両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 餌メーカーと自作餌

 ヘラブナの餌として多数のものが売られていますが、いってみればこれが正解というものがないためでもあると思えるのです。もしこれさえ使えば簡単に釣れる、いや簡単でなくても良いのですが、それで決まりというものがあるとするなら、そんなに多数の餌が販売されることはないはずです。


 メーカーとして売ることがなんといっても至上命題なわけですから、何が何でも売れる餌を作る必要があるはずで、尚且つ如何にコストダウンを計るかも利益を追求するためには避けて通ることが出来ません。仮に原材料がそれぞれ違ってたりすると、原材料の在庫管理も相当な負担になってくるのは当たり前でしょう。また製品毎の在庫も利益を圧縮する事になりかねず、キャッシュフローの面から見ても如何に在庫を減らして倉庫などの諸経費も減らす必要があるはずです。


 そのようなお家事情を想像してでも尚多数の餌が販売されているのは、釣り人側の迷いが第一に上げられるでしょうが、色々な餌を多数ブレンドすることを前提として買わさんがためだとするならば、その戦略にまんまと乗らないための防衛手段を執る必要があるわけです。


 実際私なんかはダンゴ餌は全くの素人ですから、迷いに迷って多数の種類の餌を買っては釣り場に持ち込んでしまって、いつまで経ってもその迷いから抜け出すことが出来ないでいるのですが、それがいつものうどん餌だとすると至極簡単で、うどんにまぶし粉だけですむわけですから、メーカーにとっては売り上げの上がらない全く必要としない客となっているでしょう。
 ある特定のメーカーはそんなニッチ産業である、ヘラブナ釣り用のうどんに対するまぶし粉を得意とした販売をしているメーカーがあるのですが、実はそのまぶし粉でとても有効なものがあったんです。これさえ使えば厳寒期でも当たりを出すことが出来る程の、それはそれはとんでもなく臭いまぶし粉だったのですが、製造工場の近くの住民からの苦情だったのか、残念ながら作られなくなってしまいました。同じ商品名で売られているのですがその違いすぎるまぶし粉にガッカリしたのもまた懐かしい思い出となっています。


 またワラビうどんの素も売られていますが、私的には全くメーカーの策略に乗らないためにも、またあるメーカーのうどんよりもよく釣れるうどんを作ってやろうと、どこかで対抗意識のようなものも含みながらうどんを作っているわけです。それ以上に1玉25円や35円で売られている食用うどんを使うのであれば、まさに餌メーカーにとっては迷惑で必要のない釣り師となっていることでしょう。


 そこでダンゴ餌でも何らかのことが考えられないだろうかとなるのですが、その前提としては売られている餌より良く釣れる方法を考える事と、寄り易く手に入れるにはどうすれば良いだろうとの考え方が根底にあります。
 日夜研究を重ねている餌メーカーに対抗できる餌は先ず作れないとは思うのですが、コストを無視した場合は案外作れるのではないだろうかとも考えてしまうわけです。そんなこんなで色々と試してみようとするのですが、残念ながら麩に関しては微粉末が手に入りませんので諦めています。市販の麩をミキサーで粉末にすることも考えたのですが、市販の食用麩は焼きすぎているので色が悪いんです。もし焼麩の色が白くて微粉末にすることが出来れば、自分なりの餌を作ることが可能となります。


 多くの団子餌は、麩・マッシュポテト・グルテン・魚粉で構成されています。これらの配合の仕方で色々な性質の餌が出来上がります。またこれにもう一つ昔懐かしい言い方ですが寒梅粉で、これを入れることによって粘りが出る餌が作れます。グルテンも粘りをだすのですが、グルテンは網状の繊維ですから餌を包み込む性質がありますが、観梅粉は原料が餅ですから、その粘りによって各種粉を引きつけ合う餌に仕上がります。


 いってみればこれらの組み合わせでしかないのですから、自分なりの餌が作れることになります。
 マッシュポテトはコロッケやポテトサラダの原料として売られていますので、大袋でもとても安価に売られています。グルテンもパンやうどんだけでなく練り物の製造には欠かせないものですから業務用として手に入ることが出来ます。
 魚粉も養殖業では欠かせないものですから、大袋の60㎏入りがとても安価に手に入るのですが、今では魚粉からオキアミ粉に取って代わられようとしています。もっと匂いの強いものを手に入れる場合は、実は出汁ジャコをミキサーに掛けるととんでもなく匂いの強い魚粉が出来上がります。


 その他香料などもあるのですが、実はヘラブナ釣りにおいて人間の考えるところの香料は必要ではないと思っています。どうしても入れたければガーリックパウダーやバニラエッセンスなども簡単に手に入れることが出来ます。
 かさ増しも含めて餌を多数拡散させるために必要なのが実はパン粉です。このパン粉も色々なサイズで売られていますので、こちらも簡単に手に入れることが出来ます。


 これらを自分なりにブレンドすることで、自分だけの餌が作り上げることが出来るのですが、それこそ釣りクラブとして多数消費しない限り材料が多数になりすぎて、処分に困ってしまいますが、所詮団子餌の主成分はこんなところの組み合わせでしかないはずです。


 色についてもあまり意味があるとは感じていません。緑色系と白色系が多いと思うのですが、集魚効果の高いのは間違いなく視認性の高い白色だと思っていますので、無理に色づけする必要はないのではないでしょうか。


 こんなことを書いても何の意味もないのですが、ここでいわんとするところは餌メーカーに踊らされないためにはどうすべきかの話です。釣り場に多数の餌袋を持ち込んでしまう自分自身に対する戒めも含めて書いてみました。


 しかし色々な餌を見れば見るほど、マッシュポテトから麩に餌が移っていった印象があります。ということはいかに漂う餌が良いのかの証明であるように思うのです。現実に集魚効果の高いのは間違いなく臭い成分よりもバラケ性によるところが高いのです。但しバラケればバラケるほど集魚効果が高いとしても、集めたヘラブナを釣り上げることが困難になってしまいます。
 よくこんなに集まっているのにどうして食わないんだって話を聞きますが、まさにバラケ性と食わせ餌の違いが出てしまった結果だと思うのです。
 ここにヘラブナを集めることと食わせることの違いがでてくるわけですが、この差異をどのように埋めて釣りとして成立させるか、そういう意味では誤飲を誘発する釣り方は理にかなっているのですが、底釣りでは成立しない釣り方ですから何をどうすれば良いのでしょうね。


 集める餌と食わせる餌。バラグルセットなどのセット釣りも理にかなっているのでしょうが、それでも食わないときは食わないのですから、何が何でも食わすせにいられないなんて餌はないものでしょうかねぇ。