両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 当たりが出ないその時・・・4

 ついつい書きたくなってしまうこのテーマ。過去のブログを見直すとなんと3度も書いていました。わかりやすくするために1.2.3と番号を振りましたが、結局何をしても当たりが出ない日がどうしてもやってきます。
 当たりが出ない一番は季節要因に間違いないでしょう。大雨や長雨などによる急激な水温変化が大きく影響するのは間違いありません。それこそ水中生物にとっては死をも招くのが水温ですから、生き残りをかけて適水温を探すのも間違いありません。


 その結果として不安定な水温の層よりも少しでも安定している深場に落ちるのは理解できるところですが、反対に浅場に移動するヘラブナも存在する事実です。雨だけでなく前日や当日の気温次第で大きく左右されるでしょう。そういう意味からも私は釣り場に入ると水温を一番に測るようにしています。それによって当日の状態を予想するわけです。今日は長尺で深場を狙うべきか反対に浅場を狙うべきか、またはなにがしかの障害物のあるところを狙う方が良いのかと、あれこれと頭を巡らせては先ずは1本の竿を選ぶようにしています。


 当然その予想が当たるとは限りませんので、途中で尺数の変更をすることになるのですが、水深が変わらずとも桟橋に近い方が良いのかそれとも遠い方が良いのか、案外その時期によって違っていることもありますので、当たりかでない日には尺数の変更をしてみるのも方法と思っています。


 水温変化以外にとても重要な問題は水質です。水質悪化も水性生物にとっては死活問題で、少しでも綺麗な水のところに集まろうとします。但しヘラブナは透明過ぎる水質を好むのではなくて、若干の濁りや植物プランクトンの多いグリーンウオーターを好む傾向にあります。その為に湧き水や谷水に井戸水が流入しているところには集まることも案外少なく、夏期の水温上昇した場合にのみ新しい水が流入するところに移動しているようです。
 また水生植物が適度に茂っている場所には集まりやすいと思っています。身の隠すことも出来ないところを悠々と泳ぐほど、大胆な神経は持ち合わせていないと思うのですが、人に慣れた与太ベラなどは全く怖がらずに近寄ってきます。


 このような傾向を知っているとどんな利点があるかですが、実は釣りやすいか釣りにくいかは別として向かい風が適している事があります。追い風はとても釣りやすいですし長尺になればなるほど追い風は楽ですが、ポイント選びという意味では向かい風こそ良いポイントだと思っています。追い風の場合はゴミやプランクトンを追いやってしまいますので、その結果として比較的透明度が増してしまうのです。透明度が増してしまうと危険を感じるのでしょう。全く当たりが途絶えてしまうようになります。
 その点向かい風では濁りが発生しやすくて周りよりも濁りが強くなります。勿論嵐のような底からひっくり返るほどの波は別ですが、適度な向かい風が吹くことで適度な濁りが発生して、ヘラブナの警戒心が薄れるのでしょう活発な当たりとなって現れます。
 そういう意味からも当日の釣り座は風向きで決めると良いと思うのです。


 ただ私的にはわかっていても釣りやすい追い風のポイントに入ってしまうのですが、濁りの強い釣り堀などではそれでいいと思うのですが、野池などでは透明度が増してしまって釣りが成立しなくなってしまいますので注意が必要です。


 ここまでは当日ボーズにならないための予防的な話です。実際は釣り始めてから当日の状態がわかりますので、当たりが出ない時に何をすれば良いのだろうとなるわけです。それでアレコレと考えては迷路に入り込んでしまいます。正直答えなんてないのではないかと思ってしまいます。


 少し話題がずれるのですが釣れない場合に、もう一つの対策を書いて終わることにしたしましょう。


 カラツン対策についてです。その昔はカラツンがあれば当たりを送り気味にするとか、浮き下を伸ばして這わす量を増やすなどの対策があったはずです。また1度目の当たりを見逃して2度目3度目の当たりを合わすことで、カラツンを減らす方法が推奨されていました。


 先ず浮き下を伸ばす方法についてです。這わす量を増やすことでカラツンを減らすのは、底にある餌が安定するからと言われていました。いわゆる食いやすい状態を作るって事ですが、私的にはその方法はもう時代遅れではないかと思っているのです。
 その昔はスタート段階から1メモリ2メモリ深くしてから釣り始める事も多かったと思うのです。今でもその方法をとられている方を多く見受けますが、這わす量を増やした方が良いと言われた時代のヘラブナのサイズと、現代のヘラブナの平均サイズが全く違っていますので、這わす意味がないと思うようになりました。


 その昔は30㎝を超えると大助でした。今では40㎝を超えると大助と表現します。その差10㎝もあるのです。事実尺程度のヘラブナではごく普通のサイズになっていないでしょうか。それほどサイズアップしたヘラブナですから、吸い込む力も強く餌が不安定な状態だとしても平気で吸い込んでしまいますので、しっかりとした当たりが出て綺麗に口掛かりします。それを這わすことで反対にスレが多くなってしまって上手く口掛かりしないなんて事が起きます。


 カラツンが多い場合は這わす量を増やすよりも、餌のサイズを小さくするか柔らかい餌にすることの方が確実だと思っています。
 浮き下を変えるよりも如何に目立って如何に食いやすいかがヘラブナ側から見た食いやすさだと思うのです。うどんであればカットサイズを小さくしたりダンゴ餌で小さめに丸めたりと、実際に食うタイミングで食いやすいサイズになっているかどうか。それに気を配った方が良いように思うのです。


 なんて色々と書きましたが私自身色々と試してみて良かった場合もあれば、それこそ事態の改善が得られなかったこともありますので、まだまだこれからも悩み続けることとなるようです。


 やはりこんなことではいつまで経ってもヘラブナとの知恵比べは負け通しになってしまいますね。実際ヘラブナに勝てる事ってあるのでしょうか。