両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 餌の仕上げ方は想像力

 ヘラブナ釣りが難しい釣りであるかないかは、その日に作り上げた餌次第のところがあると感じています。上手くマッチすればそれこそ簡単に釣れてくるのですが、少し餌の仕上げ方のポイントがずれてしまうと当たりすら出ないなんて事になってしまいます。


 ヘラブナが好む匂いがあるかどうかは知りませんが、集魚効果の高い餌に共通しているのは、水中を漂う粉状の餌があるかないかと感じています。それはうどん餌でも同じ事でうどんそのものは漂うことはないのですが、うどんに付けたまぶし粉がどのように分散するのかによって釣果が変わってきます。


 うどんのまぶし粉は基本ペレットです。初めから粉砕されているペレットが売られていますが、粉末から2C・3C・4Cと砕かれているサイズが違っています。またコーヒーミルで砕いている方も多数居られますが、その場合も粉末を使って洗いペレットを捨てている方、下反対に粗いペレットを使って粉末を捨てている方、または両方を混ぜて使っている方と居られますが、その場合のうどんからペレットがどのように剥がれるかをどの程度想像されているかどうかです。


 個人的にはうどんからペレットはいち早く剥がれた方が当たりが早く出ると思っていますが、まぶし粉に対してヘラブナは寄ってくるのですから、うどんには何時までもペレットが付着していた方が良いとの考え方もあります。


 それはどちらが良いかは実際試す以外ないわけで、いち早く剥がれた方が良いのか何時までも附着していた方が良いのか、それこそ想像力を働かせながら対応する必要があるはずです。


 次に団子餌についてですが私の釣り方はいつものように底釣りです。宙釣りやカッツケ釣りなら団子餌の特徴を遺憾なく発揮できて、団子餌がいち早くバラケて粒子が広く拡散する事であっという間にヘラブナは集まってきます。盛期なら5投以内で触りが出る程に集まって来ます。


 ところが底釣りにそのような餌を使うと水面近くに集まってしまって、底にはヘラブナが居ないなんてことになってしまい、餌が着底すると触りすら出ないなんてことが起きてしまいます。


 その為に底釣り用として売られている餌は、重くて開きが遅くて底に着底してから徐々に開くような設計をされています。その為に底でじっくり待てる餌となっています。反対に言えばなかなか寄らない餌ともいえるわけです。そんな寄りの悪い餌だとしても活性が高い日には綺麗なツン当たりを返してくれます。
 但し袋に書かれている通りの水加減で作ってさえいれば、綺麗なツン当たりを返してくれるとは決していえないのです。


 では寄りの悪い日や触りが出ていても食い当たりが出ない日に当たるとどうすれば良いかです。


 アピール度を高める餌の1つが広く分散する餌でしたが、それでは底釣りが成立しないのですから、底にヘラブナを誘導して底にある餌に興味を持たせる必要があるわけです。その解決の仕方の1つが餌そのものを軽く仕上げることと思っています。


 沈下するまでの時間が掛かれば掛かるほど、ヘラブナに対するアピール度が増えると考えられますが、単に遅くしてしまうと上ずり現象を起こしてしまいますので、沈下速度を抑制しながらその間はバラケないそんな餌造りが必要となってきます。いうは簡単でなかなかその餌を作るのは難しいのですが作り方は後記としましょう。


 もう一つは沈下速度は速くしてバラケ易い餌を作る方法です。バラケる速度が速ければやはり上ずりますので、単にバラケを早めるのは良くないのですが、もし沈下を開始して底近くでいち早くバラケる餌が出来るとどうでしょう。やはり集魚効果も高くて底にある餌に興味を持ってくれるはずです。その為には極力重い餌が有効と先の記述と反対の論理となります。


 先ず軽い餌を作り上げるために必要なのは宙釣り用の餌として売られている餌を使います。基本より水を多めに入れ全体にかき混ぜて水と餌を馴染ませます。一端それで吸水できるまで放置してから今度は締めるための餌を入れて混ぜます。締める餌は好みで良いと思いますが、余り重さが加わらない物がこの場合は適していると思います。
 時間差で餌を追加しますと不思議なことに最初に全ての餌を入れてから水を入れるより、水面近くではバラケずにゆっくりと沈下を始める餌が出来上がります。但し沈下速度が極端に遅い場合は上ずりが酷くなりますので、その場合は押し練りをしたり空気を抜いて早く沈下させます。
 これらの餌を最初から全てを混ぜて水を入れるのですが少し多い目に水を入れて団子に仕上げると、案外早めのバラケ方をしてしまうのです。この方法でヘラブナを底へ誘導していくのですが、余り深い水深には適した方法ではありません。途中で食って走られることも起きてしまいますので、深くても2m以内の底釣りに適していると思います。


 もう一つの方法が軽めのグルテン餌とバラケる餌と締める餌の3種類を使って仕上げる方法です。グルテン餌はそのままでも締まるのですが案外マッシュ成分が水面近くで分散してしまいます。その為にグルテン餌を使っているにも拘わらず浮かせてしまい、底釣りが成立しないなんて事も起きてしまいます。反対に締めすぎたグルテン餌ではいつまで経っても当たりが出ないなんてことになりかねません。
 こんな現象が出るときは決まってダンゴの表面が滑らかに仕上がっていないのです。手水を加えるなどをして表面を滑らかに仕上げるようにすると上ずりが抑えられます。


 次に例えば団子の底釣り用のような重くて開きの遅い餌に対して、軽めでグルテン量の割合が少ないグルテン餌を混ぜて作ります。両方のいいとこ取りが出来る餌が出来ますので、当たりが遠いとかカラツンが多いと感じた場合には試してみる方法です。案外バランスの取れた餌に仕上がると思っています。


 こんな色々と苦心する餌造りをするときは決まって当たりが出にくい日に当たりを出そうとするときです。
 容易に当たりが出る日には変に餌を混ぜて作りあげるより、単品の餌を袋の通りの水分配合で作った方が失敗しません。
 そんな餌で容易に釣れる経験をしてしまうと、当たりが出ない日に工夫が足りずにボーズを食らってしまったりします。当たりが出ない触りが出ないのなら、今持っている餌の中から何を混ぜることでどんな餌に仕上がるかを想像し、それを実際に作ってみて反応を確かめることではないでしょうか。
 以前4種類の餌を別々に作って試し釣りをしてときでも、結局その4種ともその日には合わない餌で午前中ボーズを食らってしまったのです。過去にはその試した餌で30枚程度は釣り上げられていたのですが、その日は全く反応が得られなかったのです。


 そこで初めから作り直しました。その時に作ったのが団子の底釣り用とペレットが初めから配合されている団子餌です。底釣り用は開きが遅くて重い餌ですが、ペレット配合はペレットのおかげで開きがとても早く仕上げられる餌で、両方を混ぜてしっかり練ったとしても開くのが早いのです。但し思った以上に開く時間が早かったので粘りを強める餌を添加した釣り餌を作り上げました。この餌にすることで午後からは爆釣に転じたのですから、午前中のボーズは一体どうしたものかと途方に暮れたのです。


 どんな餌かを具体的に書くよりは、餌の持っているイメージを膨らませて理想の餌に仕上げる事が重要で、その場その場で出来ることをするだけで良いのですから、如何に想像豊に餌を作ることが出来るか。日頃からこんな餌を作るとヘラブナはどんな反応をするだろうと、想像と結果によって知識の積み重ねが必要だろうと感じました。



 その想像力を働かせるために必要なのがそれぞれの性質の違いを知っていることです。下の図はマルキューの団子餌性質表ですが、どの餌が開きが早くて軽いのか反対にどの餌が重くて開きが悪いのかが一目瞭然ですが、今の餌を次への変化をさせるためにはどれをブレンドすれば良いかがわかります。

 下の図はグルテン餌の性質表ですが、グルテン餌同士をブレンドするのも方法ですが、実は団子餌とのブレンドも面白い結果として表れますので、こちらの性質も覚えておくと状況へ変化に対応できる餌造りが出来ると思います。

 これらマルキューの餌都外にもダイワやバリバスなど他メーカーの餌まで使い出すと、それはそれはまた違った餌が出来上がりますが迷宮に迷い込むのも間違いないのです。