両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り アニサキスだけではないイカの生食は注意

 ヘラブナ釣りをしている人は、魚に対する造詣(ぞうけい)が深い方が多いと思うのです。季節によって釣魚対象を変える方もおられるのではないでしょうか。春はアマゴ、夏は鮎、秋は海釣りで冬になってヘラブナに戻ってくる。そんな方もいることと思いますが、真夏の夜にイカを狙うのも良くあることで、ケンサキイカやスルメイカを狙っている方も多いと思います。今でこそアオリイカを狙ったエギングが盛んですが、昔のアオリイカ釣りは生きた鰺を使ってヤエンで回収したりとなかなか大変な釣りでした。


 今回はそんなイカについてです。ヘラブナ釣りとは直接関係ない話ですが知っていても損はないと思います。
 如何にアニサキスが寄生していることは良く知られています。肉質の中にまで侵入していることがあるのでなかなか見つけにくいのですがその気になれば見えてきます。紫外線を当てて探す方法もあますが、まぁそこまでしなくても良いのではと思ったりします。


 少し高級な鮨屋ではイカの身に細かく包丁を入れて、鱗のように立つ飾り包丁を施すことがあります。そこまでしなくてもとても細かく筋目を入れている場合があります。その仕事に対して職人はイカの甘みをより感じるためといいますが、実はアニサキスを切り刻んで胃に悪さをしないようにしているのです。そう思うと寄生虫と共に食しているのかとなるのですが、多くの魚には寄生虫はつきものですから、残念ながら避けて通ることは出来ません。


 秋のサンマも高価になってなかなか食べる事が出来なくなっていますが、サンマの肌に黒く丸い点が付いているのを見たことがないですか。その気になってみると案外よく見かけるのですが、実はあの丸い点はサンマウオジラミやサンマヒジキムシの痕です。ヒジキムシはイカリ虫のように引っかかっていますので肉に入り込んでいる場合もあります。


 そうそうサマンといえば内臓が美味しいと言われていましたが、内臓に赤い線を見かけたことはないでしょうか。実はあの赤い線はラジノリンクスという寄生虫です。基本的に人間には寄生しないのですが、生焼けで食べてしまうと胃壁に引っかかってしまう可能性がありますので、内臓を食べる人はしっかりと焼いて殺してしまう必要があります。勿論見つければ取り除く方が良いのですが、基本私は内臓は食べないようにしています。


 さて今回はイカが主題です。イカは刺身で食べる方が多いと思うのですが、自分で釣り上げたイカは当然自分で捌いて食されるはずです。その時内臓をどの程度処理されているでしょうか。
 イカには見つけやすい肝臓がありますが、時期によっては卵巣や精巣があります。実はその中でも精巣は決して生で食べてはいけないのです。
 イカの精子は精莢(せいきょう)に入っています。針状の筒ですが、イカの交尾はメスのイカにこの精莢(せいきょう)を突き刺すようにします。鮮度の良いイカであればある程その勢いは残っていて、精莢(せいきょう)を刺激すると中から飛び出してきます。
 イカが生きている必要はなく冷凍されているとどうかは知りませんが、生食できる鮮度のものであれば注意するに越したことはありません。

 刺激を与えると飛び出してくるものがあります。コレが精子で口の中や胃に刺さってしまいます。

【閲覧注意】イカの食べてはいけない部位


 精莢が一瞬膨らんで先端から飛び出すかのが解ります。

イカの精莢


 ヘラブナ釣りをしていて魚に対しては知識があると思っていても、案外知らないとことも多々あります。知ったことで食べられなくなる可能性もあるのですが、知っていた方が良いのではと思ってしまいます。


 例えばマッシュルームというキノコがあります。スーパーなどでもよく見かけるキノコです。レストランではマッシュルームサラダと称して薄切りにしたマッシュルームをサラダのトッピングに利用されたりしますが、実はマッシュルームの栽培には馬糞が利用されているのです。そのため競馬用の厩舎で馬糞の清掃をされますが、その馬糞は飼育している馬によって敷き藁などと一緒に踏まれています。その状態のことを厩肥(きゅうひ又はうまやごえ)といいます。その厩肥に菌を植えて栽培されるのです。


 つまり馬糞で作られているキノコを生食するのは・・・・ねぇ。勿論大量生産されているマッシュルームは馬糞が使われていませんので気にする必要はないでしょうが、私は石突はしっかりと切り落としてから利用するようにしています。


 以前に少し書きましたがヘラブナのいる池の水も決して綺麗ではありません。どんな菌がいてもおかしくはないのですから、少しでも手に傷がある場合は池の水を触らないようにした方が良いと思います。私の場合は池で団子餌を作る場合も池の水は使わないようにして、手洗い用の水をバケツに汲んで使用するようにしています。


 何事に対しても注意するようにしましょう。