両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 朱紋峰 嵐月 インプレッションⅠ

 今回は朱紋峰 嵐月の16.5尺限定のインプレッションです。またまた買ってしまった竿ですが果たして残された人生の中でいったい何回使えることでしょう。元来収集癖のある私ですが自分でも呆れてしまいます。
 竿を購入すると専用ケースに入っているのですが、年々簡素になってしまい今回はなんと紙の筒だったのです。四角柱で見た目はとても貧弱でこれも時代を反映しているのでしょうか。実釣には全く関係のないことですから無視して良いのですが、価格に見合ったケースが用意されている方が、竿そのものの値打ちが上がるような気になってしまうのは貧乏性というか小市民的発想なんでしょうね。
 実は最新の普天元 獅子吼のケースも同じような紙のケースなんです。

 嵐月は国産の材で国内生産の様子です。他の竿ケースを確認しましたらダイワの兆・HERA F・Sは同じように純国産でしたがHERA Xは中国製でした。もっと外国製が多いのかと思っていたのですが案外国産が多かったのには驚きました。

 その昔スペック表に書かれている製品コードの後にアスタリスク「*」が着いているのが国産だと聞いたことがあるのですが、各メーカーのフラッグシップ竿にしか着いていなかったように感じています。
 今もダイワの枯法師とシマノの普天元 獅子吼には「*」が着いているのです。何か別の意味があるのでしょうか。ご存じの方は是非教えてください。


 さて今回は先調子を求めて手に入れた竿ですが、単に先調子だけであれば神威の方が適していると思うのです。ただ神威の17尺では胴のコシが余りにも強すぎて私には全く手に負えない代物だったのです。沖打ちでは竿が立たず簡単に伸されてしまった経験を何度もしていました。
 反対に神威の13尺や14尺では少しサイズが良いヘラブナになると寄りが悪いと感じるほど、コシの強さを感じなかった記憶が残っていますが、硬さ表記では神威の17尺はこの嵐月と同じ7ですが14尺以下は6となっていました。両方とも既に手放してしまっていますので嵐月と神威とでは記憶での比較しか出来ません。


 嵐月の硬さランクは7の先調子です。同じランクではより先調子なのが神威で少し本調子寄りなのが翼です。


 他にシマノでコシが強いと感じていたのが煉です。硬さランクでは同じ7ですが胴から曲がる本調子のはずの16尺を使っていたのですが、こちらも神威と同じように私には手に負えないほどの剛竿だった記憶が残っています。神威の17尺と煉の16尺では浅棚の沖釣りでは竿が立てられず少し良いサイズのヘラブナが掛かると簡単に伸された経験をしたのです。それを強引に竿を立てるためには豪腕が必要だろうと思ったものでした。反対にチョウチン釣りには腰の強さ故に水中に引き込まれることなく、どちらかというとそんな使い方に優れている竿なのだろうと感じたのですが、チョウチン釣りそのものをする機会が少なく、日常使いには適さなかったので両方とも手放してしまいました。


 私的にはダイワの兆が最近のお気に入りで、本調子的で胴の柔軟度が高く全体に綺麗に曲がる竿であって、優しくヘラブナを引き寄せるのがとても優雅に楽しめていたのです。ただパラソルの下では竿の柔軟度が高すぎたために、パラソルが邪魔でヘラブナの取り込みがとても大変だったのです。そこでパラソルの下でも取り込みが容易であろうとの思い込みで、先調子の嵐月に食指を伸ばした次第です。


 ただ先の経験にありますように神威や煉のような手に負えない程のコシの強さがあるとどうしようとの心配はあるのですが、コレばっかりはヘラブナを掛けてから初めてわかりますので実釣するしかないわけです。いくら釣具店の店先で繋いだところで全く想像は出来ないのです。先の煉ですら竿単体では軽くて持ち重りもせず使いやすいと感じるのですが、実際にヘラブナを掛けてからの大変さは私のような非力なものには使いこなせなかったのです。
 単純にスペックを見比べても嵐月の16.5尺が96gで煉は16尺17尺共に98gです。穂先と元竿の径を比較しても嵐月と殆ど変わらないのがわかりますが、竿の仕上げ方で随分と違う身のだと感心するほどです。


 今のところ先に手に入れていたシマノの朱紋峰 本式はとても良い感じの竿で、持ち重りもせずに軽快に竿の操作ができますので、ダイワの兆とシマノの本式はいつも竿ケースに入れている私のお気に入りのヘラ竿となっています。そこに嵐月が仲間入りできるかどうかです。


 なかなか本題の嵐月の話にならないのですがもう少しお付き合いください。こ


 今回ご紹介する朱紋峰 嵐月は2018年に発売されたもので既に3年近く経っています。朱紋峰 嵐水や嵐馬の後を受け継いだ状態で嵐月が世に出ました。


 開発のコンセプトは「新時代の硬式先調子」との触れ込みです。この嵐月から取り入れられたのが「スパイラルXコア」ですが、捻れやブレを押さえることに役立っているとのことです。


 実は竿のブレは取り込みを見ているととてもよくわかるのですが、軽量系の竿にはよく見られる現象でした。私も愛用しているHERA FやHERA Sでは取り込み時に横振れを起こしてしまいます。実際横振れを起こしたとしても取り込みそのものにそれ程に不自由さは感じないのですが、見ているとなんとなく興ざめしてしまう取り込み姿勢となっていました。


 果たしてどの程度嵐月が横振れが押さえられているのかどうか確認してみようと思いますが、仮に同じように横振れが起きてしまったとすると、Fと嵐月は価格的に1.5倍もの差があるのですが、その差が埋められていない事にもなりかねないのです。
 まぁそれ以外にさすがと思わせる特徴を見いだすことが出来るかどうかですが、今のところ私の感覚ではシマノでは本式がどんな釣り方をも熟して間違いのない竿だと感じていますので、嵐月と本式との差として比べてみたいと思います。また同時に1枚のヘラブナを楽しみながら釣り上げる場合は、ダイワの兆の右に出るものはないとも感じているのですが、嵐月はどの位置に入り込むことが出来るでしょう。


 先ずは外観からです。紋竹模様は今までにもあったと思うのですが、どうも竹竿信仰が強すぎるのかそれとも竹模様を踏襲したい釣り人の欲求かわかりませんが、現代において竹竿とは全く違うアドバンテージを持っているカーボン竿ですから、現代的なカーボン竿らしい模様であって良かったのではないかと思ったりします。
 閃光LやPのような科学竿らしいカラーであっても良かったのではと思うのです。それこそ皆空のようなカーボンを通り越して金属的なカラーも出していたのですから、今更竹竿に戻る必要はなかったはずです。ただ最新でシマノのフラッグシップである普天元 獅子吼などは作り節まで作ってしまうほど竹信仰には呆れてしまいますが、竹竿を愛されている方はどんなに優秀なカーボンロッドが出ても竹竿を使い続けているのですから、何も竹竿に近寄っていく必要はないと思うのですが、メーカーのデザイナーの考え方なのかヘラ釣り師のアドバイザーによるものなのかは知りませんが、なんとなく時代を逆行している感じがしてしまいます。


 握りはしっとり綾織握りⅡで掌の当たりが優しく痛くなりにくい設計となっているのは皆空から始まったのではなかったでしょうか。

 リリアンもショートタイプが取り入れられているのですが、実はこのショートタイプも竹竿では当たり前だったのです。何故かカーボンロッドのリリアンは長めでした。これはグラスロッドからの流れを引き着いていたのでしょうが、回るリリアンになってからでも比較的長めが続いていました。


 いよいよ実釣と参りたいと思うのですが、餌の振込調子そして合わせ調子に取り込み調子と続けて感想を述べたいと思いますが、プロローグが長くなりすぎましたので続きは明日のブログでご紹介する事と致します。