両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 池の底と餌の関係

 ヘラブナ釣りの場合で尚且つバランスの底釣りでは不思議と訪問した池によって、また使用する餌の違いで当たりの出方が違っている場合が多々あります。


 もしそれが野池である場合のオダは落ち葉や枯れ枝そしてヘドロなど、底に溜まっているであろう沈殿物の違いによって随分と差があるのではと思うのですが、傾斜の付いているポイントであれば思っている以上に底は綺麗に保たれている場合が多いと感じています。
 オダが極端に多い場合は底釣りは諦めて宙釣りをする以外なく、または尺数を変更してオダの少ないポイントを探す方がいいのでしょう。


 釣り堀の場合でも箱池の多くは底が比較的平らに作られていますので一面に溜まっている状態になります。また川や谷を仕切っている池の場合などではヘドロが一番深いポイントに溜っている事が多いと感じます。
 また水流が起こるポイントの場合は案外綺麗な底だと思いますが、多くの釣り堀ではヘドロを流すほどの水流は起きていないはずですから、水の入替が少ない池ではどうしてもヘドロが多く沈殿してしまう傾向にあるようです。季節風などの風による水流があったとしても底まで届くような強風は、それこそ台風でもない限り底までかき回すようなことにはならないと思います。


 ホームの淀の釣り天狗池では池の中心部にヘドロが溜まる溝が設けてありますので、比較的底の状態は良いのでしょう。少々重いうどん餌でも綺麗な当たりを返してくれます。つまり池の底がうどん餌が食いやすい状態に保たれている事を意味するはずです。
 ところがヘラブナを釣り上げると底からヘドロが舞い上がるような、底の状態が悪いポイントではうどん餌はヘドロに潜ってしまっているのか、なかなか良い当たりを返してくれないことがあります。


 そんな底の場合はどのように釣れば良いのかですが、簡単にはとても軽い餌を使うことでしょう。グルテンや団子餌が使用可能であれば軽く作ることで、ヘドロの中に潜り込まずに当たりを出すことが可能と思います。
 その為に底釣りで底専用餌を使う場合にには気をつける必要があり、比較的軽さを持たせる餌をブレンドして底釣りでも軽い餌を作ることで対応が可能となります。但し気をつけなければならないのが途中にバラケさせないで底まで保たせる必要があることです。途中でばらけるような粘りの少ない餌を作ってしまうと簡単に上ずってしまいますので、軽いけれどしっかり底まで保つ餌にしなければならないと思います。


 またグルテンの場合は元々軽くて尚且つ小さく餌を付けますので、至極軽い餌に仕上がるはずですから底の状態が悪い池では四季を通じて使い易い餌だと思っています。但しこちらも注意が必要でグルテンは基本マッシュですから、白色が目立ちすぎて途中で喰われてしまうようになります。宙釣りでは全く気にする必要はないのですが底釣りでは厳禁の釣り方になります。


 うどん釣り師としてはどうしてもうどんで食わせたくるのですが、底が悪いとなかなか当たりを出すことが出来ません。そこで先ず初めにすることはうどんを小さくカットして軽さを出すようにすることです。元々うどんは重い餌ですから潜りやすいので、それを理解して使わなければ何時まで経っても当たりが出ない餌になってしまいます。
 ただうどんを小さくすると集魚効果が出にくいので、如何に寄せて喰わせるかを腐心しなければなりませんから、根気の必要な釣り方になってしまうのはと方のない事でしょう。


 そこでもう一つの方法です。先ずは1枚どうにかして釣り上げる事です。うどんでは難しいのですから団子餌でもグルテン餌でも良いので先ずは1枚のヘラブナを釣り上げる事です。但しその1枚は型の大小に拘わらず簡単に釣り上げないで底近くで暴れさせます。そうすることで底に溜まっているヘドロを舞い上がらせてしまうのです。まぁ1枚だけではなかなか解消しませんのでもう少し釣り上げる必要があるのですが、多分5~6枚釣り上げると浮きのなじみが変わってくるはずです。
 つまりヘラブナを暴れさせることで底に溜まっているヘドロが舞い上がり、そのポイントの底の状態を良くすることで餌の視認性が高まり結果として釣果が上がるようになります。


 出来れば午前中一杯は団子餌かグルテン餌で攻めて、午後からうどん餌に切り替える事でうどん餌にも反応してくれるようになると感じています。
 団子餌やグルテン餌で釣れるのであれば団子餌やグルテン餌を使い続けるべきだとなるでしょぅが、あくまでも私的感覚ですが団子餌やグルテン餌よりうどん餌の方が大型サイズが狙えるのです。関西では重量ではなくて全長が長いほど喜ばれますので、いわゆる大助サイズを釣り上げたためにうどん餌を使いたくなります。


 このようなヘドロが溜まりがちの池では、決まって午前中より午後の方が釣果が上がりますが、底の状態が良くなったからだと私的には解釈しているのです。


 反対に比較的軽い餌を使った場合の注意点としては、水温上昇気味の時期は簡単に上ずらせてしまいますので、比較的短いハリスを使って一気に沈める方法を採ります。餌の重さに関係なく沈下速度を上げることで上ずりを少しでも解消するようにしなければ、上ずりが酷くなって底釣りそのものを崩壊させてしまいます。
 反対にハリスを短くし過ぎると底のヘドロに潜りがちになりますので、池が許す限り長くしてフワリと着底させることもひとつの方法と感じています。


 このハリス長のジレンマも使用する餌との兼ね合いで考える必要があり、比較的重い餌の場合は長めで軽い餌の場合は短めで良いことになります。まさに時期とヘラブナの状態に注意しながら1日の釣りを組み立て、今すべきことを的確に対処できるかどうかを考え続けることでしょうか。


 最後に堺市の西池についてです。この池は比較的ヘドロが多く溜まっている印象がありますので1日の釣り方を固定しない方が良いのですが、数少ない私の経験で感じていますのが一定方向に池の水が流れていることです。
 水流というほどの強い流れではないのですが、簡単にヘドロが舞い上がる状態を見ていますと質量が低くとても軽いヘドロだろうと感じています。その為に水流に流されやすく反対に澱みになる部分はヘドロが多いのです。特に屋内釣り場は建物を支えている基礎が池の中に建っていますので、その周辺を釣る場合には底の状態を確認し続ける必要があります。極端な場合は半日で10㎝程度底が掘れてしまいますので、どこに餌打ちをするか十分に考えて対応する必要があると感じています。