両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 大助と小助と数釣りと

 ヘラブナを毎週追いかける習慣となったのはいつからでしょう。過去にはいろいろな魚を追いかけていました。夜討ち朝駆けなんてのは当たり前で、それが極端には毎週続けることが出来たのも若かりし思い出です。いつからかそんな強行軍に体力が追いつかなくなって、3時間近く離れた海まで行くことが辛くなってしまいました。


 海から足が遠のくに連れてアマゴやイワナ、夏には鮎と比較的近場の川へ通うようになりました。
 勿論海で黒鯛などに血道を上げていた時にも、夏場は鮎一辺倒になっていたこともあるのですが、黒鯛やスズキに真鯛そしてカサゴにメバルと毎週釣ってくる魚にも飽きてしまい、調理はしても食べなくなってしまいました。同じように鮎も解禁日には1年ぶりと食べたとしても、それ以降は全く食べることはなく冷凍庫と人のプレゼントで消えていたのです。祇園の料理屋では夏場は鮎とハモと決まっています。私としては鮎なんて全く食べる肝起きませんので、鮎とハモを抜いて他の魚の懐石コースを仕立てて欲しいとお願いしていました。


 これはアマゴやイワナも同じ運命となっていたのですが、だったら食べない魚を釣ってやろうと手を出したのがヘラブナで、荷物は多くなったとしても近場であり駐車場からも近く、はっきり言ってとても楽な釣りに手を出してしまったのです。
 釣行そのものは比べものにならないほど楽で、じーっと座り込んでいますので体力的にも全く負担とならなかったのです。勿論1回の釣行費用も海とは比べものにならないほど安上がりですから、毎週通ってもとても懐に優しいと感じていました。


 ところが持って生まれた収集癖が頭をもたげてしまって、竿の収集に走ってしまったので大変です。海釣りも釣具店が開けるほど多種類の道具をそろえていたのですが、その場合も石鯛用黒鯛用グレ用と磯釣りとしてはこの3種を用意すれば事足りて、竿も各3種類程度とリールも各3種類程度、これに船釣り用の深場用の竿や電動リールと浅場小物用や投げ釣りの道具をそろえてはキスやカレイを追いかけるなどと1年中追いかけていたのですが、あくまでも対象魚に合わせた道具立て程度で良かったのです。ところがヘラブナに至っては竹竿で尺数違いや調子違い、カーボンの特徴違いや尺数違いと同じ対象魚で多数のヘラ竿を集めてしまうこととなってしまいました。
 まぁこれは随分と整理することは出来たのですが、新しい竿が増えるのをグッと我慢の子でいるのです(笑)。


 勿論道具類はこれだけには収まらないのですが、それもこれも如何にヘラブナを釣り上げるかによるところの、つまり寄り多く釣るための道具立てを色々と想定した結果だったのです。そのより多く釣る場合も大助用の腰のしっかりとしたものや軽快に釣り上げるための軽量竿と、結果としてはヘラブナをより多く釣り上げることによって楽しむためのものに違いないわけです。


 そこで次にぶち当たったのが数は満足できたとしても、サイズに不満が残るとの贅沢な悩みが出てしまったのです。あるときまでは自然と大助混じりの釣果が出ていたのですが、あるときからバッタリと大助が釣れなくなってしまったのです。それに反比例して数釣りが出来るようになりましたのでそれはそれで大いに満足できていたのです。


 過去にどんな道具立てをそろえようが、1枚でも魚を寄り多く釣り上げることが出来るためのものであり、結果として自己の喜びに繋げるためにほからなない分けです。そこにサイズというもう一つの目的が加わったことに戸惑いと今後をどうしようとなる訳です。


 黒鯛でもスズキでも良いサイズを釣り上げるためには、良いサイズが釣れる時期に釣れる場所へ行く必要があるのですが、サイズの大小はあくまでも結果でしかないはずで、サイズの選択的釣果は望めないはずです。これはヘラブナの野釣りにも当てはまるに違いないと思うわけです。


 ところが釣り堀という閉鎖空間でのヘラブナ釣りですから、そこには間違いなく大助がいて小助もいるわけです。その間混ざっている大小のヘラブナを選択的に釣り上げてやろうとするのですから、それはそれで苦労することとなるのですが、果たして大型サイズを目的とするところに価値はあるのだろうかと思うわけです。
 ヘラブナ釣りは数釣りが基本のはずで、関西的大助至上主義は少数派のはずなのですが、それでもなお釣り堀としての伝統的文化はサイズ重視に違いないわけです。


 あるときから数釣りが可能になったことで数釣りを楽しむようになっていたのですが、期せずして大助を釣り上げることを放棄した格好になっていたのです。
 実際問題としては小助より大助の数釣りが可能であれば、それはそれで満足できるのかも知れませんが、仮に大助しかいない池で毎回大助を釣り上げても面白く感じることはないでしょう。
 やはり圧倒的多数いるはずの小助の群れから、如何にして大助を釣り上げるかが楽しめるように思うのですが、その結果として全体の釣果が半減してしまったとすると、大助狙いは正解なのかどうか甚だ疑問に感じるのであります。


 そんなの勝手にしろって?ハイそれは間違いのないご指摘でしょう(笑)。