両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 竿(尺数)の変更はすべきか

 ヘラブナの釣行時には尺数の違う竿を持ち込んでいませんでしょうか。釣行先によってどの尺数が良いかもあるのですが、行った先で尺数を迷うことが前提のように色々な尺数が竿袋に入っているはずです。


 私のホームグラウンドである天狗池では大池と小池に別れていますので、大池用は長竿を小池用は短竿と竿ケースそのものを使い分けています。第二ホームグラウンドの清風池の場合は、8尺から17尺・18尺とあらゆるサイズが必要になる場合がありますが、浮き桟橋に入る場合と固定桟橋に入る場合とで大きく分かれますので、その場合も天狗池での大池用と小池用の区別で良い事になります。


 また西池の場合は屋内と屋外で使用尺数が違っていますので、この場合も大池用が屋外用で室内用が小池用と大雑把に分けることが出来るのですが、実は西池の場合はもう少しきめ細かい尺数を用意します。
 屋外用は9尺・11尺・13尺・14尺・15尺・16.5尺で、屋内用は8尺・9尺・10尺・11尺・12尺です。特に屋内の場合は1尺違いで大きく違っていると感じることがありますので、どうしても細かい刻みで用意するようになります。


 さて実際釣行時の竿はどの程度必要かです。磯釣りの場合は事故で折ったりした場合を想定して予備も含めて2本多くても3本で十分です。船の場合は対象魚の水深または釣り方によって違いますが、そんなにコロコロと水深の違う水域に移動したりしませんので、こちらの場合も2~3本も用意すれば十分でしょう。とはいっても基本竿の交換はしないのが前提です。
 渓流釣りでも多く歩き回りますので1本が基本でしょう。鮎釣りの場合も基本的には1本で十分ですが、私の場合は事故を想定して2本は持ち込みます。人によっては瀬釣り用トロ場釣り用と分けられる場合があるでしょうが、そんなに頻繁に攻めるポイントによって竿を交換される方も少ないのではと思っています。


 私の知る限りですが竿を多数用意する釣りとしてはブラックバス釣りがあります。こちらの場合は曳くルアーの重量によって調子の違う竿を使い分けているようで、場合によっては10本以上持ち込まれる場合があります。但し陸っぱりの場合は1本か2本でしょうか。


 ではヘラブナ釣りの場合はどうでしょう。同じ尺数で調子の違うものを用意するのも面白くて私は同尺数を3本ほど持ち込んでいたときがあります。軟調子や硬調子そして竹竿と同じ尺数でも調子が違うと随分と趣が違って楽しめます。同尺数ですから仕掛けを付け替えるだけで即釣り開始が出来ますので、それ程面倒がらずに竿の交換が出来ますので1日の釣りを楽しんでいました。
 極当たり前的には尺数の違う竿を用意されるのではないでしょうか。それ程の尺数を用意していても実際に釣り場で竿の交換はどの程度されているでしょう。そんな疑問を投げかける私も実は朝に用意した1本で釣り続けている事が殆どでした。それで事足りしていたのですから仕方ないのですが、このところ少し考え方が変わってきたのです。


 その第一原因は厳寒期など冬期は同じポイントに餌を打ち続けることで、少しでもヘラブナを寄せようとしていたのですが、それが水温が高くなってヘラブナの活性が高まり簡単に寄るようになると、今度は寄りすぎによる弊害を感じるようになったのです。
 特に私のような底釣りを専門にしていますと集まりすぎは上ずり現象を引き起こします。水面にまで集まっていなかったとしても中層に上がってきていますので、底にまで餌が保たずに途中で食われてしまうことも起きてしまいます。それを気にせずに釣り続けるとそれこそ中途半端なところにヘラブナを寄せてしまって、底釣りそのものを崩壊してしまうことになります。


 集まり過ぎを解消するためには餌の工夫がありますが、それよりも床休めと称しているように餌打ちを止めてしまうことです。それによって活発に動いていたヘラブナは沈静化して、浮きに出る余計な当たりを減らすことが可能となります。
 但しこれもいい加減な話で簡単には散ってくれなくて、数回餌を打ち返すと元の木阿弥状態に陥ってしまいます。


 そこで最終というほど大層な話ではないのですが、せっかく釣り場まで多数の竿を持ち込んでいるのですから、集まっているポイントから離れた位置に餌打ちが出来るように尺数の変更をしてしまいます。そうすることであれほど寄っていて邪魔だと感じていたヘラブナが、餌は静かに着底してツンとした当たりが出るようになります。
 先日も14尺を出していてヘラブナが寄っていることは確認できるのですが、上手い具合に食い当たりを出すことが出来ずに苦労していました。そこで13尺に変更すると不思議と綺麗な当たりが出て入れパクを演じることか出来たのです。
 この場合の尺数の変更は1尺でしたがそれをもっと2尺以上の差を付けると違いがハッキリします。1尺は30㎝ですが仕掛も含めると60㎝ですから餌の落ちる位置は60㎝違っているのですが、2尺違えば120㎝の差が出ますのでもっと違いがハッキリと出すことが出来ます。
 それを今度はもっと仮に3尺変えてしまうとどうなるかですが、180㎝の差が出来ると元のポイントに寄せていたヘラブナは殆ど関心が薄くて新たに寄せ直す必要を感じるほどになります。
 それは隣同士に入った釣り人の間隔がどの程度離れているかを想像すれば解ると思うのですが、近いところでは1.5m程度の間隔ですがそれでも当たりの出方や釣果が違っていますので、集まり過ぎを解消するには尺数を変えることは有効な手段だろうと思うのです。


 私が以前経験した事ですが13尺を出していて余りにも寄り過ぎてしまったので、7尺にまで極端に短くしてみました。この場合水深が同じ程度でしたので6尺違いますので360㎝の差があります。当然全く反応が出ませんので初めから寄せ直す必要がありました。
 その次に10尺に伸ばして見たのです。初めの13尺と次の7尺の丁度中間の位置になりますが、今度は2投目には当たりが出たのです。なんとなくの想像ですが縦方向の帯状に寄せることが出来たのかも知れません。その後も程々の間隔で当たりが続きましたが、このように尺数を変えることによって当たりの出方がそのまま釣果に現れたのです。


 確かに尺数の変更をすると浮きのバランスから床取りまで、なかなか面倒と感じてしまうので簡単に尺数の変更はできないのですが、せっかく釣り場まで持ち込んだ竿を有効に使う方が、ヘラブナの様子によってアレコレと工夫するより手っ取り早いと感じるようになりました。
 何も寄り過ぎ対策だけでなく当たりが出ない時なども、浮きや仕掛けの工夫も良いのですが尺数の変更をしてみるのも方法だろうと思うのですが如何でしょう。