両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ヘラブナと篦鮒

 ヘラブナについてですがヘラブナ釣り師としては誰でも知ってるヘラブナと名がついた起源として、ゲンゴロウブナを突然変異種として出来たフナであり体型が平たいからヘラブナと呼ばれるようになった。ってことになっていますが果たしてその通りなんでしょうか。


 魚の同定には本来は背鰭分岐軟条数と鰓耙数で決まります。


 先ず背鰭分岐軟条数とはなんぞやですが、いわゆる背びれのことですが背びれを拡大しますヒレ先と芯なる骨の数が違っています。下の写真を見ますと17本の太い骨がありヒレ先にかけてそれぞれ4本に分岐しています。これは魚によって特徴がありますが似ている種類も多数あります。
 下の写真はフナのものですがこの写真だけでキンブナではないことが解ります。キンブナの背鰭分岐軟条数は11~14と決まっています。ではヘラブナはどうかですがこの数は15~18ですから可能性があります。しかし他の鮒のギンブナ・二ゴロブナそしてゲンゴロウブナも同じ数となりますのでまだ同定には至りません。

 次の判断基準が鰓耙数です。これは単純にはエラと思えば良いのですが、厳密にはエラの内側の白い部分の本数で決まります。下の写真はわかりやすいアジのエラですが、この本数は食性によって決まるとされています。
 キンブナは鮒類としては極端に少なく26~30本でギンブナは41~57本となります。そしてゲンゴロウブナは極端に多くて92~128本あります。

 この背鰭分岐軟条数や鰓耙数で同定されるのですが、もう一つ側線という人間の耳に該当する箇所があります。頭から尾にかけて側面に通っている線がそうです。

 その側線には小さな穴がありますが、この穴の数または測線の通っているカ所のウロコの数なども合わせて同定します。

 少し遠回りをしましたが何が言いたいかといいますと、ゲンゴロウブナを大阪の堺で飼育されて突然変異種によってカワチベラ(ヘラブナ)となっているのですが、この同定をするとゲンゴロウブナとヘラブナは全く同じものになります。つまりゲンゴロウブナから突然変異種ではなくて単に品種改良されて出来たのがヘラブナとなります。つまり全く同じ種のフナですから突然変異種は釣り人の誤解というかまことしやかに語られている誤解か嘘になってしまいます。
 突然変異と品種改良とは種としては全く異なっていて、突然変異は犬から猫が産まれるほどあり得ない変化で、セントバーナードのような大型種とチワワのような小型犬は、とんでもなく体型なども違いますがあくまでも品種改良によって産まれています。その為に混ざり合った雑種が産まれるのですが、細菌は意識してミックス犬が人の勝手によって作り出されています。 


 また以前にも書いたのですがヘラブナとマブナのハーフとして生まれたとするアイベラや半ベラは存在しなのです。同じフナの種でありながら染色体の数が違っているので、犬のような雑種が産まれないのです。つまり染色体がヘラブナは2倍体でギンブナ(マブナ)は3倍体のためにハーフは生まれないんです。3倍体のためにマブナは雄を必要とせずメスのみで卵が成熟するクローン的生物なんです。
 但しヘラブナは同じ二倍体である鯉とは交雑する可能性がありヒゲの生えたヘラブナが存在するのです。
 ということで体型がスマートなヘラブナを見てアイベラとか半ベラと決めつけているだけで、生物学的にはアイベラと認定するには無理がありアイベラや半ベラは思い込みと言えるのではないでしょうか。詳しくは以前書きましたブログを見ていただくと良くわかります。


 そしてヘラブナ釣り師しか読めない「篦鮒」との漢字ですが、元々篦鮒は体形が平たいからヘラブナと呼ばれるようになったはずです。しかしこの篦鮒の篦は裁縫道具に使われる線を引く道具のことです。どう見てもヘラブナとは全く形が違っていますし、平たい事を意味する漢字でもないんです。

 篦の元々の意味はクシやカンザシですから余計ヘラブナとは離れていきます。ヘラやクシの意味に使われるまでの元の元の意味は竹の事で矢竹を指します。つまり矢竹で作ったクシやカンザシなどの道具で篦・ヘラとなったと考えるのが妥当になりますので、余計にヘラブナとは関係ない漢字となって行きます。
 国語辞典見ますと×篦×鮒と書かれています。漢字表記に×が着いているのです。つまり非標準漢字の意味です。


 まっ余談でしたね(笑)。