両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り そろそろ乗っ込み準備

 ヘラブナの産卵期は基本的に春と大雑把に表現しますが、実際はいつ産卵をお行動を取るのでしょう。具体的に何月何日に産卵するのかですが、実は産卵適温水温は案外大きな差があります。具体的に20度に達した段階で産卵すると書かれているものもあるのですが、水産試験場の調査によると、10度~25度の範囲で産卵しているようで、尚且つ期間もとても長くて4月~7月まで何度にも分けて産卵しているとのことです。


 概ね夏になるまでは産卵期と思って良いのでしょうが、やはりピークは桜の咲く頃と思っても間違いないでしょう。この桜の咲く頃とはソメイヨシノに限ったことではないので、早咲きの河津桜が咲き出して晩春の八重桜の咲く頃までと捉えても良さそうです。ただ今年の桜の開花はとても早いので桜の開花=産卵には結びつかない様子です。


 産卵には水温が大きく影響するのは間違いないのですが、もう一つは水中に差し込んでこくる日差しも大きく影響を与えていて、まさに陽の高さが大きく影響を与えるために、水温が産卵適水温にまで上がらなかった場合でも、その差し込んでくる日差しによって産卵行動を起こすようです。


 野池などでは桜が目安ではあるのですが、もう一つ水辺に自生している葦の成長で確認することも出来ます。葦は秋になると枯れてしまうのですが春の気温上昇と共に新芽が現れて、それが徐々に育ちだした頃をめがけて産卵行動を起こします。


 ヘラブナは大凡30㎝~100㎝の水深のところで産卵するのですが、それは水温が比較的高い場所との意味があるのでしょう。そういう意味では葦だけでなく岸近くに張り出しているネコヤナギの根や陸地から垂れている草にも産卵します。浮いている水草にも産卵する様子が窺えるのですが、深い場所では根本的に産卵しないのです。その為に乗っ込み期の釣行は浅場が狙い目となります。


 野池組はそんなハタキを目指して夢の50㎝を狙うようになるのでしょう。その為に実績場は勿論のこと産卵条件に合ったポイントを選ぶことで、一人爆釣を演じるなんて事も出来るのではと思うのですが、不思議と産卵場所は概ね毎年決まっているようですから、ハタキを独り占めにするのは難しいようです。もし許されるのであれば独自の場所に産卵床を作ってしまうのも方法ではあります。人工産卵藻を水深30㎝程度のところに設置するだけで産み付けますので、それが許される池があったとすると試してみる価値はありそうです。


 では釣り堀ではどうすべきかですが、池の端を釣るのは余りにも露骨で嫌われてしまいますが、産卵に適した藻や葦が存在しないのですから、端によってジャミ籠などに産み付けてしまいますので、そんなポイントを選ぶと釣り堀というども腹パンのヘラブナを釣り上げることが出来るようになるはずです。


 ただ不思議なことに釣り堀に放流されて数年経ったヘラブナは産卵行動をしなくなります。前年の秋から冬にかけて放流された新ベラが産卵しますので、この頃に釣れる腹パンの雌は決まって新ベラのとても綺麗な魚体です。


 では釣り堀でそんな新ベラの抱卵したヘラブナを釣り上げるためにはどんな餌を使うかですが、個人的にはマッシュ系の餌だろうと思っています。これには当然グルテン餌も含まれます。
 麩系は広く拡散しすぎてしまって、小型のヘラブナや旧ベラも寄せてしまう傾向があると感じていますので、やはり新ベラだけを狙いたいのもあって集魚効果の薄いマッシュ主体の餌が良いのではと感じています。


 夢の50㎝と文中に書きましたが関西ではヘラブナのサイズを全長で表現しますが、関東では野ベラでも重量で表現するのでしょうか。釣り堀によっては自動計り機で1枚1枚の重量を計っているようですが、大助や夢の50㎝なんて表現は関西特有なのでしょうか。
 その昔本釣りで買い取り制が取られていた時期は、サイズと重量で買い取っていただいたいました。元々のヘラブナの取引も重量で1㎏幾らで決まりますのでサイズは関係ないのですが、関西の方が商売というか商取引と結びつけやすい土地柄ですが、魚に関してはなぜか関東の方が商取引と連動された表現をされるようです。そういう意味では腹パンの抱卵ベラはとても重量がありますので、50㎝のヘラブナよりも40㎝でも3㎏のヘラブナの方を喜ばれるのでしょうか。


 しかしコロナも徐々に下火になって欲しいのですが、ホカホカ陽気に浮かれながら晴れて満開の桜の元でヘラブナ釣りを楽しみたいものですよね。