両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 科学的考査

 色々な角度からヘラブナ釣りを見てきました。所々で科学定期考査を交えてきましたが、ここで言うところの科学的考査は如何に釣り上げるのかに重点を置いています。幾ら理論がわかったところで役に立てないのであれば全く意味をなしませんからね。過去に聴力と嗅覚について取り上げてきましたが、今回は視力について取り上げてみたいと思います。


 一般に魚は色盲だとか色は判別出来ないとかの意見を言われるか違いますが、魚の種類にもよりますが色は確実に識別していることは解っています。給餌行動と合わせて研究されていたのですが、ある色の電灯を付けると餌が出る。またはある色の皿に餌を置くことでその色の皿を記憶させます。すると特定の電灯に集まり特定の皿に集まって来ます。つまり色を識別していることが照明されているのですが、釣り人であれば感覚的にそれを捕らえているはずです。


 先ずは針の色でしょうか。金色、銀色、黒色、ブロンズ色と発売されていますが、ヘラブナ釣りの場合は、長スと短スの違いをわかりやすくするために、それぞれの針の色を違える方法が採られたりしています。私自身も長スに金針短スにその他と別けていたりするのですが、ではどうして針に色が付いているのでしょう。
                         *写真はネットより拝借しました


 1つは目立たせる事でしょうか。金針は魚に対してアピール度が高いと思っているのですが、事実空針でも食ってくるのは金針に多いと感じています。また反対に目立たせないためにブロンズ色や黒色の針を使う場合があります。


 これが海などでも同じ事で今流行の鯛ラバなんかは、色々な色のヘッドにネクタイと称するシリコンのリボンを付けます。この組み合わせも色と大きさとカラー配分とその日の当たりの鯛ラバを見つける事で釣果に繋がるのですが、同じヘッドにネクタイの色を変えるだけでも釣れたり、ヘッドの色を垢から緑に変えると釣れたりと、明らかに色の違いを認識していることになります。
                        *写真はネットより拝借しましした


 魚の視覚情報はS電位という実験によって得られます。その実験によってL型、C1型、C2型、その他にわかれるのですが、出た数値によってどの程度の色が判別出来るかがわかります。
 実は先の鯛ラバで釣れる鯛はL型が100%ですので色盲だとわかっているのです。そのために科学者には理解出来ないことで、釣り人が言うところの色を識別しているとの話は真っ向から否定されてしまうのです。
 しかし実際に鯛ラバの色合いを変えることで実際に釣れて来るのですから、何らかの方法で情報として色の違いを判別しているはずです。


 ではヘラブナはどうでしょう。鮒全般としての実験でしかないのですが、L型62.2、C型33、C2型4.2と色判別出来ている事がわかっています。つまりしっかりと色の違いを認識出来ていることになります。


 水中のそれもある程度の濁り水でどの程度判別出来るかは怪しいのですが、魚は自分の住んでいる水域の色合いに敏感に反応することも解っています。
 その為かどうか解りませんが多分先人の知恵なのでしょう。ヘラブナ用の道糸は赤色系が多いことに気がつくと思うのです。つまり水域には存在しない色は案外魚は無視しているといえるのです。
 とはいえハリスにも有効かは全く実験したことがありませんのでわかりませんが、実は黒色のハリスを使ったことがあります。ハリスは透明なものと一般的解釈から対極にある黒色ハリスですが、実は何の遜色もなく釣れてきたのです。それも1度や2度ではなく黒いハリスを使い続けた時期もあったほどです。
 実は黒い糸の方が歳と共にハッキリと見えて結びやすいのです。


 次に餌の色についてはどうだろうとなるのですが、住んでいる水域に近い色のほうが反応が良いのか、反対に全く別色が良いのかは実験するしかないのですが、ヘラブナの餌に古くからあるスイミーはご存じの通りだと思うのですが、あれはまさに緑色をしています。同系色で餌を見つけにくいと人間的感覚では思えてしまうのですが、案外白色よりよく見えているのではないかと魚の特性からは推察出来るのです。
 餌メーカーが出している団子餌の多くが緑色をしているのも、実験を重ねられた結果導き出された色なのかも知れませんね。