両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 うどんの底釣り 関西風 その6ー6

 今回はうどん釣りで当たりを出す方法を考えてみましょう。


 どんな釣りでもそうですが、先ずは魚が興味を持ってくれる必要がある。つまり浮きにさわりが出ることを優先するでしょう。
 団子釣りだとヘラブナが寄ってくると、浮きが棚に届く前にさわりが出始めることでヘラブナが寄っていることを理解する。その後に食い当たりがでるかどうかを確認して、対策として棚に届くと触らなければ浮き下を変えたり、下針のハリスの長さを調整するでしょう。
 では両うどんの底釣りの場合はどうでしょうか。確かにさわりが出る場合もあるが、多くの場合はいったん底に落ち着いてしまい全く動きません。その後に浮きが動くかどうかですが、待っていても何ら変化が起きないことがあります。
 また当たりが出ても乗らないことも多くあります。よくカラツンと表現しますが、その場合の動きの多くの場合は、糸ズレでしかないと思っています。


 両うどんで糸ズレが出る場合は、ヘラブナの寄りが良くてどちらかと言えば上ずっている状態とも言えると思っています。この場合の上ずりは、水面近くだけでなく底から30㎝程度上を遊泳する事です。そのように上ずってしまうと底釣りでの食い当たりは遠くなってしまいます。それこそ手を焼いてしまう事になるのですが・・・


 如何にヘラブナを底へ向かせるか


 上ずったヘラブナを底に向かせる。または初めから上ずらせない。その対策として多くの場合は、うどんのまぶし粉を剥がれ難くするように、うどんをカットする前にうどん押さえ(コロコロ)で押さえることでしょうか。
 それでも上ずってしまう場合は、ドロをまぶして剥がれにくくする。それでも駄目な場合はノリを入れて剥がれにくくする。つまり水面近くで剥がれない対策をするのが普通のやり方でしょう。
 確かに少しは押さえられるでしょうが、水面に落ちたショックでまぶし粉はどうしても剥がれてしまうもので、完全に押さえることはあり得ないのです。


 ここでの対策として、ドロやノリを使うよりもまぶし粉の粒サイズを変更することで、随分と上ずり方は変わってきます。
 まぶし粉のサイズを決める根拠として、私の判断では、大粒であればあるほどヘラブナは寄ってきます。食べ慣れたペレットサイズに近くなる事と、1度の打ち込みでまぶし粉の量が多いためでしょうか。
 反対に粉末にすると寄りが遅くなります。但しいったん寄ると食いが良くなるのも粉末でしょう。匂いだけ拡散して餌となる粒がないためか、うどんに興味が向き良く食うようになるのではないかと思っています。
 では、多人数の釣り大会や混雑している釣り場で釣果を伸ばすためにはどうするか。


 大粒の餌でヘラブナを寄せてしまう


 但し上ずり覚悟となるので、余りお薦め出来る方法ではありませんが、大粒のまぶし粉であればあるほど、ヘラブナの寄りが悪い厳寒期には有効な手段となります。反対に粉末のまぶし粉で手返しを多くするのも方法ですね。
 ここからは秘密事項でもあるので詳しい話は書きませんが(笑)。どうしたら大粒のまぶし粉をうどんに着けるのかです。
 一般的な尿素で炊いた食用うどんには付きません。わらびうどんの方が断然良く付くのですがそれでも付きにくいのです。
 話が元に戻ってしまいますが、うどんにどうしてまぶし粉が着くのか。これは科学的根拠があります。
 これを「粉体の付着力」と表現します。この説明はネットでも見て頂くとして(笑)。
 粉の付着で知られているのが静電気です。帯電していると埃などが付きやすいですが、うどんには静電気は帯びません。ではどうしてうどんにまぶし粉が着くのか。それはうどんが濡れているからに過ぎません。
 乾いたところに乾いた粉は着きませんよね。でも濡れていると簡単に着いてしまって、取り除くのが大変になります。これは乾いたまぶし粉が濡れているうどんの水分を吸収するために付着現象が起きるのです。
 うどんも同じ事で、表面が濡れていることが大前提です。反対にまぶし粉も濡れていると着きませんから絶対に乾いている必要があります。
 この科学的条件の下でうどんにまぶし粉が着くので、うどんを適度に濡らす必要があります。但し濡らしすぎるとまぶし粉が湿ってしまい着かなくなります。


 まぶし粉を着けすぎない


 この時、必要以上にまぶし粉を着けてしまうと、うどんの表面にまぶし粉が届いていないことになります。つまり粉同士は乾いているのでくっつかず、水面で簡単に剥がれてしまうことになります。これが上ずりの最大の原因です。
 これは至極当たり前のことですが、ついついヘラブナを多く寄せたくなるために陥ってしまう失敗です。ヘラ師の焦りが表れていると言うべきでしょうか。


 
 うどんに適度にまぶし粉を着けた後は、早い時間に使い切る


 そして次も肝心なのですが、まぶし粉を着けたうどんは放置しないことです。まぶし粉を着けてから時間が経過したうどんからは、まぶし粉が簡単には剥がれないのです。不思議なことに水中に入ってからも剥がれようとしません。うどんとまぶし粉が密着し過ぎてしまったためでしょう。


 結論として 


 両うどんの底釣りで当たりを出す最大の条件は、まぶし粉を着け過ぎずに回転速く使い切る事でしかないのです。