ヘラブナ釣りで釣れない事なんて多々あると思うのですが、簡単な話としてどうして釣れないのでしょう。それが解ると対応の仕方もあるのではと思うのですが、ある意味自然相手のことですから、そうは簡単なことではないんですよね。

　釣り方に問題があるとすればそれを修正すれば良いはずです。ところが極端な水温低下などによって食い気そのものが極端に落ちている場合は、何をしても当たり素から貰えないなんて事になってしまいます。いつもいつも良い釣果を得るなんて事は決して出来ないのですが、少しでも良い釣果を得たいと思うのが人情でしょう。

　ただ人は贅沢に出来ています。当たりが全くない時にはジャミすらあたらないと文句を言います。しかしジャミの当たりが出るようになるとジャミばかりで釣れないと文句を言います。今度はとても良い当たりが出だしても上手く針掛かり出来ないとカラツンばっかりと文句を言います。反対に餌さえ付いていると食ってくるので、100枚は簡単に超えてしまった場合は、この池は釣れすぎで面白くないと文句を言います。

　負け惜しみのように釣れなくても晴れた日に竿を出しているだけで気持ちいいという日は、決まってある程度釣れている日と相場が決まっています。全く触らず当たりも出ない日に竿を出しているだけて気持ちいいなんて事は言わないのですから困ったものです。

　やはりある程度の釣果が得られることが楽しみであるはずです。ただ釣れてくるサイズが小さめだと良いサイズが釣れないとクレームを言うのですから困ったものです。

　人の欲とはいったい何だろうと思うのですが、なんだって程々が宜しいようですが、そんなに上手く行くとは限らずどこかで妥協をすべきですが、こんなことを書いている私ですが、このブログのスタート段階での決め事が、1日50枚をコンスタントに釣り上げたい！ですから、やはり釣果が良いことを目標としながらも釣れ過ぎた池には行かなくなるのですから困ったものです。

　子供ではないのですから1枚釣れると嬉しいとの感覚は既になく、ある程度の満足感をどこに見いだすかがポイントです。それがヘラブナ釣りの1つの形でもあるはずです。
　高価な道具類を持ちたいと思うのはキットヘラブナ釣りだけではないでしょうか。他の魚種を対象にした道具類を見ても、同じ機能か少し劣ったとしても高価な物が欲しいと思わせる魚種はなく、ヘラブナ釣りでは例えば万力子1つ見ても高価な素材や作家物があります。万力は竿受けが取り避けられたら良いだけの話です。ところが機能性は落ちたとしても作家物や希少な木材を使ったものが欲しくなります。

　竹竿の作家物もとても高価です。単純に良いものは竿を立てているだけでヘラブナは寄って来ますが、ただそれだけなら優秀なカーボンロッドでも同じ事で、場合によっては随分と軽いのですから楽に扱えて良いはずですが、少々重くても釣り味と共に作家物を求めてしまいます。

　浮き・玉や玉の柄・針外しとただの道具でしかないのに作家物を求めてしまいますが、それは日本人の持つ詫び錆びのような風流な感情があるのかも知れません。お茶の道具類も作家物はとても高価です。単にお茶を飲むだけなら何だって良いはずですが、そこに何を見いだし何を求めているのか。茶道具は全てに作家物が存在しているのですが、唯一茶筅だけは作家物が存在しないのです。道具類の全てに代用が出来る物があるのですが、茶筅だけは代用品が存在しないのです。
　風流さを別とすれば茶碗は元々韓国のご飯茶碗でしたし、茶杓もスプーンで代用できます。茶杓だってヤカンから直接入れた方が良いと思うのです。でも唯一茶筅がなければ抹茶が練れないのです。そんな重要な茶筅には作家物が存在しないのですから面白いですね。

　横道にまたまた逸れてしまいましたが、どんなに良い作家物を持ったところで釣れなければそこそこ面白くないはずです。このそこそこの量は人によって違いがあるとは思うのですが、私的には最初のハードルは30枚です。最近この30枚の壁が破れなくて苦労しているんですよねぇ。