両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 あなたも立派なヘラブナ中毒患者

 冬場に限らず当たりが出ないことは多々ありますが、直ぐに当たりが出ない場合は、どれほど待っていられますか?

 両うどんならジャミに突かれない限り針落ちすることはなく、そのままいつまでも針に着いているはずです。堅く作った団子やグルテン繊維の多いグルテン団子もなかなか開かずに針持ちしますが、餌落ち目盛りが出るまでの時間をいったいどれだけ待っていられるのでしょう。


 団子やグルテンを幾ら堅く作ったとしても、うどんのようにいつまでも針に着いていることはないと思うのですが、ある程度待ってそれでも当たりが出ないとして、それから打ち返しますか?それと当たりが出るので待ち続けますか?


 冬の釣りは待ち釣りだともいわれます。確かにその部分もあることでしょうが、待っていると当たりが出るのでしょうか。
 確かにしびれを切らして打ち返そうと思っていても、嫌もう少しと粘ったときにトンと当たりが出て釣り上げる事もあるのも間違いのない事実ですが、私は特に短気なのかも知れませんが、1分2分の時間が長く感じて仕方ないのです。
 基本的に両うどんの底釣りをしていますので、待とうとすれば幾らでも待つことは可能なのでしょう。ですが私としてはソワソワしだして待てないのです。まるて発達障害のある子供のようにじっとしていられないのです。表には出しませんが内心イライラそわそわしてしまいます(笑)


 周りを見ていると静かに待ち続けている人かいます。それも一人や二人ではなく、あるグループなどは、ひたすら待ち続けられていて、忘れた頃に当たったのでしょう竿を上げられて、また打ち返す事をされていました。あの調子ではいったい何枚のヘラが答えてくれるのだろうと思うのですが、それも釣りのスタイルなのでしょうか。


 ここで何度か書いているように、武士も食えねど高楊枝をそのまま表しているような、釣れないことをものともしない精神力には頭が下がりますが、ヘラブナ釣りは精神統一の釣りとまさに禅の世界に迷い込んだような、そんな様相を見ていると私などはまだまだその世界の入口にすら立っていないと思ってしまいます。
 やはり日曜釣り師としては、1枚でも多くかといって適当な枚数である必要があり、100枚も200枚も釣りたくはないのですが、今日は楽しかったと感じる最低枚数が30枚で良く釣れたなぁと感じるのは60枚程度で感じています。
 その枚数で良しと感じるのは、やはり長竿での釣りだからだと思っています。7尺や8尺の短竿で工業製品を作るような流れ作業で、生きものであるヘラブナをポンポンと釣りたいとは思わないのです。


 苦労して掛けたヘラブナの引きを十分に楽しみながら、竿の曲がりを確認する余裕をもち、変に暴れさせずそれでいて主導権を取らせない、そんな取り込みをしていると1枚釣り上げるのがとても楽しいのです。
 その楽しさが30回40回とあれば言うこと無し、中に大助が1枚2枚と混ざることで、腕の疲労を心地よく感じるのはとても快感になってきます。
 そういう意味では、トーナメンターの皆さんは枚数こそ命のように引きを楽しむのではなく、いち早く取り込むことを目指して竿の開発もされているようで、枚数が上がることが1番だとのように見えてしまいます。
 釣り上げた余韻など全く意に介せず次々と仕掛けを投入しポンポンと釣り上げる。釣る技術はあるかもしれませんが、ヘラブナ釣りの楽しみをすっかり無くしてしまっているように思えてしまいます。
 知り合いの中に試合に関心を持ちトーナメンターの仲間入りをしたいような人がいますが、好きな釣りが苦痛になってしまう、そんな気がしてならないのです。


 私には1枚を釣り上げる心地良さ、その快感を求めたいがために早く釣りたくて仕方ないのかも知れません。これはまさにドーパミンのなせる技かとも思いますが、脳内麻薬が効いているのかも知れません。
 だからこそ常人には理解しがたい厳寒期の吹きっさらしの中でも、浮きをじーっと見つめ続けられるのでしょう。


 いち早く当たりを出し合わせ釣り上げる、この一連の動作を続けるには長竿は軽量竿に限ります。竹竿が好きで使いますが、頑張っても16尺程度で17尺以上は小当たりは合わせるのが面倒で、しっかりとしたフシ当たりが出るまで待ってしまいます。それは竹竿の楽しさが竹竿の重さで帳消しになっているわけで、ヘラブナ釣りを半分の面白さにしてしまっています。
 竹竿を使うにはやはり15尺程度まででしょうか。この程度であれば竹竿の良さもヘラブナの引きも両方楽しめると思いますが、冬期になればどうしても沖狙いとなってしまい、17尺18尺19尺を使いたくなります。
 不思議と21尺になるとどんなに軽量竿でも重さ以上に胴の堅さが腕の負担となってしまい、合わせる動作が億劫になってしまいます。その点竹竿は長竿だとしても胴が柔らかいために、案外合わせは楽に出来てしまいますが、竿そのものは重いので餌の付け替えが面倒に感じてしまう所が難点となってしまいます。
 私のような非力なものにとっては、1日振り続けるとしてはカーボンの軽量タイプでも18尺程度でしょうか。18尺で90gまでが目安です。100gを超えると胴が堅くて使いたくなくなってしまいます。


 釣り上げる楽しみは、鋭い合わせと柔軟な竿のいなしと釣り上げるときには全体のしなりで受け止めるそんなタイプの竿が絶対条件と感じています。その内のどれを欠いても楽しみの1つが奪われてくるように思うのです。
 豪竿で力任せに引き寄せるタイプは、私には使えないし面白さをスポイルしてしまうと感じています。


 1日を出来るだけ楽な釣りスタイルで1枚1枚を楽しみながら、時に大助が来ることを夢見て当たりよ来い!と戦闘態勢で待ち構えているのですが、やはり長い時間の待ちの釣りは出来ないでいます。


 1度餌を打ち込んでから数を数えてみませんか?いったいいくつまで数えると打ち返しているでしょう。
 私の釣り方では、1分間の中で1秒、15秒、30秒、45秒、60秒のどれかで当たりの出る目安時間です。それを超えると当たりが遠いと感じてしまいます。
 如何にこの時間内で触りや当たりを出すかを真冬といえども苦心しています。


 このように長く待てないのは、アドレナリンの作用なのでしょうね。1枚の大助はドーパミンを多量に排出して恍惚の境地に導いてくれるとすると、それこそヘラブナ中毒患者の出来上がりとなることでしょう。


 次の釣行が待ち遠しいとの思いを強く感じているとすると、あなたも立派なヘラブナ中毒患者の一人と言うことが出来ますね


 十分にご注意下さいませ(笑)簡単には抜け出せないですからね