両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 悩み多き冬期の釣り・・・1

 どうでしょうこの厳寒期に釣れていますか?釣れないと嘆きの声が聞こえて来そうですが、厳寒期に釣れないのはある意味当たり前のところがあるはずで、それでも釣り堀のことですから釣れないと嘆くわけです。その結果としてあちこちから当たらない食わない気配がないとの声が聞こえて来るようになります。


 まぁ最低限釣り代金を払っているのだから、釣れて当たり前との意識があるのかも知れませんが、釣り堀だから当たって当たり前食って当たり前の考えは持つべきではないと思うのです。人工的な池であったとしても自然相手にしていますので、釣れるときもあれば釣れないときもあるわけですが、それでもどうも我慢できないほど当たりが出ないのですから文句の一言が出ても仕方ありません。


 反対に少し前まではジャミの仕業なのかわかりませんが、当たりが頻繁に出てもカラツンばかりだとまた不満の声が漏れてきます。動かない浮きを見つめ続けているよりは当たっているから良いはずなのに、次は当たっても釣れないのですから不満は余計に募ってしまうようです。
 では釣れたら良いのかとなるのですが、それで我慢できるほど釣り人の欲求は生やさしいものではなくて、今度はサイズが小さいとそのサイズに対して不満の声が出てくるのですから、人間の欲は底知れないと言うべきか強欲なのかも知れませんね。


 そんな不満も厳寒期の当たりが出ない時期は絶頂期となるのでしょう。こんな池はアカン!この池は釣れない!と自分の腕は棚に上げて、全てが池のせいだと言わんばかりの文句が出るのですから困ったものです。
 そんな釣れない時こそ何をすべきかを考える良いチャンスだと思うのです。何をしても釣れてくるよりは、工夫をすることで釣れた方が1枚の価値は随分と違うと思うのです。実際釣れないと辛いですが、それに対して文句を言っても何も改善しません。それに誰も手助けはしてくれないのですから、自分で解決する以外ないはずです。


 そこで如何に当たりを出すか。如何に食わせるかになるのですが、通常当たりが出ないときはヘラブナの気配が消えているはずです。からその時は先ず何をして気配を出させるかでしょう。単純に気配があるのに当たらない場合も多々ありますが、厳寒期はこの池にヘラブナはいるのだろうかと思うほど、何の当たりも出ないまま浮きはじっとしていますよね。


 良く見ていますと当たらないと嘆いている方はそのまま待ち続けています。この場合の釣り方は両うどんの底釣りの話です。団子餌ではそんなに待ちようがありませんね。グルテン餌でも待ち続けることは出来ないでしょうが、うどんだとそのまま待ち続けることが出来てしまいます。


 水温が高い時期はジャミも活発に動きますので、うどんといえど突かれて取られてしまいますが、冬期だとうどんを突く小魚も殆どいませんので、何時までも待ち続けてしまうわけです。そうなると当然打ち返しをしませんので、ただでさえ食い気の少なくて薄い魚影なのに、打ち返しをしなければ寄せることは全く出来ていないはずです。


 待ちの釣りを決め込んでしまうと当然当たりの回数は極端に減ってしまいますので、1日に数度の当たりを的確に合わせたとしても、数枚の釣果で終わってしまうのではないでしょうか。
 当たりが出ないのであればひたすら打ち返すこと以外ないはずです。それが良く釣れた時期であれば当たりも多く出ますので、その分打ち返す回数も結果的に増えるはずです。打ち返し回数が増えるのですからしっかりとヘラブナは寄ってしまいますので、釣れる数も増えて当たり前の現象が出来上がることになります。
 それが当たらないからと放置すると、輪を掛けて寄せることは出来なくなりますので、当たりが出ない事になって当たり前のような気がするのです。


 いつも書いていますように10匹寄ってきたとしても、その中から10枚の釣果はあり得ません。1枚釣る度にその何倍かをポイトンに集める必要があるはずですから、冬期の当たらない時期には10匹の内の1枚ではなくて20匹の内の1枚程度しか食ってくれないと思うことが重要だと思っています。といっても実際はそんなに寄ってはくれませんが、それだけ寄せなければならないとの思いで、盛期より多く打ち返しても良いような気がします。


 ただうどん餌できを付ける必要があるのが、食い気が乏しいにもかかわらず打ち返し回数だけ多くすると、そのポイントにうどんの山が出来てしまうことになります。実際山は出来ませんが底にうどんが散らばってしまいますので、針の着いたうどんを食う確率は当然減ってしまうことに繋がります。
 盛期であれば頻繁に打ち返したうどんでも食ってくれていますので、針の着いたうどんを食う確率が落ちることは少ないと思うのですが、厳寒期はこの点も注意しなければなりません。


 ということは盛期以上に如何に寄せる努力をするか、同時にうどんの数は増やさないようにするように心がけることになります。そんなこと出来るわけがないと思うような論理構成になってしまいました。
 実際これを克服することで出会い頭のように偶然の1枚よりは、苦労した結果ですから断然釣った感があるので、ひたすら攻め方を考えながら打ち返すことを心がけると良いと思うのです。


 私的に考える1つの方法は、一粒のうどんに付着させる量を増やして、うどん単体の数は減らしてしまう考え方です。単純に1粒に倍の量を付着させると1回の打ち込みが2度分になるはずです。3倍の付着量であれば3倍の打ち込みになる計算が成り立つはずです。当然その為にはまぶし粉の形状など、いつもの状態では付着量をそれ程多く付けることは出来ないと思いますので、1つの方法はまぶし粉の1粒のサイズを大きくすることで解決できると思っています。


 ただここでもう一つの問題は食い気が乏しいのですから打ち返し回数が多ければ、それだけで釣れるというものではありません。じぁどうすればとなるのですが残念ながら上手い答えは見つかっていません。


 現象として努力して何度も打ち返して寄ったとしても、時間が少し過ぎると不思議なことですが、何故かそのポイントから気配が消えてしまうことが多々あります。厳寒期でも上手く寄せられると良い調子で当たりが続く事もあるわけですが、それ程寄っていたヘラブナが姿を消してしまって、全く当たりが出なくなってしまうのです。


 これは正月大会で起きた現象で、その日は第1投目から綺麗なツン当たりで釣れましたので、今日は良い調子だろうと思っていたのですが、朝の内にポンポンと釣った後はパタッと途絶えてしまいました。
 その後何度か打ち返すことで寄せることが出来たのですが、その時はリャンコもあったわけですがそれが不思議と続かないのです。そして気がつくとヘラブナの気配がまた消えています。これはいったいどうしたことなんでしょうね。


 いつものように尺数の変更をして対応してみたのですが、全く改善が見られなすまま時間が過ぎていきます。何度も何度も尺数の変更を試みたのですが改善されずに過ぎていきます。


 ただ様子を見ていますと風が強くなると当たりが消えていました。風が収まり日差しが戻ると良い当たりを返していましたので、冬期の気候も十分考慮する必要があることがわかります。波除けパイプなどが設置されていた場合は、その風裏になる側をポイントにすることで当たりが出やすいのではないかと思うのです。波除けパイプがない場合は風裏となるポイントで選ぶことも重要と思いました。こんな現象も盛期とは全く反対の現象のように思いますが如何でしょう。


 この時期水温変化のために釣果は半減しています。11月29日には51枚の釣果を誇った池でしたが、この日の水温は14度ありました。12月13日は水温が13度で21枚に半減です。12月20日は11度と水温低下が見られたのですが、新ベラの放流と尺数の変更を駆使して34枚の釣果です。12月27日はカラツンの嵐でしたが22枚の釣果です。そして1月3日は大晦日前後の寒気団の影響でしょうか12枚と更に半減したのです。


 このように水温低下と共に釣果が目に見えて半減していくのですから、水温による影響はヘラブナの命に関わる問題ですからその影響は計り知れませんね。この間同行者は2週連続でボーズとなったのですが、見ている限りやはり打ち返し回数がとても少なくて、上手くヘラブナを寄せることが出来なかった様子です。ただ上手く寄せられた時もあったのですが、まぶし粉の付け方が悪かったのか当たりが出せない様子でした。


 待ちの釣りを決め込んでしまいますと、作り置きしているうどんにまぶし粉が強く付着して、打ち込んだうどんからまぶし粉が剥がれなくなってしまいます。これが何と言っても釣れない原因となります。如何に剥がれやすくするかがポイントで、同時に如何に上ずらせないかも重要な課題です。冬期の上ずりほど手を焼く現象はありませんから、浮かすことは厳禁なんですよね。ですからこのバランスはとても重要です。ただその日のうどん状態によって付着力が違いますので対応は変わってしまいます。その対策はいうほど簡単な対策ではありません。あれこれと確かめてみてこの付着の仕方が正解と、その日の正解を見つけ出す以外ないわけです。
 それさえ導き出せるとしめたもので、厳寒期の釣果としてはある程度の我慢できる程度の釣果はあげられると思うのです。


 勿論その他の影響も考えなければなりません。道糸・浮き・オモリ・ハリス・針と全てが食いに影響を与えるのですから、そのなかでどれを選んでどのように対応するか。全てをアレコレと手を加えても何をしているかわからなくなってしまいます。


 本当はこんな寒い時に寒い思いをして釣りに行かなくて、温かいコタツに潜り込んで美味しいミカンでも食べていた方が良いのでしょうが、ついつい休日が近づきますと色々と準備をし出して、また朝の暗い時間に出ていくのですから物好きって事なんでしょうねぇ。