両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 厳寒期のヘラブナ釣り

 朝の寒さが身にしみる厳寒期まっただ中となりました。場合によっては雪降る中や冷たい小雨の降り続ける中で、好きこのんで釣行を続けている釣り人達ですが、その中に私も紛れ込んでいる好き者の1人と化しているわけですが、あちこちで釣れない釣れないとの嘆きの声や当たりすら無いと恨み節が聞こえてきます。
 そんな中で当たりらしきものがあったのでしょうか、竿をあおって手に伝わるヘラブナの感触が得られず宙を切ったのでしょう、その瞬間アンモー!と大きな嘆きの声が聞こえてきます(笑)。
 言いたい気持ちはわからなくはないですが、いい大人が残念がるその姿を見るとヘラ師は仙人の集まりではなくて、まだまだ幼児性の残る見かけだけの大人達の集まりなのかと思ったりしては、ニヤっと1人ほくそ笑むのであります。


 水温む春先まで納竿しておく方が精神衛生上は良いのかも知れませんが、北西の風が吹き付けるそんな寒い日に、テント生活をする釣り人も居る傍らで、防寒着に身を包みコロコロになって少しでも寒さに耐える、そんな姿は釣りに関心のない人に取ってはまさに酔狂な人でしかないのでしょうね。
 しかし数は確実に減ってはしまうようですが、その厳寒期の中ですら釣りが成立するのがヘラブナ釣りでもあるのですから、野に出ていた人達も釣り堀に集まってきて、釣り大会では群雄割拠の如く戦いが繰り広げられています。
 そんな中でもやはり釣る人は釣るのですから、釣れないのは寒さの性でも釣り池の性でもないわけで、釣り人達の腕の差が如実に出てしまったということが出来るのでしょう。


 その腕の差を如何に縮めるか、どうすればいい釣りが出来るのかを誰しも知りたいところではあるはずですが、あくまでも私が見ている限り、また私の失敗を通して感じる事は、回りの釣り人達の疑問は間違っていると感じてしまうことがあります。


 多くの釣り人が釣れている人と釣れない自分との差をどのように思っているかです。


 聞こえてくる声を拾っているだけですが(両うどんの底釣り限定)
 1.うどんは、わらびうどんか尿素うどんの違いだろう
 2.まぶし粉が違っている
 つまり餌の差だと決めてしまっています。


 私的にも勿論その差はあるとは思います。尿素うどんはまぶし粉が付着しにくいのでどうしても粒子の細かいまぶし粉を使わざる得ません。
 当然時期によってはそれが功を奏する事もあるとは思いますが、厳寒期の食い気の少ない時期には、刺激物としての効果は少ないのではないかと思っています。もしその粒子の細かいまぶし粉を使い続けるのであれば、圧倒的な餌打ち作業を熟さない限り打ち負けてしまうと思うのです。
 勿論まぶし粉の量が多いことだけで釣りが成立するのであれば誰も苦労はしないでしょう。如何にしてまぶし粉を多く打ち込んで寄せの作業をしたとしても、それだけで最終的に針の付いたうどんを食ってくれるのは別の事です。
 如何に早くまぶし粉を剥がしてやるかが大きなポイントになると個人的には思って居ます。
 その為にまぶし粉の貼り付きの良いわらびうどんを使ったとしても、張り付きすぎていつまでも剥がれなかったとしたら、やはりヘラブナは関心を持ってくれないと思って居ます。


 次にまぶし粉の差ですが、集魚力が良いまぶし粉を使ったとしても、やはりそれだけで針の付いたうどんを食ってくれるとは限りません。
 良い例としては上ずり現象でしょうか。ヘラブナの関心が引けたことを表すのですが、底釣りで上ずらせてしまっては、全く釣りにならないでしょう。如何に底に向いてくれるかは至難の業で、そうは簡単に関心の先を水面から水底に向けることは出来ません。
 如何にして水底に導き続けるかとなるのですが、それは結果としてのまぶし粉の優秀さとなるのですが、それをコントロールする釣り人の腕のはずです。


 この2点は、うどんの差まぶし粉の差であるように見えて、実はそれをコントロールしている釣り人の釣り方の差でしかないはずです。


 この厳寒期の時期に盛期と同じ攻め方をしても成立しないとするならば、その時期に合った攻め方を構築する必要があると思います。
 竿の長さも重要です。道糸やハリスの太さも重要です。浮きのサイズや種類も重要でしょう。
 うどんの種類やまぶし粉の種類や粒の大きさも重要な要素ではあるのですが、その組み合わせをどのようにチョイスしているかは、まさに釣り人そのものではないでしょうか。
 前回の釣行結果が思わしくなかったとするなら、自らがどのように変化をさせて組み立てるかが、次の釣行での結果となるはずですしステップアップの方法ではあると思います。


 ただ私自身の経験と周りを見ている限りの釣果の悪い人の原因は、うどんが悪いわけではなく、まぶし粉が悪いわけでもないと思えてきます。
 総合的に仕掛け全体がその日のバランスが取れてない事が大きな要因ですが、根本的には、底釣りの初歩の初歩であるところの床取りが上手く出来ていない事、単純な床取りは誰にでも出来ると思いますが、浮きのバランスが取れてないと思っています。
 私自身調子よく釣れていたのにビタと当たりが止まってしまうことがあります。そんな時のあってはならない事故としては、浮きに水が浸入してバランスが取れてないことです。これは余程食い気の激しいヘラブナ相手でない限り当たりとして返してきませんね。
 そこまで極端な事故でなくても、池の水の増減が起きてしまい水深が変わったことに気がつかなくて、結果的に床取りがズレてしまっていることがあります。
 この場合も当たりを返してこなくなりますよね。そりが厳寒期のとても小さな当たりしか返さない時期であれば、それはもう致命的な失敗となってしまいます。
 外的要因だけでなく、自らの仕掛けの上げ下げで浮きの位置が取れてしまっていることもあります。それに気がつかないで釣り続けるとやはりその日の釣りは成立しなくなってしまいます。
 寒い時期ですので極端に細仕掛けを使っていたとすると、道糸やハリスの伸びも確実に起きています。その場合も床が当然ズレてしまっていることになります。


 寒い時期の釣行ですから、何をするにしても億劫になりがちですが、そんな些細な点検を怠ることなく続けていると、案外ヘラブナは応えてくれると思うのですが如何でしょうか。


 うどんやまぶし粉に疑問を持つ前に、今の仕掛けバランスが取れているのかどうか再確認し、床取りを先ずはし直してみて、次に仕掛けの変更や竿の変更をすると良いのではないでしょうか。
 実は竿を交換すると自動的に床取りからし直しますので、尺数の変更はポイントの位置を変えたことよりも、床取りのし直しが案外良い結果を導き出していたいたのではないかとも思えてきます。


 これらは私自身に対する戒めの言葉でもあるのですが。。。


 釣りないときこそ自信を持って作り上げた仕掛け全体を、再度点検をしてみるべきですよね。


 その最重要ポイントは、浮きです!


 餌落ち目盛りの確認
 床取りのし直し


 案外知らず知らずに違ってしまっているものです
 さぁて、次の日曜日も大いに苦しむこととしましょうか(笑)