両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 道具のメンテナンス方法

 1年間楽しませてくれた道具類を1度整理してみるのは如何でしょう。釣り場まで持ち込んでいるけれど結局1度も使わなかったなんて道具類もキットあると思います。少しでも道具を減らして身軽に動けるようにすることが重要でしょう。正直足腰も徐々に弱ってきますので、道具類を減らすことは考えなければなりませんね。同時に断捨離するのも良い機会かも知れません。
 釣り場で転倒事故なんてこともないようにすべきでしょう。真冬の池に落でもしたら命に関わります。また霜も降りて滑り易いですから、滑り止めのある靴を履くなどして十分に気をつけることと致しましょう。
 実は私自身霜の降りている釣り座に濡れ防止のシートを敷いたのですが、その上にうっかりと乗ってあっという間にスッテンコロリン。転けたところが池でなかったのは不幸中の幸いで、万一真冬の池に落ちていたら心臓が止まっていたかも知れません。


 さて先ずどの道具類から手入れをするかですが、やはりなんといっても竿からスタートでしょう。出来れば台所洗剤を薄めた水で全体の汚れを落としてから陰干しをして、その後全体にタオルで再度水拭きをしてから乾いたタオル手拭き上げると完璧でしょう。
 その後フッ素樹脂を塗りつけると道糸の滑りが良くなって、仕掛けの絡み防止が出来るのですが、ヘラ竿の多くは並継ぎですからスゲ口に間違っても塗らないようにしないと、すっぽ抜けが簡単に起きてしまいます。万一すげ口にフッ素樹脂が付いてしまった場合は、洗剤で洗うことで落とすことが出来ますが、極力付着させないようにする方が肝心です。
 また手袋を使っている方はまだ良いのですが、素手で竿を握る方は握りにも着けないようにしなければ、滑って釣りにくくなってしまいますので気をつけてください。


 餌が握りに付いてしまっていてそれを落とす場合は、ぬるま湯に竿尻をつけてから歯ブラシで擦ると簡単に落とすことが出来ます。但し竹竿などは籐や綿糸の下には新聞が巻き付けてありますので、長時間濡らすと大変なことになってしまいます。また漆も薄くなっている場合は水が浸透しやすいので、先に漆を塗ってから水洗いすることをお薦めします。自分ではなかなか難しいですが、室に入れなくても硬化しやすい本漆が売られていますので、ゴム手袋などで十分に予防して被れないようにしてください。残念ながら機能性のある本漆は釣具店では手に入りませんので、漆専門店で室に入れなくても硬化する漆をと伝えて手に入れてください。


 漆を塗るコツは塗った漆を完全に拭き取るようにすることです。こんなに拭き取っても大丈夫かと思うほど拭き取ってしまいます。変に拭き残しがあるとその部分だけ色濃くなってしまいます。いったん色濃くなってしまうと修正が出来ませんので、2,000番程度の耐水ペーパー漆を削り取ってから再度塗るようにしなければなりません。竿師が胴拭きする場合も1度古い漆を落としてから塗り直すのですが、素人では上手く落とせませんので現状のまま上塗りすると楽です。
 拭き取る場合は布を使うよりも、乾いた和紙またはオイルを拭き取るワイプなどを使うことで余計な繊維屑が着かなくて良いです。厚塗りは厳禁でこの程度でいいのかと思うほどの薄塗りをして何度も塗り重ねるようにします。その都度これでもかと塗った漆を完全に拭き取ってしまうほどに拭き上げることが綺麗に仕上げるコツです。


 また通常は横に寝かせて硬化を計るのですが、自宅では場所も取りますし埃が付着しますので、人の出入りの少ない場所で立てかけて硬化するのを待つと良いです。私的には段ボール箱を利用して立てかけています。大凡1週間もあれば気温の低い時期でも大丈夫ですが、機能性のある漆以外では梅雨時期にのみ硬化をしますので注意してください。漆は乾くのではなくてあくまでも硬化ですが、その硬化には湿度と温度が必要ですが、この機能性漆の場合はあまり必要としません。但し硬化するので通常日時が掛かる場合もあります。湿度と温度が必要だとして風呂場に置かないことです。白く変色してしまいますし肌に触れると被れて大変なことになってしまいます。
 私も1度被れてとんでもないことになってしまいました。それこそ免疫抑制剤まで使って治療したほどですから決して肌に触れないようにしてください。


 次はやはり浮きでしょうか。浮きなどは穂先と同じように取り扱いを間違うと簡単に折ってしまいます。台所洗剤を溶かしたぬるま湯に暫く浸けて、優しく下から上に拭き上げると思った以上の汚れが付いていることがわかります。見えにくくなっていた原因が塗装が剥げてきたからではなくて、トップの汚れだったなんてこともあるかも知れません。また浮力や戻りも改善しますので1年に1度は洗うことをお薦めします。管理のいい方は毎釣行が終わると洗われている様子ですが、私はづぼらでついつい後回しになっています。


 また手先の器用な方はトップの塗り直しをされると見違えるように見やすい浮きになるのですが、慣れない方が塗ると酷い仕上がりになってしまいますので注意が必要です。1度使わなくなった浮きで試し塗りをされると良いのですが、蛍光塗料もそんなに安く売ってないんですよねぇ。だったら浮きを買い換えた方が賢明かも知れません。


 釣り台の清掃もこの際してしまいましょう。餌などで汚れていたりヘラブナの水跳ねなどで、釣り台の脚も汚れが付着してしまっています。1度全部を拭き上げて汚れ防止にフッ素樹脂を塗り付けておきましょう。但しフッ素樹脂とオイルスプレーとは全く別物です。
 ステンレスにオイルスプレーの吹きつけは厳禁です。ステンレスとは常に酸素に触れて酸化を続けていることで錆を防いでいます。原理的にステンレスは鉄とクロムの化合物ですが鉄よりクロムが先に酸化しますので、鉄が酸と結びつくことを防いでいることになります。結果錆びないということになるわけです。


 余談ですがステンレスは磁石に着かないと思い込んでいる方が多いのですが、実は磁石に着くステンレスの方が種類としては多いのです。実際ステンレスは200ほどの種類があるのですが、家庭用などで使われる安いステンレスは磁石に着かないので、ステンレス製品は磁石に着かないと思い込まれているわけです。


 次に餌用バケツのメンテナンスです。餌用バケツにシリコンを吹き付けておくと、残った餌を処分した後に簡単に綺麗にすることが出来ます。グルテンなどのこびり付きも随分落としやすくなりますのでお薦めです。
 シリコンはとても有能な潤滑剤ですからとても良く滑ります。そのため決して室内では使わないようにしましょう。床に付着すると簡単に滑ってしまいます。
 またシリコンを出したついでに細いノズルを使って敷居や窓のレールに吹き付けると、とても軽く開閉ができるようになりますのでキット家人にも喜ばれると思います。ただし何でも度が過ぎるほど使わないようにしましょう。滑りすぎて怖いと逆にクレームが付くこと請け合いです。
 ついでにシリコンを鍵穴に吹き込むことは止めましょう。ゴミが付着する可能性がありますので、鍵穴には鍵穴専用のスプレーがありますので間違って使わないように、ついでにKure 551のようなオイルスプレーとシリコンは別物ですから注意が必要です。