出します。すると同じ淡水魚用のペレットでも種類がありそこに含まれている成分にも相当の開きがあることが解りました。果たしてどの種類が良いのか悪いのかば誰も教えてくれませんので実験して確かめる事となります。


 始めに考えたのは高栄養のタンパク質の多いペレットです。一番多いのは主に鰻やスッポン養殖に使われるものです。その次がニジマスなどのマス類用のペレットで、次に鯉用となります。今ではフナ用やウグイ用などもあるのですがとても手に入りにくいペレットです。
 また季節によって資料としては使い分けられていることもわかりました。成長過程でも含有量の違いがあることもわかったのです。


 それらを色々と実験していくのですが、目立ってコレが正解とはなかなかいえなかったのですが、主体としてどのペレットを使うにしても当たりが出ない時には少量のウナギ用の粉末ペレット振りかけるのが有効とわかりますした。ただこれはあくまでも冬期のことであり盛期にはヘラブナがはしゃぎすぎて使いにくい餌となります。


 そして次に解ったのが付着力の強いうどんに粉末のペレットは適してないことです。始めは集魚材としてのペレットですから、ペレットが多く付着していれば当たりも多く出ると思っていたのです。実際にはその反対でうどんに集魚材が附着している状態では当たりが出ないことが解ったのです。これはなかなか理解しにくいのですが、盛期の食いの良いときは別として食いの悪いときほど素うどんが良いのです。但し始めから素うどんにするのではなくて集魚材は必要ですが、早く剥がれてすうどんじょうたいに持ち込むことで当たりが出る事が解りました。


 そこでまぶし粉の付着力を研究することになります。どうしてうどんにまぶし粉が附着するのか科学的根拠から調べていきます。そうするとうどんの水分とまぶし粉の乾燥度に依存していることが解ります。濡れたペレットは決してうどんに附着しないのです。反対に乾燥しているうどんにもペレットは付着しないことがわかります。
 そして次にうどん餌には食用うどんが基本でしたが今ではワラビうどんが主流となっています。そのワラビうどんそのものにも付着力を増す性質がある事が解りました。それはデンプンの性質の違いによって粘度の違いがあることでその粘度の違いはそのまままぶし粉の付着力の違いとなるのです。


 またまぶし粉の粒の大きさによっても付着力に違いがあり、粉末ほど付着力が強く荒いペレットほど付着力が弱い事が解りました。つまりうどんの付着力が強い場合は荒粒が適していて、付着力が弱いうどんには粉末が適していることが解ります。このペレットには粉末と砕くクランブルといいますが、細かい方から粉末・2C・3C・4Cとありうどんの付着力によって粒の大きさを選択するとバランスが取れることが解ったのです。


 このように付着力によって剥がれる速度が変わりますので、そのコントロールをすることで人並みに当たりが出せるようになりになったのです。そしてまぶし粉を附着させてから時間経過と共に付着力が増してしまうことも解りました。それを理解することで飛躍的に釣果を伸ばすことが出来るようになったのです。


 へレットを粉砕しているものを前述したようにクランブルといい、2C・3Cと表現するのですが、ペレットのサイズも2P・3Pとペレットサイズに違いがあります。砕かない状態のペレットを試してみたのですが全く駄目でした。砕かれていないペレットは余りにも早く剥がれすぎるのです。というかうまく付着できないようです。


 このうどんとペレットの関係が幾ら解ったとしても、団子餌やグルテン餌には応用が出来ないんです。
 ただ団子餌にはペレットが含まれているタイプがありますが、一時期売られていたグルテンにペレットを含まれているペレットグルテンは発売されなくなってしまいました。ということはグルテンとペレットの相性は良くないのかとも思ったりするのですが、1度混ぜて使って見るのもアリかも知れませんね。


*マルキューでは野釣りグルテンにペレット成分が配合されています。

 ダイワでは底グルダンゴにペレットが配合されています。


 ただ以前販売されていたマルキューのペレットグルテンとは見た目に随分と違いがあるように感じます。