両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ファッションから見る暑さ対策

 ヘラブナ釣り師の平均年齢は相当上ですから格好なんて全く構っていないというのが結論です。ってことになると話は進まないのですが、ここまで夏の暑さがまたまた戻ってきてきていますのでそれについてとりあげたいとおもいますが。
 ただ昔ながらの感覚でいうと汚れても良い釣りスタイルが主流になっています。それこそ昔は釣りは汚れるものと決めつけていましたのでボロを着て釣りに行ったものです。当然所構わず座り込んでいたりしましたので、お尻はどろんこになっていますし草を分け入って水辺まで入りますので、着ている服にはひっつき虫がいっぱいに付いていて剥がすのが大変だった記憶があります。


 それがいつしかおしゃれな釣りファッションと変わって行くのですが、その典型というか特徴的な釣りスタイルが主流となったのが鮎釣りでした。誰が始めたかわかりませんがその昔上桂川の鮎漁師が、編み笠をかぶり半纏を着て快調に釣っている姿を何度も目撃していました。その影響でしょうか鮎釣り名人として慣らした大西 満氏が同じ編み笠スタイルを導入して、それをまねする鮎釣り師が増えていきました。私は流石に半纏を着ることはありませんでしたが、編み笠と腰には帯を巻いて京タモを腰に差す釣りスタイルでした。
 それが時代が進み鮎の取り込み方法が手繰り寄せから現在主流の引き抜きに変わっていくのですが、この変化の主導役でもあったのがこちらも鮎名人として名高い村田 満氏だったのです。友鮎と掛かり鮎を水中から引き抜いて空中で鮎ダモを使ってキャッチするスタイルです。引き寄せスタイルの鮎釣り師から見るととんでもなく荒っぽい取り込みですが、釣り場のポイントを荒らすことなく時間も短縮して釣り込めますので、そのスタイルが主りょゅうとなって行きました。同時にまだ生き残っていた竹の鮎竿も完全に姿を消していったのですが、取り込みではまだ使えた竹竿ですが流石に1㎏近い重量の竹竿で引き抜くことは出来ず、カーボンのそれも9mの長竿が主流となっていきました。
 それに伴って編み笠では邪魔で仕方がありませんので、ノーマルなキャップで半纏のような邪魔なものは姿を消し、鮎の仕掛けなど全てが入るベストへと替わっていきました。


 今ではとてもお洒落な鮎釣りスタイルで下はタイツなのですが、まだそのスタイルは残っているのですが行ってみればウエットタイツだけでは下着のような感覚です。今ではそのウエットタイツにショートパンツをはくようになっています。また水切れの良いUVカットの上着を着てその上にベストとなりました。そうそう靴は当然川の苔で滑っては困りますので滑り止めの付いた靴になっています。その靴もなかなか高価で20,000円を超えるものも極普通に売られていますが、実は靴の耐久性がそれ程強いとはいえず勿論どんな川相に入ったかにも寄るのですが、私なんか強い瀬に立ち込んでいましたので2シーズンもすれば底はすり減り靴の型崩れが起きて使えなくなってしまいます。


 鮎釣りの話ばかりになってしまいましたがここで取り上げたいのはヘラブナ釣り用のファッションです。どうでしょうヘラ用として思いつくものはなにがあるでしょう。専用の靴は必要ありません。専用のパンツやシャツもどうも見当たらないようで他に考えられるのはグローブに防寒着そして雨具でしょうか。キャップにしてもそうですが全てヘラブナ釣り専用ではなさそうです。あえて取り上げるとするなら防寒用のスカートでしょうか。真冬の厳寒期でもじーっと座っているのですから、少しでも暖を求めた結果でしょうかスカートを履いている釣り師はよく見かけます。ただどう見てもファッションセンスが良いとはいえないです。ダウンの上下はどうでしょう。ダウンによって丸々となっているスタイルですが、確かにウロウロと動かないのですから邪魔にはならないのでしょうが、こちらもどう見てもファッショナブルとは言い難いと思ってしまいます。


 若者が主流のルアーフィッシングでは海水淡水の区別なくそれはそれはファッショナブルなファッションになっています。勿論そんなファッションをお年寄りが着る必要は全く無いのですが、ヘラブナ釣りが若者に受けない原因かも知れません。


 実はここで釣り上げたかったのはファッショナブルなファッションを求めたものではなくて、その季節に合った服装を選んでもらいたいと思ったからです。
 周りを見回していてもこの真夏の時期にも拘わらず上下とも真っ黒な服を着ている方がいます。奥さんに着せられたためかどうかは知りませんが、黒色は熱を吸収する最たる色ですからとんでもなく暑さを感じてしまいます。いくらパラソルをしていたとしても熱の吸収は変わりません。正面温度は少なくとも20度以上違います。黒色はUV対策には良いのですが暑さ対策では全く役に立ちません。


 実は衣服の色による表面温度を測る実験がされています。
-衣服の色彩がもたらす表面温度の違いに関する屋外実験-
         独立行政法人国立環境研究所 社会環境システム研究センター
                         工学博士 一ノ瀬 俊明氏


 この実験ではポロシャツが使われたのですが直茶日光に当てた状態で計測されています。時間経過と共に変化を起こしますので、白は何度で黒は何度とは一概に言えないのですが実験開始が9時55分終了が15時35分です。気温の最大になったのが12時55分でしたが計測開始30分後と最高気温時そして終了時間の表面温度を表示しておきます。


 10時35分気温33度・地表温度56度・白40度・黄色42度・灰色50度・濃緑56度・黒58度
 12時55分気温37度・地表温度63度・白42度・黄色46度・灰色48度・濃緑60度・黒59度
 15時35分気温36度・地表温度53度・白41度・黄色44度・灰色52度・濃緑58度・黒57度


以上の結果でしたがこれを色紙に置き換えると下記の結果です。
 白44度・黄色49度・赤54度・紫57度・青59度・緑62度・黒71度


 ポロシャツはまだ通気性があったので色紙ほど温度が上がらなかったのかも知れませんが、何れにしても色による気温上昇は相当なものです。対比としてこの色紙を室内で計測するとどの色も30度でした。つまりそれほど直射日光による色違いによる温度変化が受けやすい事になります。


 私は基本夏場は白のポロシャツで白系のチノパンツをはいています。ポロシャツもUVカットで冷感素材のものを選んでいるのですが、今年からはそれに空調服を着ることで体温を下げるようにしています。パンツを白系のチノパンツからブルージーンズに履き替えるだけで暑くて仕方ありません。濃色は相当な温度上昇を伴いますのでパラソルの下だとしても全く体感温度が違ってきます。
 失礼ながら歳と共に暑さ寒さを感じにくくなってしまいますが、暑い寒いと気がついたときには既に遅い可能性もありますので、それまでに対応できるだけのことはすべきではないかと思っています。
 また暑さ対策として半袖や半パンを履いている方がいます。一見涼しそうですが実は日焼けを起こしてして熱が籠もってしまいます。私の場合は半袖に日焼け対策としてこれもUVカットの袖を付けるようにしています。これだけでも随分違いますので是非対策をしていただきたいと思います。
 当然露出している顔や手に日焼け止めクリームを塗ることも忘れてはなりません。


 冬場はこの反対で濃色の服を着ると随分暖かく感じます。勿論今のことですから熱電ベストがあります。コレを着るだけで随分と暖かく感じるのですが、冬場はホッカイロのようなものを腰ではなくて肩に張るととても暖かく感じます。防寒靴も必須アイテムですから対策をとって快適なヘラブナ釣りライフを送っていただきたいと思います。