両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 30秒で開く餌

 両うどんの底釣りをしている限りたいした苦労もする必要がないのですが、団子餌に至っては試行錯誤の繰り返しです。釣れるときは苦労することなくポンポンと快調に釣れるのですが、当たりが出ないとなると全く当たりが出なくなってしまいます。そんな時はいったいどうすれば良いのでしょう。


 釣れない時の良くあるパターンとして浮きの周りにはひとしきり泡づけがあるのですが、浮きはスレて動いたとしても食い当たりが出ないんです。仕掛けの周りにはヘラブナが寄っているのですがどうして着底した餌にアタックしてこないのでしょう。
 私が取る方法としては底釣りですから餌が着水して直ぐにバラケては困ります。バラケたとしても底に着底してからであって着水時や沈下途中にバラケだすと上ずって仕方ないですから、如何にバラケないで着底すればす即餌が開いてバラケてくれるかです。
 この相反した餌を作ることでなんとか当たりを出そうとするのですがそんな餌を作るのは至難の業です。


 着底して何秒で餌が開いて針から完全に外れるまでの時間を設定するかです。私の場合は平均30秒としているのですが現実的に30秒で針落ちしては早すぎるのです。ある程度浮きが馴染みから餌落ちメモリまで戻る間に出る当たりを合わせるのが一番良いはずですから、30秒で開く餌ではその戻る時間が極端に短いので、ヘラブナが食ってくるタイミングか合わない場合があるのです。
 ただ一定量のヘラブナがポイントに寄っている場合は別で、ある程度集まってからはヘラブナ自身が争って食ってくるはずですから早く開くことで勝負が早く済むと思っています。


 実際釣り続けている間にその餌の開くタイミングは変えています。ヘラブナがまだ寄っていない間は出来るだけ早く開く餌として、集まってくると30秒で開く餌にして釣り続けて集まりすぎてしまうと、今度は1分以上保つ餌にして開きを押さえてしまいます。


 また餌を丸めた段階での操作ですが、初期は団子の表面を粗めにして集まり出すと滑らかにします。たったこれだけの作業でもヘラブナの集まりや動き方が違ってきます。ある程度自分の思い描いた状態に持ち込むと理想的な当たりを出す事が出来るのですが、失敗すると浮きが立つ頃には餌がないなんてことになって、底釣りそのものが崩壊してしまいますので何が何でも30秒で開く餌が良いわけではないのです。


 見ていていつまでも合わせられない方がいます。当然打ち返す間隔も間延びしているのですが、その餌は余りにも硬くてヘラブナが興味を示してくれない餌ではないかと思うわけです。私的には如何に早く当たりを出すかを狙った餌造りをしているのです。
 これは実は盛期だけの話ではなくて冬期でも同じような攻め方をしてます。極端な厳寒期は別として冬期でも同じような攻め方をすることでヘラブナは答えてくれるのですが、先にも書きましたようにそんな早く開く餌を作ったとしても、良い辺りを返してくれない場合はどうすれば良いのでしょう。それこそじっくり当たりを待つ方が良いと思ったりもするのですが、開きが遅いと当たりどころかヘラブナの気配も消えてしまうのですから困ったものです。
 そこで試すのがセット釣りです。団子にうどんのようなセット釣りではなくて、両団子だけれど上針は30秒で開く餌にして下針は1分で開く餌にしてしまいます。団子餌とグルテン餌のセットより有効だと私的には感じています。


 また何度か経験しているのですがその日によって好む餌の系統が違うように感じます。1つはグルテンを含むマッシュ系統です。マッシュが良いのか白い餌が良いのかわかりませんが、ヘラブナの興味を一番引く餌だと感じています。ただ当然これも例外がありますので困ってしまうのですが他には麩系でしょうか。麩系は宙釣りには適しているのでしょうが底釣りではなかなかやっかいです。如何に分散しないようにするかを考えてブレンドを組み立てるのですが、それこそ1つ間違うと上ずって釣りが成立しなくなってしまいます。
 そしてもう一つがペレット系です。日々の餌としてペレットが撒かれていますので、池に放流されてから一番多く餌として食っているのですから、ペレット系の餌も外すことが出来ません。
 本来であれば底釣り専用餌を使うべきなのでしょうが、待つことが出来る点は良いとしても水加減や押し練り具合で釣果が全く違ってきます。私的には底釣り専門でありながら底釣り用は案外使わないのですが、実は一部に主成分は全く知らないのですが緑色をした底釣り専用餌があります。その餌はいつも餌バックにいに入れています。


 大きく分けて4種類の餌になるのですがグルテン餌を含むマッシュ系統、麩を主成分としながらもグルテン配合で繋ぎ止めている軽い餌、ペレットを主成分とした茶色系の下に沈む餌、そして底釣り用でありながら麩を主成分としている餌を餌バッグには入れています。
 色としては白色・茶色・緑色です。これらの中から最低2種類を作ってどちらの当たりが良いだろうと探るわけです。この一手間をするかしないかで釣果が全く違って来ます。
 仮に白系で釣り出してみてヘラブナの寄りが良いのか悪いのか、当たりが早く出るのか出ないのかを確かめます。
 続けてもう一種類の仮に緑色の餌だとしてそれを確かめて反応を確認します。両方とも良くないまたは片方がまだマシと判断した場合は、反応の悪い方をも一種類で別の餌を作ってみます。そして反応の良かった餌と釣り比べるのですが当然その結果より良い方で釣り続けることとなります。


 これだけ色々な事をするのは同じ池でも反応が日によって全く違っているからです。それも2日連続で訪問していたとしても昨日良かった餌が今日は駄目だなんてこともある訳です。勿論その時の水加減にもよるのでしょうが明らかに反応の出方が違っているのです。
 大体の場合色系に軍配が上がるのですが先日のことです。白系と緑系を作ってみました。結果断然色系に軍配が上がったのですが、翌日は白系は惨敗で茶色系にとても良い反応を示したのです。一晩でいったい何が変わったのだろうと思うのですが、明らかに反応が違っているのですから不思議です。


 多くの釣り人は自信を持ってコレで決まりとの餌を使われていますが、私の場合はまだまだ迷いに迷っていますので、この餌で決まりとの決め打ちが出来ないでいます。結果として良い釣果に恵まれることもあるのですが、それこそ迷宮に入り込んでしまうと極貧果で終わってしまうこともあります。
 あくまでも見ている限りですがヘラブナは塊の餌には興味を示さず、綺麗に分散する餌に対して強い興味を得るようで煙幕状にバラケながら沈下する餌の場合は、餌からバラケた餌に集まってきて塊が落ちていっても知らん顔をしています。確かに沈下途中に引ったくっていく場合もあるのですが、多くの場合は口に入れたとしても直ぐに吐き出してしまいます。
 ヘラブナが極端に集まった場合にヘラブナが数度の吐き出しを繰り返しても落ちない餌を作ってしまいますが、そうなるとまたなかなか良い当たりが出なくなってしまうのですから困ってしまいます。
 そうそう塊を食わないヘラブナのはずですがうどんにはしっかり反応してくれるのですから不思議ですね。


 釣り場に着くと初めに書きましたように約30秒で開いて針から外れる餌を作るようにしています。ただ30秒で開く餌はなかなか大変で餌の打ち返しは高回転ですることになってしまいます。短竿ではたいして苦労もないのですが15尺を超えるとなかなか面倒になってしまいます。


 餌作りで考えることはバラケやすい餌を如何に開かないようにするか。開きが悪い餌を如何に良いタイミングで早く開くようにするか。荒い肌の餌を如何に滑らかにするか反対に荒くするか。軽い餌を如何に重くするか。反対に重い餌を如何にして軽い餌にするか。そんなことを餌バッグを開けては考えて餌作りをしているのですが、いつまで経ってもこのブレンドが正解なんてものが見つけられないんですよねぇ。


 そうそうもう一つ付け加えておきますが、このような早く開く餌を使った場合の当たりはとても小さくなります。短竿では裸眼で良いのですが中長尺になるとスコープを使うか使わないかで、当たりの見定めが全く違ってきますのでスコープも是非使っていただきたいです。ただ浮き桟橋では人があるくと揺れてしまってスコープは使い辛いのですが、裸眼では多くの当たりを見逃してしまいますので是非スコープを使われることをお薦めします。