両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り ヘラブナはどうして春を感じるのか

 ヘラブナに限らず動物たちは春に産卵または出産をして子孫を残します。その最大の根拠は産まれた子供の育てやすさに起因するのですが、春になると気温や水温も高くなり環境の厳しさから解放されます。当然その恩恵は餌となる動植物にも及びますので、それを餌として育てることが出来るために春に産卵や出産する事になります。


 ではどうして動物たちは春を感じるのでしょう。それは日長によるものです。この日長は「ひなが」または「にっちょう」と読むのですが、その読み方によって意味が少しだけ違っています。


 日長(ひなが)の場合は、春に向けて徐々に日(太陽が出ている時間)が長くなることを感じることを意味します。
 日長(にっちょう)の場合は、日照時間が長いことを意味します


 似たようでいて別の意味になるのですが、生物たちが産卵出産に向けて感じるのが「ひなが」によるものです。冬至が日の時間が一番短いのですが、そこから徐々に日の時間が延びだしていきます。その時間が延びていく事を感じるのが「ひなが」で、その日の長さが徐々に長くなることを感じ取って、卵巣や精巣の発達をさせていき春本番を迎える時期に産卵出産をします。


 動物の場合は甲状腺ホルモンの刺激となっているのですが、ヘラブナのような魚類に甲状腺があるのかどうかは知りませんが、脳の刺激により産卵行動に繋がっていきます。


 この日長だけでなく太陽の位置にも関係していると言われています。角度が高くなることで日長(にっちょう)が伸びるのですが、角度によって水中に差し込む日照角度が違いますので、その刺激も受けている事になります。


 実はまだ解明はされていないのですが、日長によって体内の出産に関係したホルモンが変わっていきますが、他にも成長ホルモンなどにも刺激を受けていきます。その結果として摂取食物に変化をもたらせるのです。


 自然界で生きている動物たちは人間と違って季節に合ったものを採り続けています。現代は季節を無視した食べ物が多数で回っています。年中あるキュウリやナスビにトマトと季節に関係なく出回っていますが、自然界では当然その時期に合ったものしか存在しません。


 春の新芽や秋の実りと明らかにその時期にしかないものがあります。もしどんぐりしか食べない動物だったとすると、秋には多く実るドングリにありつけますが、他の季節には存在しませんので餓死してしまいます。種として存続できなくなりますので当然他の季節には他のものを食べています。


 人間では考えられませんが秋にはドングリを食べる動物に対して春にもしどんぐりを与えたとしても食べないのです。


 このポイントはとても重要ではないかと思っているのです。私の数少ないヘラブナ釣りに於いて使用する餌が時期によって食いが違っている事実です。この前まで良く釣れていた餌だったのに、今回の釣行では釣れなくなっていたのです。とても不思議ではあったのですが、考えてみれば至極当たり前のことと思うのです。


 元々自然界には存在しない餌で釣れるのは、その餌に含まれているアミノ酸が関係している事は知られています。そのために見たこともないイクラでニジマスが釣れたり、日本近海に存在しないオキアミで釣れたり、最近特に黒鯛釣りに利用されているコーンも海には存在しないのに食ってくるのです。


 当然ヘラブナも自然界の生き物ですから、いくら養殖されていたからとしても自然界の法則で生きています。良く養殖用の餌で釣ると良く釣れるといわれますが、それは単なる誤解か思い込みでしかなく、もし養殖時に食していたペレットを食べるのだとすると、ダム湖や野に放たれたヘラブナは生きていけないはずです。


 それが成長だけでなく自然繁殖を繰り返すのですから、養殖時に食べていたペレットはヘラブナにとって食したい餌であったかどうかは疑問で、ペレットしかないがために先を争うように食っていたに過ぎないかも知れないのです。
 養殖されているハマチを釣る海上釣り堀がありますが、全く別の餌で釣れるのですから食べ慣れた餌が有効かどうかも解りません。


 へラブナも食べに慣れた餌は最低限食べてはくれるでしょうが、好んで食べているかどうかの判断は難しく、もしペレットに代表される餌が好餌だとするなら、年中ペレット系の餌で攻めれば快釣できるはずですが、決してそんなことはないのですから色々な餌が存在するのでしょう。


 つまり日長が主たる要因として体内ホルモンが変化し、それによってヘラブナが求める餌に変化をもたらせるのではないか。その餌はいったい何だろう・・・と
 ん?ハイ私は全く知りませんよ(笑)。


 そんなのが解っていれば春はコレ、夏はコレ、秋はコレで冬はコレと決め付けが出来るのですが、餌メーカーが多数販売しているのを見ても、まだ解明されていないのではないかと思えます。
 もしその餌が見つけられるとすると年中爆釣を演じられるのですが・・・


 鯛やハマチなどの養殖魚の研究は随分と進んでするのですが、ヘラブナの研究は随分と遅れているというか研究者がいるのかどうかも疑問です。
 養殖業者と餌メーカーが協力して養殖用の餌が開発されたとしても、釣り餌にまで降りてくるのは時間を待たなければならないかも知れないですね。


 案外えーーっ!こんなものを好んで食べるのか!!な~んてものがあるかも知れませんよ。色々と探ってみるのも面白いかも知れませんが、池の汚染を招くようなものは使用しないようにして下さい。