両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 獅子吼の動画がアップされました

 先ずは普天元 獅子吼の動画を見ていただきましょう。

一竿風月 番外編「獅子吼でなければならない理由」


 シマノのテスターである岡田清氏によるデモンストレーションですが、どのような感想を持たれましたでしょうか。動画再生後1分50秒を過ぎた当たりで1枚目を釣り上げられています。玉に治まったのは2分30秒辺りだったでしょうか。約40秒掛かって取り込んだ事になるのですが、なかなか良いサイズではあったのですがヘラブナに主導権を取られているように見えます。次に掛かったヘラブナは小型でしたがそれでも20秒ほど掛かって取り込んでいます。
 その時の竿の曲がりは元竿からしっかり曲がっているように見えますが、使用されている竿の尺数は8尺です。獅子吼の8尺はシマノの固さランクでは1となっています。1より柔らかい竿は特作 伊吹しかありません。伊吹はしなり調子として竹竿を再現したものですから特によく曲がるわけです。
 伊吹に近い調子でもっと実用的なものとして飛天弓 柳がありますが、柔軟度としては柳と同等になっているようで、獅子吼の方がやや腰の強さを持たせていることになっているのですが、この映像を見る限りではとても柔らかすぎるのではないかと思えてしまいました。


 まさに休日のゆったりした時間を過ごすのに適している調子だと思うのですが、ちょっとした大会や競技会には使えなさそうです。このゆったり感をヘラブナの引き味として楽しめるのか、寄りが悪いと不満が出るのか微妙なところです。


 ただもう少し長尺の15尺前後になると固さ指数は4になります。シマノでの中間的固さ指数は6~7ですからまだ柔らかい部類となってしまいます。中尺で4は他に本式と風切ですが皆空や閃光XXそして神威の短竿が同レベルです。


 最近の私の好みとしては釣り味の良い竿となっています。一時期は肘を痛め手首を痛め手しまった関係で、超軽量の竿がとても扱いやすくて年寄り向けには最適だと思っていました。事実過去のブログでは軽量系の竿をお薦めしていたのですが、最近は軽量系の竿の難点が目に付き出し手から腕に伝わるヘラブナの動きに優雅さが感じられず、少し本調子に寄った造りをされている竿が、余程優雅にヘラブナとのやり取りが出来る竿だと感じるようになりました。
 何のことはないやはり竹竿の良さを再認識した事にもなるのですが、15尺を超える尺数になると竹竿を降り続けるには体力が保ちません。実際14尺以下から10尺程度までは竹竿の範疇に入ってしまいます。10尺以下になると今度は本調子というよりはカッツケに近い硬い竹竿の仕上がりですから竹竿良さがスポイルされてしまいます。まぁ短竿は殆ど使いませんのでそれでいいのですが、カーボンで15尺以上の本調子けいはとても気持ちの良いやり取りが出来るのです。


 そういう意味でもダイワの兆やシマノの本式が今の私には合っていると感じています。そんな本調子好きな私でもこの映像を見る限りですが手に入れたいとは感じないんです。重量も獅子吼の15尺では110gもあります。本式は軽量系ではないのですがそれでも87gしかありません。兆でも同じ15尺で92gですから20g前後の重量差はしっかりと感じることでしょう。
 また獅子吼のカーボン含有率が82.3%しかないことです。兆では本調子でありながら98%も使われていて本式では96.7%です。あの柳ですら97.4%ですから獅子吼のカーボン率が少ないのが突出しているように感じてしまいます。もし柔軟度が硬いカーボン率を減らした結果だとすると重量増と胴の弱さが頷けてしまします。
 カーボンロッドが出だしたころは高価なカーボン使用率を誇示していた傾向がありました。今ではそんなこともなくなったのかも知れませんが、硬いカーボンを使いながら釣り味の良い竿を作ることが今までのフラッグシップの竿には求められていたものだと思うのです。それこそ技術力を表しているのではと思うのですが、もし重量増と胴の弱さがカーボン以外の樹脂のせいだとするとどうなのでしょう。実際に使ってみるまではわからないのでしょうが、今の段階では価格面も含めて食指が動かないんですよねぇ。
 
 風切もなかなか寄らないと聞いたことがあるのですが、獅子吼は風切より胴調子寄りですからもっと寄らないのではと思ったりします。この動画を見ている限りその思は余計に強くなってしまいましたが、動画を見た皆さんはどのような感想を持たれたでしょう。


 うたい文句の通り獅子吼でなければならない理由は見つかりましたでしょうか?