ヘラブナ釣り なじみ巾の考え方-1
バランスの底釣りの場合は無条件でなじみ巾が出なければなりません。なじみ巾が出ることで浮き下の仕掛けに弛みが出ていないことを意味し、同時に当たりが的確に浮きに現れるようになるわけです。
この大前提の上でなじみ巾はどの程度出すべきか、またはどの程度のなじみ巾が適当なのかですが、正直なところ正解はそれぞれの釣り方次第となるのでしょう。ただそれだなじみ巾さえ出ていれば良いってことで終わってしまいます。ただそれでは色々な不都合が出たりします。
浮きとオモリとのバランスにも寄るのですが、仮に1節のなじみ巾が出た場合と3節のなじみ巾が出た場合の違いを考えてみます。
両うどんの底釣りの場合はうどんのサイズと浮きとオモリのバランス、そして餌の打ち込みポイントの違いによって出方は変わると思うのですが、条件を一定にする事を前提とするために振り切りでの餌打ちだとします。水深も1mと5mでは全く違ってくるはずですから取り敢えず釣り堀では多い水深である2m~3mとします。
2m~3mの水深で振り切りて打ち込んだ場合、うどん餌の場合は3節程度のなじみ巾が出るはずです。うどん餌が小さくて軽い場合は1節程度かも知れませんが、仮に1節以下のなじみ巾しか出なかった場合は、オモリを足して深なじみが出るように調整します。または浮きそのものを交換してしっかりとなじみ巾が出るものを使います。
団子餌の場合も底釣り用の餌の場合は重いので3節程度は出るはずですが、グルテンやマッシュ系では軽いので1節程度しか馴染まないはずです。この場合も軽い餌の場合はオモリを増やしてバランスを取り直すか、残存浮力の少ない浮きに変更してなじみ巾を増やすようにします。
ではどうしてなじみ巾を増やす必要があるのかです。その前に餌が着底しているのにどうしてなじみ巾が出るのかです。それは浮きの立つ真下で床取りをしたのが原因で、勿論浮きの立つ真下で測るのが正解だと思っていますが、その為に振り切りで餌を打ち込んだ場合は浮きの立つ位置まで餌が戻されることはなく、やや前方に着底した結果として浮きが余分に沈んでしまうからです。
餌がやや前方に沈んでいる状態こそがなじみ巾として出るわけですが、反対にいうとなじみ巾が出るくらい仕掛けが張っている事を意味します。結果として小さな当たりも浮きに現れるのですから、的確な当たりを読み取ることが出来る事になります。
さてそのなじみ巾が小さいと何が困るのかです。反対にいうとなじみ巾をある程度しっかり出すことで何がわかるかです。1つは馴染むことで仕掛けが張っていることが確認できるます。もう一つは餌落ちメモリが出るまでに段階的な状態で浮きに変化として捉えることが出来るからです。
ではどうして段階的な状態を知る必要があるかですが、宙釣りの場合は餌がバラケることで浮きが徐々に上がっていき、最後には餌落ちメモリがしっかりと出る状態になるのですが、底釣りの場合は宙釣りのようにしっかりと変化を洗わすことが出来ません、いってみれば底以上に下に沈むことは出来ないのですから、やや前方に沈ませることでなじみを出して餌の状態を確認しようという理屈です。
仮に1節程度しかなじみが出ない場合は、1節戻るまでの小さな動きの中で餌の変化を探る必要があるのですが、3節あれば長く餌の状態が確認できるわけです。また同時に底釣りの場合は特にですが浮きの戻りの良さが当たりをハッキリ出すための条件ですから、パイプトップで浮力の高い浮きを使いたいわけです。ただそうするとなじみ巾が減ってしまうという反対のことが起きてしまいますので、自分の釣り方で仕掛けバランスが取れた浮きの選択がとても重要になってきます。
ただなじみ巾を多く出すばかりが良く釣る条件でもないのです。それは季節要因を加味する必要があることと、なじみ巾が大きいとカラツンを招きやすいのでそのバランスが難しいのです。
なじみ巾が極端に大きく出る場合はそれこそ仕掛けが斜めに入っていることになるので、浮きバランスの釣り直しをして大きく出ないようにする必要があります。または餌を軽いものに変えるか軽くなる餌をブレンドして調整のし直しをすることで、極端ななじみ巾を減らすことが出来るようになります。
このなじみ巾が出すぎている場合の簡単な対処方法は、打ち込んだ時に握り分だけ手前に引いて浮きを立つまで待ち、そっと握り位置を前に出すことでなじみ巾を調整することが出来ます。
また誘いについては段差の釣りでは縦誘いをされるようですが、底釣りの場合は底を切ることは違反ですから、竿を手前に引く引き誘いを掛けるのが普通です。この場合もなじみ巾が出ている場合は、そのなじみ巾を解消するような竿を前に突き出せす事で誘いになることもしばしばあります。引いて駄目なら押してみろじゃないですが前に出してなじみが1節2節解消することでツンと当たりが出るのですから不思議ですね。
そんな誘いを掛けるにも3節程度は馴染んでいて欲しいと思うのですが、これも当たりの見方やどの当たりが的確かなど、それぞれの釣り師の考え方があると思うのですが、なじみが少ない場合は少し多めに、多い場合は少なめを試してみるのも1つのテクニックになると思いますので試されるのは如何でしょう。
このような考え方の元での結果の責任は当然一切持ちませんのであしからず!!
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