両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 浮きの重要性

 最近特に思うことなんですが、浮きからの情報はどのように読み取るのか、どのような浮きの変化で何を感じるのか等、ヘラブナ釣りに於いては浮きに出る情報が全ての鍵を握ると感じています。


 先ずは床取りをすることでそのポイントの水深がわかります。同時に荒れているか沈殿物があるか砂地か泥底かそして傾斜や凹凸があるかないかなど底の状態が想像できます。
 底の情報が理解できることでポイントが選定が出来ますし攻め方も決まってくるでしょう。同時に餌の作り方にも影響が出るはずです。


 それらの情報は全て浮きに掛かってくるわけですが、この部分まではどちらかというと浮力の高い浮きを使うことで、より鮮明に理解が出来ることになるはずです。


 ところがいざ釣りを開始する段階では、その浮力の強い浮きは案外必要ない場合の方が多いと思っています。
 それは浮きの沈下状態でヘラブナが集まっているかどうかがわかりますし、また底近くにいるのか少し上にいるのかなど、遊泳層がなんとなく理解できたりします。
 また餌に対する興味の度合いも理解できるでしょう。冬期や盛期のように極端な差がある場合は、特にその傾向が如実に表れると思うのですが、冬期のそれも厳寒期の時期に出るシグナルは、とても重要であると同時にとても小さな信号として送ってきます。
 それらを察知するためには、やはりその浮きには繊細さが要求されると思うのです。


 ただ困ったことに冬期は季節風が強く吹いてしまいます。そんな強風下では繊細な浮きはとても使い辛いのですが、そんな日に限って余計に繊細で微弱な信号を送り返してきます。それを如何に読み取って当たりに繋げられるか、攻め方自体にも大きな影響を与えますので、浮きの表現とそれを読み取るチカラが要求されると感じています。


 ここで少し反対の意見になるのですが、その微弱な信号を読み取ることで対応するのですが、対応のし過ぎで墓穴を掘ってしまうことにもなりますので、どこかで鈍感さも必要のようにも感じます。
 ただ余りにも鈍感すぎると出ているシグナルを見落としてしまって、上手く対応が出来ずに撃沈している釣り人がいるのも間違いありません。それは1つに経験に裏打ちされた思い込みが邪魔をしているように感じます。臨機応変に対応できるのかどうかは例え50年選手だとしても、柔軟性は必要になっているようにも感じます。


 色々と書いてきましたが宙釣りならまだしても、底釣りである程度の釣果を望むのであれば、この微弱な信号をどれだけ受け取るかに掛かっているように思うんです。その為にはやはり敏感な浮きが必要なように思えてきます。
 そういう意味でも最近は浮力の小さな浮きを使うようになってきました、好きのフォルムとしては胴の張りがなだらかなスリムタイプではあるのですが、昔のうどん浮きのようなストレートタイプではなくて、スリムな流線型を留めているタイプを使うようにしています。


 実は胴の張りが殆どない寸胴タイプの浮きは、当たりが出るととても綺麗なツン当たりを返してきます。そういう意味で直径はある程度の太さが合ったとしても、ストレートタイプの浮きは盛期に適していると思っているのですが、それを冬期に使いますと微弱な触りがなぜか殺してしまうのか上手く出すことが出来ません。それを浮力の少ないスリムで少し張りのあるタイプを使いますと、とても小さくですが前当たりや触りが表現できたりします。
 勿論スリムタイプでも浮力の高い浮きがありますが、微弱な動きは消してしまっているようにも感じるのです。


 2.5mm厚の板オモリだとして何㎝程度の重りを巻いていますでしょうか。浮力のしっかりしている浮きでは4㎝程度を巻ける浮きがあります。あっ!その前に同じ板オモリの量だとしても、浮き全体のいわるゆる全長の長い浮きと短い浮きでは、当然その挙動が違ってきますので、仮に30㎝の浮きだとして1つの目安が2㎝の板オモリを想定しています。これ以上長いオモリを使いますと、厳寒期では当たりが半減してしまっているのではと感じてしまいます。


 実はこんなことが出来るのも底釣りだからこそです。餌は底以上に沈まないのですから、浮力が少ない浮きであったとしても沈没することはないのですが、宙釣りであれば最低限餌を保持できる浮力が必要ですから、一概に浮力の小さい浮きを使うこと出来ないでしょう。


 そんな浮力の小さな浮きを使っていて理解できない浮きの動きがあります。それは仮に4節浮きのトップが出ているとします。それで両針とも着底してなじみきった状態です。ところがそこから1節または2節もう一段階沈めてしまってそのまま落ち着いてしまう現象と、反対に1節や2節浮き上がらせて静止する現象です。
 それが餌を打ち込んで直ぐに起きた場合は別としても、一端静止してからそんな動きが出て、また元の位置に戻ったりまた沈めたりと、一体水中でどうなっているのだろうと思っています。


 底釣りをしていますと基本的に底以上には餌は沈まないのですから、浮きが沈むためには餌が引っ張られているはずです。それは当然のようにスレだとは思うのですが、そのまま餌を打ち返そうと竿を上げると食っていたりと、なんじゃこり!なんて思うこともあるのですが、当然そんなことは希の希でしかありません。


 何れにしても微弱な信号を察知するためには浮力が少ない浮きが必要だと思っているのです。そうなると底釣りの浮きとしての原則である返りの良い浮きが良いとは言えないことになってしまいます。


 しかしあれもこれも単なる思い込みって事でもあるのは間違いなく、結果として釣れたらそれが自分にとって良い浮きのはずです。誰がなんといおうが浮力の高い浮きが良いとの意見もあるでしょう。
 今回特に浮力の少ない浮きについて書きましたのは、冬期にやはりヘラブナに対するアピール度が重要だと思うのです。その為には浮力が少ない浮きを使うことで、自動的に餌の沈下速度は遅くなってしまいます。これはハリスを長くしたのと同じ効果です。
 そして最近ヘラブナのサイズにかかわらずとても微弱な当たりを返してくることを多く経験しているからです。それも黒線の半分や三分の一程度の当たり方です。


 こんな当たりを見極めるためにはトップの出方も重要で、節のカラー部分がイメージとしては5㎜以下出ていて、その直ぐ上に黒線が見える状態にしておくと、この微弱な当たりもしっかりと読み取ることが出来たりします。
 この出方はそれこと竿の操作でなんとでも出来ますので、1度試されるのはどうでしょう。私的には冬期は間違いなくこの状態で待つようにしています。