両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ダイワ ヘラX インプレッション

 ヘラ竿のラインナップの中で、異質と言いますか異色を放っているのがHERA X(ヘラX)ではないでしょうか。
 私自身好きな調子でもありますので取り上げてみました。


 今回はダイワを限定として話を進めて参りますが、従来型ヘラ竿・軽量系ヘラ竿・軟調ヘラ竿・総合バランスヘラ竿・大助用ヘラ竿と大きく分類することが出来ると思います。


 従来型ヘラ竿としては可も無く不可も無い月光でしょうか。その中でも若干の好みに応えるべく、硬めの剛と柔らかめの柔が用意されていますが、私的には中心的な月光が本当のオールマイティーな竿であり、長竿の若干重めのところがあったとしても、1日使い続けるに苦にならない竿と思います。今流行のXテープも剛と柔には使われているのですが、中心的な月光では何故か使われていないのです。私的にはXテープの威力は全く感じたことがありませんので、どこまで有効なんでしょうねぇ。
 そして価格面でもとても良心的に設定されていて、仕上がりも良い雰囲気が作られていますので、メインロッドとしても十分なヘラ竿だと思います。このシリーズだけで7尺から21尺まで揃えても何も問題はないと思います。


 軽量系としてはFXやF・S・飛燕峰 烈火Sとラインナップされていますが、正直な感想としましては、重要な要素は軽さですから若干の硬度差は許容範囲でどれも大差ないと感じています。そういう意味では価格の安いFがお薦めですが、Fは15尺からしか用意されていませんので、7尺から21尺までフルラインナップで揃えることが出来るヘラSがお薦めのシリーズと思います。


 最近出だしている軟調系は玄むく・Yでしょうか。この竿は特に変と言いますか、竹竿の調子に振った竿ですが池に落とすと水没してしまいます。細身の肉厚で最近のロッドの中ではしっかり重みのある竿として仕上がっていますが、この様式が面白いと感じる方も7尺から15尺までのラインナップで楽しめることと思います。ただ他の竿に比べてしっかりとした重量がありますので、釣具店で繋いでみてその重量感を確かめてから揃えるべき竿と思います。


 総合バランスロッドとしては彼法師や兆でしょうか。自己満足とは言いませんが本調子で仕上がっていてある一定の力が加わると、竿の曲がりの頂点が上手く変化していくまさに綺麗な弧を描く竿ですが、竿に釣らされている感もなくはないかも知れません。
 彼法師も7尺から21尺までのフルラインナップで揃えることが出来るのですが、ハッキリ言いまして資金的余裕のある方限定ではないでしょうか。
 ヘラブナ釣りは、どこか道具の善し悪しは工芸的な意味も含めて用意される方もいますので、竹竿や黒柿のお膳や竿受けなどを揃えることを思うと、彼法師の総ラインナップも大して苦にはならないのかも知れませんね。


 そして大助用としては荒法師武天でしょうが、確かにしっかりとした張りがある竿でありながら、胴の曲がりでヘラの突進を止めるタイプで胴が硬すぎる印象はない竿でしょうか。
 こちらも6尺から18尺までとほぼ揃えることが出来る竿ですから、大物専門で狙っている方にはお薦めと思います。ただ大助用と限定する必要はないのですが、比較的胴の張りがありながらも曲がってくれる荒法師武天は、使いやすい竿に仕上がっていると思うのですが、実は今回紹介しますヘラXと殆ど変わらない印象を持っています。


 下記は尺数と自重と価格です
 


荒法師 武天


尺  全長(m)     自重    本体価格(円)  
6    1.80        37      38,500 
7    2.10        47      40,500
8    2.40        56      44,000
9    2.70        68      49,500
10    3.00        77      55,000 
11    3.30        81      60,500 
12    3.60      93      67,500 
13    3.90        95      74,000  
14    4.20        95      80,000
15    4.50        97      87,000 
16    4.80        100      94,000 
17    5.10      100       100,000 
18    5.40      105       107,000 



ヘラ X


7      2.10                  45       25,000  
8   2.40        52       28,000 
9   2.70        64       30,000 
10   3.00        72     32,000 
11   3.30        82     35,000 
12   3.60          95     37,500 
13   3.90           100    40,000 
14   4.20           100      44,000  
15   4.50           102      47,000 
16   4.80           116        50,000 
17   5.10           119      53,000 
18   5.40           123        57,000 


 どうでしよう。重量的には16尺以下は殆ど差がなく、16尺を超えますとヘラXの方が重くなります。そういう意味では16尺以上でしっかりした竿を選ぶとなると荒法師武天が楽に扱えますので有利になりますが、ヘラXの価格はほぼ半額のイメージです。実際ヘラブナを掛けてからの印象もほぼ同じように感じていますが、仮に振り込み調子や取り込みに差があったとしても、価格差を埋める程の差は無いと思っています。


 やはり有る程度の長竿は軽量竿に勝るものはないと思っているのですが、反対に軽量を求める必要の無い15尺以下で特に10尺以下のヘラXは、ヘラブナに主導権を取られることなくコントロールが出来ますので、大助でもなかなか上がってこないなんて事もないのです。
 旧の龍聖の短竿では、曲がりが深くて大助を掛けるとヘラXに比べて倍の時間が掛かってしまう印象があります。新龍聖になってからは強さが増していますので、そこまでの差は出ないと思いますが、ヘラXの使いやすさを改めて感じる事が出来ました。そういう意味では大型狙いだけでなく混んでいる釣り場でも、ヘラXの活躍の場は広がることと思います。


 ある程度の柔軟性は、ヘラブナの取り込みの楽しさを味合わせてくれますので、腰の強すぎる竿は面白くないと思っていますが、反対に取り込みに苦労するような平均サイズの大きい釣り場や、野池で乗っ込みの抱卵大型ベラを強引に取り込む場面に適していると思います。かといって小型ベラでも飛んで寄ってくるようなことはなく、しっかりとヘラブナの動きを受け止めてくれる、硬式本調子と表現することでこのヘラXの調子を理解して頂けるのではないでしょうか。
 振り込みから掛けるまでは、ヘラSのような軽快感は全くありませんが、ヘラブナを掛けてから威力を発揮する竿としてお薦めのヘラ竿と思っています。
 最後に気をつけるべきところとしましては、他の竿に比べて1ランク太目のハリスを使う事をお薦めします。胴全体で受け止めてはくれるのですが、ヘラブナの動きを強制的にブレーキを掛けて反転させてしまいますので、細いハリスでは硬式胴調子の良さが味わえないかも知れません。


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