両うどんのヘラブナ釣り  天釣会のブログ

京都「淀の釣り天狗池」のヘラブナ釣り愛好会

京都 淀の釣り天狗池

 うどんの底釣り 関西風 その6ー5

 うどん餌が用意出来た、まぶし粉も用意出来た。仕掛けも自分なりに用意出来た。では次に何が重要なのか。
 基本的に団子釣りとの差はない。餌がうどんで底釣りというだけだ。だが団子の宙づりに慣れている人は、うどん釣りの当たりに反応出来ないのではないか。
 団子釣りでは、宙でも底でも浮きが動く。先ずは浮きが落ち着き徐々に餌が溶けて浮きが上がり出す、ヘラブナやジャミが寄っていると仕掛けの近くにいるので否応なしに浮きが上下するが、基本的に浮きの動きの中で当たりを待つのことになる。
 餌を振り込み浮きが落ちついてから餌が溶けて、徐々に浮きが上がりだして餌が完全に落ちる前にツンと押さえ込むのが基本パターンだとすると、合わせるタイミングがつかみやすいように思う。


 この一連の動きが団子釣りだとすると、うどんの場合は、餌を打ち込み底に餌が落ち着くと、そのまま浮きも動かずじっと待つことになる。ジャミがいると浮きも動くが基本的に餌は底についたまま徐々に浮き上がることはない。そのまま待っていると突然ツンと当たりが出る。これに反応出来るかどうかで釣果が決まる。
 武士の居合抜きよろしく。静止状態から一気に動く必要があるので、合わせが遅れるとスレになるし、合わせを見送ってしまいアッと思っている間に浮きはまた静止状態に戻ってしまう。続けて当たることは案外少なく、そのまま待ち続けるより打ち返した方が早く当たりが出たりする。


 このツン当たりは0.2秒とかいわれるが現実的には1秒近いと思う。但し浮きのツン当たりを目で追い、脳が食い当たりと判断してから手に合わせるように指令を出し、竿を煽ってその動きが道糸からハリスまで連動させる時間も必要だ。この一連の動きは余程のことがない限り1秒以上掛かることはない。
 この一瞬の動作は、慣れないと大合わせになってしまい仕掛けが絡んだり、運良く針掛かりしても合わせ切れをおこしてしまう。道糸に弛みがないことも絶対条件で穂先から浮きまでは一直線である必要がある。勿論道糸は水中に沈んでいることも条件に入る。
 うどんの底釣りの場合、静止状態が続くために当たるぞ当たるぞと待ち構えて、合わせのタイミングを計ることが難しく、あるとき突然訪れるツンと当たるが、タイミング良く合わせが決まるとなかなか気持ちいい、それも真冬の黒線程度の当たりを決めるとどうだ!と誇らしくなってしまうから大人げない(笑)


 そんな突然にやってくる当たりを取って釣り上げるヘラブナ釣りは、まさに「道」とも言えないだろうか。
 自分なりの細かい拘りと仕草で作り上げる「ヘラブナ道」。そこには数多く釣れたらいいというものは存在しない。道具を整理して身ぎれいにして精神統一よろしく静止時間を楽しむ。大声での会話も相応しくない。シーンと静まりかえった釣り場で静かに静かに闘志を燃やしヘラブナと対話する。釣り上げるヘラブナも静かに暴れさせず静かに寄せて、静かにすくい上げて針を外しそっと池に戻すこの一連の動き。これこそ関西風うどんの底釣りの真骨頂と言うべきものが出来上がる。
 この面白さに大人の楽しみ方があるのではないだろうか。だが反面若者が手を出さない釣りでもある。ルアーのおしゃれ感はどこにもない、ファッションも到底ファッショナブルとは言い難い、真冬に羽毛のスカートをはいている図もなんか恥ずかしい、羽毛の上下に羽毛の靴下でまん丸になっているのもファッショナブルとは言い難い、それこそ汚れても大丈夫という昔の釣りスタイルなのだから仕方ないが、苦みが理解出来る大人の味覚と同じように、いつかは静の釣りも理解出来るようになると思うが、鮒釣りの入門だった野池や小川が減り、親と共に釣りを楽しむ子供も減っているのだろう。一人でもヘラブナ釣りの楽しみ方を理解してくれるといいのだが、管理池も年々減っていく現実にいつしか消える運命がヘラブナ釣りなのかも知れない。

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