両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 当たりの見定め3 カラツン

 カラツンの多くはジャミだと思っている方が多くいます。また食ってないからスレだ!と決めつける方も多くおられます。はたしてそれが本当でしょうか。
 カラツンでもそれこそ底釣りでは教科書通りの、浮かしてツンの当たりですらカラツンになったりします。綺麗な節当たりでもカラツンになったりするのですからお手上げ状態ですが、実は多くのカラツンは実際に食っていることがわかりました。


 餌を吸い込んだとしてもヘラブナが何らかの違和感を感じると間髪入れずに吐き出してしまうのです。


 この速度は目にもとまらぬ早さですから、浮きに出た当たりを目で確認した上方を脳に送り、脳から合わせ動作をするようにと腕に指令が出るには、0.5秒以上の時間が掛かってしまっています。


 人が痛みを感じる速度は時速288㎞とわかっています。ついでの話ですがくしゃみで飛ぶ息の速度は時速320㎞です。コロナ患者がくしゃみをするとコロナウイルスを時速320㎞の速度で吹き飛ばしているって事ですよね。


 速度的に早い例として例えられているのが目の瞬きです。瞬きは人によって違うのですが平均でに0.1秒程度で、歳と共に遅くなってしまうのですが0.2秒あれば瞬きは終わっています。


 ではヘラブナが違和感を持って吐き出す速度はどの程度かですが、実は1,000分の8秒とこれもわかっています。この速度はNHKの捉えたカメラからの解析されたものですが、0.008秒ですから瞬き速度より早く吐き出していることになります。


 このことから当たりが出てから合わせていると全てカラツンとなり釣り上げる事は皆無になります。


 つまり当たりが出てそれを目で確認して竿を上げるまで0.5秒以上かかるのですから、どんなに素早く合わせてもカラツンになるのが本来の状態だとなるのです。つまりヘラブナは釣れなくて当たり前ってことになります。


 カラツン対策をするためにはカラツンにならないようにするより、どうして釣れないはずのヘラブナが釣れてくるのだろうと考えた方が良いように思います。


 カラツンが本来で特別なときだけ釣れてくるのですから、如何にその特別な状態を常に作り上げるかが課題となります。


 結論を先に述べるとするなら、ヘラブナの口に入っている時間を長くすることに尽きるわけです。


 海の魚や貪欲な魚の場合は、餌を咥えた状態で放置していると喉の奥まで飲み込んでしまいます。ところがヘラブナが飲み込んだなんて経験は10年で1度あるかないかです。タイミング良く掛け合わせない限り釣れてくることは殆どないと思うのです。


 つまりどうすれば口の中に長く留めておくことが出来るかを考えれば良いことになります。


 多くの場合はカラツンになる餌は硬い餌と相場が決まっています。硬いほどヘラブナは違和感を覚えるのでしょう。これはうどんでも団子餌でも同じ事です。
 しかし釣り池や養殖池では硬いペレットをそのまま撒いてしまいます。それでも違和感なく食っているのですから、餌が硬いだけでは理屈に合いません。


 団子餌の場合ベトコンにして対応することも可能ですが、団子餌をベトコンにすると短竿で桟橋の近くに落とし込み釣りでは成立しますが、少し沖目を狙う場合は餌が保ちません。


 なかなか悩ましいのですが一つの方法として考えられるのが針を小さくする方法です。ペレットであれば硬くても食ってくるのですから、ペレットサイズであれば違和感なく食ってくれるのではないかと思うのです。
 その1つの例がマルキューの一発です。この餌は殆どの池で禁止されているはずですが、禁止理由はヘラブナが口深く吸い込みすぎてしまって、針を外す場合にヘラブナを傷つけてしまうからです。もう一つは漂う団子餌と一緒に誤飲してしまうからでもあります。
 この方法であればうどんでも極超にすると成立するはずです。


 ところが反対に大きなうどん餌でも釣れるというとは、その大きなうどんでもヘラブナは長く口内に餌を留めている事があるって事になります。ただ不思議なことに同じ仕掛けで同じ餌を使い続けていても、あるときから突然カラツンになってしまう場合があります。これはいったい何が起きているのでしょう。
 存念ながらヘラブナの世界を正確にうかがい知ることは出来ませんが、そんなときこそ針を小さくして餌を小さくしてもみることで、案外これだけでカラツンから脱出することが出来たりします。


 もう一つが針先の状態です。針掛かりがいいようにと針先を出して釣る方がいます。それだとヘラブナが吸い込んだ瞬間に違和感を感じて、直ぐに吐き出してしまうようになって、まさにカラツン地獄が待ち受けているのではと思うのです。
 ただ反対に考え方として、針先を出していることでヘラブナが吐き出すときに口に掛かるというものです。これは実際にどうなんでしょうね。


 実はこれは目の前にいるヘラブナで実験したことがあります。余程食い気がある場合は別ですが、針を付けていない餌を落とすとスッと吸い込んで吐き出さないのですが、針付きの餌の場合は一瞬で吐き出してしまいます。偶にそのまま走ってしまうこともありますが多くの場合は吐き出します。
 やはり針が付いていることで違和感を感じている様子です。


 また針だけでなくハリスも関係している可能性があります。その為に底釣りの場合にカラツンが増えると浮き下を寄り多くズラスようにするのですが、ハリスが底に這っているためにハリスとしての違和感が出にくいと思うのです。


 しかし歳と共に鈍くなっていきます。少しでも長く口内に留めない限りヘラブナは釣れてくれません。やはりどうしても吐き出したくないと思わせる餌を作る必要がありそうです。さてどんな餌が適しているのでしょうね。


 でもそんな餌を見つけられるとヘラブナが簡単に釣れすぎて面白くなくなるかも知れませんね。
 やはり難しいままの方が良いのでしょうか・・・・う~ん。。