両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 冬期の好餌は何?

 ヘラブナ釣りに於いて冬期の釣り餌は、いつ頃からかグルテンが良いといわれるようになりました。私自身も周りで釣れてない時期にグルテン餌で良い思いをしたことがありますから、グルテンは間違いなく好餌だと思うのですが、どうして冬期にグルテンを使うのでしょう。


 その前にグルテン餌とは何ぞやですが、基本的に主成分はマッシュポテトです。麩餌が登場するまでは主流中の主流だったマッシュポテトですが、麩餌が登場することで主役の座から陥落してしまいました。それを救世主の如く救い出したのがグルテン繊維です。
 グルテンとは小麦粉に含まれるタンパク質です。グルテンは網目状に繋がる性質を持っていますが、食品で生麩を食べたことがないでしょうか。あのガム状に粘度とコシのある状態を作り出すのです。それこそ網目状に繋がる性質を持っているからですが、その生麩を焼いたのが実は麩(焼麩)になります。
 その生のグルテンをマッシュポテトと混ぜた状態の餌が、グルテン餌として売られているのですが、そのグルテンの含有量によってバラケやすかったり簡単にはバラケ難くなります。


 つまりそのバラケ難さが冬期の釣りに適しているとされる所以です。


 ではどうしてバラケないグルテン餌が冬期には適しているのかとなるのですが、その考え方の基本にあるのは、冬期はヘラブナの活性が落ちているので待ちの釣りになる。この理論によって団子餌ではなくて待てるグルテン餌が良いとなっているのです。
 以前にも少し書きましたが待てる餌としてはうどんがあるのですが、餌メーカーがうどんに変わる餌として開発されたものがグルテン餌です。


 では、どうして団子餌ではダメなのかとなるのですが、これも定説とされているのが食い気が乏しい冬期のヘラブナですから、簡単にバラケて餌持ちが悪いのは困るというものと、バラケた餌ばかり食べてしまい刺し餌に食いつかないとの論理構成になっています。


 さて、この両方の意見に賛成でしょうか。それとも反対でしょうか。


 私的にはこの意見は反対の考え方を持っています。確かに当たりもしない餌を打ち返すのは面倒ですし、待ちの釣りが正解とされている方も多く居られるようですが、私的にはヘラブナは待って釣るものではないと思っているのです。


 仮に野池ではどうでしょう。いつか回遊してくるだろうと思って待ちの釣りをされているのでしょうか。仮に回遊してきたヘラブナを足止めするためにも、餌を打ち続ける必要があると思うのです。


 釣り堀や管理池では野池ほど魚形は薄くはありませんので、ある部分では待ちの釣りが成立するかも知れませんが、1日の内にいったい何度の当たりが出るのでしょう。例え冬期であろうとも出来れば頻繁な当たりと良い釣果をあげたいと思うのが人情というものでしょう。


 そこで考え方や目先を変えてみるのはどうでしょう。私的には例え底釣りだとしても上ずったヘラブナは怖くないというか、上ずるヘラブナと底にいるヘラブナは別のものと思ってして対応すると、気分的にも楽になりますし攻めに攻められると思うのです。
 そのように気楽に考えると、こうでなければならないなんて堅苦しい考え方から解放されるので、餌のブレンドも色々と試せるというものです。


 釣具店にヘラブナ用の餌は多品種売られています。その中から自分の思い描いた状態の餌作りには、どれとどれをブレンドすると良いのか、反対に多くをブレンドしない方が良いなど、餌袋にはその餌の特性が書かれていますので良く吟味して、思い描いた通りの餌作りが出来るようにする事で、冬期であろうが夏期であろうが最適な餌作りが出来ると思うのです。


 底釣りであれば底に到着してから解けるようにバラケる餌とか、縦に糸を引くようにバラケながら落ちるとか、バラケた餌が漂いながら落ちるとか、水中イメージを描きながら餌作りをすると、それで釣れたらそのままの餌で良いのですが、釣れなかったらどんな工夫をするかは今の餌の状態が解らなければ対応のしようがありませんよね。その考え方の引き出しを色々と用意する必要があると思うのです。
 今の餌の状態を知らずに釣り続けていると、まぐれで釣れる事はあっても釣れないときの対応が出来ません。そのためにも今の餌の状態をしっかりと把握して、何をするとどんな改善をするのかを考えながら餌の状態を変化させて、その工夫した結果の変化が正解か間違いかもまたわかるというものです。


 冬期の餌はこうでなければなんて凝り固まった考え方は、釣れない方向に固定しているに過ぎない可能性もあると思っています。


 ハッキリ言いまして釣れたら良いのですから、この餌は間違っているなんてことはないはずです。ルール違反は別ですが冬期はこれでなければならないなんて考えは、誰かの陰謀か策略だとして忘れてしまいましょう(笑)。
 そういう意味でも冬期の好餌は釣れる餌であって、これに限るなんて餌は無いと思っています。


 あれ?好餌はないんかい!って聞こえてきそうですが、好餌は自分で作り出すものだということです。
 釣り方も違えば仕掛けも違うのですから、どんな釣り方にも適している好餌はないと思っているのです。
 つまりその時期に自分の釣り方に合っている餌を見つけ出すことであって、冬季限定やその時期限定の好餌なんて存在しないと思っているのです。
 実は私がその考え方で大失敗してスランプに陥った経験があるのです。固定した考え方は邪魔にすらなっても良い方向に向かうことは先ずないって事です。


 冬期はグルテン餌から少し距離を取ってみて、結果的にグルテン餌が良かったと戻るのはありですが、釣れないのに冬期だからとグルテン餌を使い続ける必要は全くないって事です。


 付け加えておきますが、グルテン餌といえども開きの早い餌も売られています。いつまでも残っているような開きの遅いグルテン餌より、当たりの出難い冬期こそ開きの良いグルテンを使うのも手だと思っていますので、寄り具合を確認しながらグルテン餌というども使い分けるのが良いのではと思うんです。
 もう一つ付け加えておきます。私の個人的感覚でしかないのですが、臭いと共に視認性を高めるのも方法ですから、麩餌でも白系、グルテン餌は白系ですよね。そして従来のマッシュも白系ですから目立つ餌が有効だと思っています。
 勿論我が両うどんの底釣りも白色で目立つんですよ。


 やはり修行のような冬期のヘラブナ釣りより、盛期のように釣り上げたいものですよね。