両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 盛期を迎えた両うどんの釣り

 関西を中心とした両うどんの底釣りも盛期を迎える時期となりました。両団子や両グルテンの釣りをしているヘラ釣り師にとっては、両うどんで釣れることの方が不思議かも知れませんが、思った以上に釣果が伸びて良い釣りをすることが出来たりします。


 とはいえうどん餌さえ付いていれば釣れるというものではありません。なんのまぶし粉も着いていない素うどんでは流石に釣果は望めませんが、ヘラブナを寄せるためのまぶし粉を着けることで両うどんの底釣りは成立します。


 その昔もう50年以上も昔のことですが近くの野池まで自転車を走らせ、両うどんにサナギ粉を着けてマブナを相手に釣りをしていました。野池ですからサナギ粉を着けることで成立したのですが、土手に竿掛けを差し込んでクリップで取り付けた竿受け、パイプ椅子に座って二間半の竹竿で釣っていたものです。
 その頃は二間、二間半、三間と竿のサイズを180㎝単位で表現していたのですが、それが12尺、15尺、18尺と30㎝の尺寸法で言われ出したのはヘラブナ釣り独特だったように思います。


 またまたいつものように横道に逸れてしまいましたが、その頃既に両うどんにまぶし粉を着けて釣っていたのですが、関東ではどんな釣り方をされていたのでしょう。勿論今のような団子餌はまだ売られていなかったはずです。勿論グルテンなんか全く世に出ていない時期です。ヘラブナが全盛になったのはずっと後のことのはずですが、せいぜい鯉釣り用にサツマイモの練り餌が売られていた程度だったのではないでしようか。そういえばマッシュポテトが売られ出したのはいつ頃でしょう。何時しかマッシュポテトが全盛となって行ったはずです。


 その頃のうどん池では直系3㎜程度の極細のススキの胴に髪の毛のようなトップが突いた、それはそれは繊細な浮きで静かに静かに釣られていました。まさに職人芸のような世界だった記憶があります。その頃の私には到底無理と確信してヘラブナ釣りの世界から遠ざかる事となったのです。その原因となった池も既になくなってしまいましたが、釣り堀が減る一方ですから今残っている人達だけでも、なんとしても盛り上げて釣り堀が維持出来るようになって欲しいと思っています。


 しかし書き進んでいる内にどんどん横道に逸れています。へそが曲がっているって事でしょうか。


 ではいよいよ今日の本題です(笑)。盛期を迎えた両うどんの底釣りですが、盛期だからこそ難しい場面に直面することになります。ヘラブナの寄りにくい時期であればうどんに付着させている程度のまぶし粉ですから、それこそ何度も何度も餌を打ち返してひたすらヘラブナを寄せることに費やします。その結果として当たりが出て40枚50枚と釣り上げる事が出来るのですが、それが盛期となると簡単に寄るようになってしまいます。実はそこが曲者でもあるのです。


 簡単に寄るのですから簡単に釣れるだろうと思うのは余りにも早計で、簡単に寄るのは間違いないのですが寄ったヘラブナが食い当たりを出して釣れるかとなるとそれは全く別物です。両うどんはあくまでも底釣りですから底にあるうどんを食ってくれなければなりません。それにも拘わらずアッという間に寄ったヘラブナは、餌打ちを繰り返すことで益々上ズってはしゃぐばかりで食い当たりを全く出さなくなってしまうのです。


 1つの方法は如何に上ずられないかです。その為にうどんにしっかり付着させるためにコロコロで押しつけたり、ノリを入れて付着力を増してみたり、剥がれにくくするようにドロをまぶす等をして上ズリを押さえようとするのですが、盛期だからこそそんな努力などお構いなしで上ズル事を簡単には押さえられないのです。


 そうなると少々のことでは解決出来ませんが、そんな時の有効な手段の1つの方法は床休めです。実際に釣るのを止めてしまいます。その間にトイレに立ったり場合によっては池中を散歩したり、釣り友の様子を伺いながら暫くは油を売るのです。
 餌打ちを止めていますので当然上ズっていたヘラブナは姿が見えなくなります。近くに釣り人がいればそちらに移動するかも知れませんが、実際に寄っているヘラブナの数を減らしてしまった方が良いのです。
 そして落ち着いた状態を見計らって再度釣り開始をすることで当たりが出だします。ただしこれも一時しのぎで2~3枚釣る頃にはまた寄りすぎてしまいます。


 反対の方法としては、はしゃごうが喚こうが餌打ちをひたすら繰り返します。上ずっていることなんかお構いなしです。水深の深いポイントではそんなことをしては釣りになりませんが、2m~3m程度であればもっともっと寄せてしまいます。そうすると全てのヘラブナが上ズっているわけではなく、間違いなく底にもヘラブナは集まってくれるはずですから、そこを釣ってしまおうとの考えです。但しこれは根気が必要で打てども打てども食い当たりがなかなか出ないのです。浮きはフワフワと動きっぱなしで待てど暮らせどツン当たりが出ません。両うどんにも拘わらず餌が取られて両針からうどんがなくなってしまいます。それを耐えて繰り返し打ち返すことで釣り上げようとの魂胆ですが、場合によっては上で食って走られてしまったりします。流石そこまでいくともう逃げ出したくなってしまいます。


 そこでもう一つの方法となるのですが、昔から両うどんのまぶし粉は研究され尽くしています。アレコレと添加しては釣果を伸ばそうとするのですが、多分未だにコレだ!って餌は出来てないとは思うのですが、常識とは全く反対のことをするのです。
 それはまぶし粉を着けたとしても集魚効果の極端に少ないまぶし粉を使うのです。だったらまぶし粉は付けなければ良いとなるのですが、寄ってからは素うどんでも釣れ出しますが続けるとヘラブナが散ってしまって当たりが出なくなります。


 今まで寄りの良いまぶし粉の研究をしていても寄りの悪いまぶし粉なんて知らないとなるのですが、実は極端にたっぷりのまぶし粉を着けて直ぐに当たりが出ないように工夫します。
 うどん餌はまぶし粉が剥がれることで当たりが出のですが、まぶし粉がしっかり着いていると何故かヘラブナは食ってこないのです。その食ってこない時間を稼ぎたい為にまぶし粉を極端に付着されて静まるのを待ちます。どんなにしっかり着けたまぶし粉もいずれは剥がれますので、その時に食い当たりを返してくれれば良いとの考え方です。
 ただこれも池によって違いがありジャミが多い池では突かれ続けてしまいます。浮きの上下動が止まらないのです。先日は正にこんな現象が現れた1日で途中で嫌になっていたのですから困ったものです。


 両うどんで入れポンを演じられるかどうかは、集まっているヘラブナが如何にうどんを食ってくれるような状態を維持するかに限られるわけです。全ての条件が整った状態に持ち込めることが出来れば、それこそ池中で誰も釣れてない時間帯に1人爆釣が演じることが出来てしまいます。まさに痛快な時間を過ごすことが出来るのですが、その状態に合わせて大助も釣れてくれると申し分ないのですが、そうは簡単にいかないのでヘラブナ釣りなんですよねぇ。


 さぁて次はどんな作戦でいきましょう。水温が高くなり過ぎてしまった池ですからどんな対策で正解が導き出せるのか、暫くは頭を悩ませる日が続きそうです。