両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 餌に酔ったヘラブナ

 ヘラブナが餌に乱舞し出すなんてことはよくある話で、特に適水温時期となるとその傾向は強く、極端な釣り人などは穂先で水面をかき回して追い散らしてしまうのですが、そんな乱暴なことをしたとしてしても、また餌打ちを再開すると同じように乱舞しだしてしまいます。
 こんな現象に出くわしてしまうと、底釣り専門の私などは全くお手上げ状態となります。まさに底まで餌が保たないとか、途中で食われてしまって走られたりしてしまって底釣りが成立しなくなってしまいます。


 両うどんの場合でも寄りの良い餌を使った場合は、何でも使って良い池は別として、うどん専門池では同じように、水面に集まりすぎてしまってうどんを沈下途中で食って走ってしまいます。竿を取られたりするのもこんなことではないでしょうか。


 さて今回の話題はその集まりすぎる集魚効果の高い餌ではなくて、イメージとしては猫にマタタビの現象でしょうか。
 マタタビには猫のホルモンを刺激する成分が含まれているために、猫が陶酔したような動きを見せてしまうのですが、実は厳密にはマタタビの通常の実ではなくて、その実にハエやアブラムシが卵を産み付けた虫えい果にその成分が多く含んでいます。実を見てつるんとした正常の状態ではなくて、しわが寄っているような実がその虫えい果となります。
 猫の場合そのマタタビによって陶酔状態となるのですが、刺激が強すぎた場合には中枢神経の異常麻痺を起こしてしまいます。そうなると極端な場合は呼吸困難など異常を起こす可能性があるのですが、匂いだけでなく粉末を餌に混ぜたりすると極端な食べ過ぎ状態を起こしてしまいますので注意が必要です。


 ヘラブナにもこのような傾向があるのか、前回適水温にもかかわらず印象としてヘラブナが酔いだしたように感じたのです。過去にもベテランの皆さんからはヘラブナが酔ってしまって釣りにならないなんてことを聞いたことがあるのですが、そのような状態ではないだろうかと思うことが起きたのです。


 第一投目から綺麗な当たりを返して良いサイズが食ってきました。その後も快調に釣れ続いたのですが、ある時点から綺麗な当たりが返されなくなってしまったのです。打てども打てども良い当たりがでないのです。多くがスレあたりでしょうが、人はジャミの仕業だというのですが、どうもそうとばかりはいえないのではないかと思うのです。
 ポイントにはヘラブナが確実に集まっていますから、それこそ入れポンを演じてもおかしくないのですがどうもよくありません。


 その後大きくポイント移動をしてみました。そうすると今度もまた初めから快調に釣れてくれます。ところがある時点からまた食い当たりが返されなくなってしまったのです。そこで約30分床安めをしてみました。釣りを再開するとまた第一投目から綺麗な当たりが出て連れ出するです。ところがまた直ぐに良い食い当たりが出なくなってしまったのです。


 他の釣り人は綺麗な当たりでもカラツンだ!というのですが、何度か綺麗な節当たりでもアゴやエラに掛かってきたことがありますので、節当たりだとしてもスレの可能性は高いわけです。ジャミも大きくなっていますので当たりが強いのですが、綺麗な節当たりを出すほどではないはずです。


 そこで両うどんですがまぶし粉を減らしてみます。すると良い当たり釣れたりするのですが、今度はその当たりが徐々に減り出してしまいます。もしジャミの仕業であればその後も当たりが続くはずですがそれが止まってしまうのです。極端にまぶし粉をつけない素うどんでの試してみたのですが、浮きには全く反応が出なくなってしまったのです。


 良い具合で寄っている時は素うどんにしても当たりが続き、場合によってはまぶし粉をつけているときより早く当たりを返してくれるのですが、今回はまぶし粉の切れ目が縁の切れ目のように、ヘラブナの気配が消えていったのですから不思議です。


 なんとなくの印象で根拠はないのですが、まぶし粉によってヘラブナが酔ってしまったがために、餌を積極的に食う動作に移れなくなってしまったのではないかと思うのです。これもまた検証できればまたやってみるつもりですが、この秋本番に綺麗な食い当たりを見せなくなるには、やはり何か大きな原因があるはずです。それを突き止めたいと思うのですが、実は今回は養殖用のペレットを単体で使ってみた現象です。


 ペレットをコーヒーミルで砕いてそれをうどんのまぶし粉として使ったのですが、釣具店で売られいてるまぶし粉は、挽いたから時間がたっていますので蒸発成分が極端に減っています。ところがコーヒーミルを使って自分で挽きますと、まさに挽き立てのまぶし粉が作れますので、養殖用に開発されているペレット成分をそのまま活用できたことになります。


 余談ですがビタミン剤を砕いて飲んだことがありますでしょうか。通常は糖衣錠ですからとても飲みやすくて、錠剤は胃か腸で溶け出しますので吐き気となって現れることはないのですが、砕いてしまうととてもとても飲めたものではなくて、強い刺激によって吐き気が止まらなくなります。


 これと同じようにペレット形状で固められている養殖用飼料を砕いているのですから、ヘラブナにとっては強い刺激だったのかも知れません。それによって功を奏してよく釣れることが多いのですが、この時期は反対に食欲旺盛ですからその刺激が強すぎたのではないかとも思えるわけです。
 この時は最近の大助対応にしていましたので、単純に寄りの良い餌は使っていなかったのですが、この現象が起きている最中というか最後の1時間は、全く別成分の集魚効果の薄いまぶし粉を使ってみたのです。そうすると明らかに当たりの出方が変わったのです。


 再度検証するとするならば、挽き立てのペレットと挽いてから放置したペレットの2種類を用意して、その違いを確認することで検証できるのではないかと思います。ベテランの皆さんからはペレットは挽きたて効果があるとのことですから、広く知られた効果なんでしょうね。


 ただヘラブナが酔うとの現象が、団子餌やグルテン餌では感じたことがないのですが、もしヘラブナの寄りが良い割に食い当たりが少ないとか当たりが出ない場合は、集魚効果の薄い餌に替えるのが良いのではないかと思うのです。


 しかしいつも思うことですが、ヘラブナとの知恵比べはいつも私の負けで終わっています。これはヘラブナよりバカの証明ですよねぇ。惚けが始まるには早すぎると思うのですが、いつになったら知恵比べに勝つことが出来るのでしょう。困ったものです。