両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 漂う餌

 実際に釣れるかどうかは別として、ヘラブナが興味を示す餌はいったい何だろうと思うのです。
 1つはいつも書いているようにアミノ酸でしょうが、残念ながらアミノ酸効果は視認性という意味ではとても判断しにくいのです。試しにアミノ酸だけをうどんのまぶし粉にしてみるとわかるのですが全く食い気を示さないのです。アミノ酸を池に撒いたとしても知らん顔しているように見えます。アレこれではアミノ酸が有効だとは到底いえない気がしてきますよね。


 海の餌は結構研究されていまして、貝類に含まれるアミノ酸、ゴカイ類に含まれるアミノ酸、エビ類に含まれるアミノ酸も解明されています。この段階でも各種餌に含まれる物質(アミノ酸を含む)に対して、どの物質にどの程度の興味を引くかもほぼ研究されていますので、アミノ酸効果は確実にあるにはあるのですが、アミノ酸単体ではどうも分が悪いように見られます。


 実際池の様子を見ていますと、近寄ってくるヘラブナや餌打ちポイントに集まるヘラブナのように、単純に見えている限りではあるのですがその様子を見ていますと、何に対して興味を持っているのかが徐々に見えてきます。


 絶対的効果が高いのは、間違いなく水中に広く漂う物質(餌)に対して興味を持っているように見えます。


 活性が高い日に当たると一斉に餌めがけて突進し、水中深くまで追いかけていくのが見えます。その勢いは少々重いオモリが乗る浮きを使ったとしても、当然追いかけるヘラブナの方が早くて、餌がポイントまで保たないことが起きてしまいます。


 そんな威勢の良い盛期のヘラブナに対しては、下手にバラケさせて漂う餌を多く使ってしまうと、その日は釣りにならないなんて事が起きてしまいます。では反対に盛期以外だとどうでしょう。
 団子餌を使っていると余計に感じる事ですが、落とし込みであろうが振り切りであろうが、餌が落ちて水中に沈み出すのですがそれを追って水中深く沈むヘラブナより、その周りに漂う餌をひたすらパクパクと食っている方が多いように見受けられます。


 現象としてこれは団子の表面に付着している餌が、水面近くでバラケ易い部分がサッと広がり、バラケ難い部分の餌が底に沈んでいく事による現象のように思うのです。これは両うどんのまぶし粉も同じ事で、剥がれやすいまぶし粉が先ず剥がれてしまうことで上ずらせているわけで、うどんのしっかり付着しているまぶし粉は、簡単に剥がれることなく底に付いていくようになります。まぶし粉はうどんの付着させてからの時間の経過と共に、付着力が高まってしまって簡単に剥がれなくなります。


 このことから解るのは、塊状態である餌よりもバラケる餌の方がヘラブナの興味は高い事を意味しているのではないでしようか。


 私の場合はいつものように底釣りですからヘラブナは底に関心を持ってくれないと困るわけです。簡単に水面で漂ってしまうと餌を追いかけてはくれないのですから、上ずった状態が続いていることにより集まっているのですから、底にある餌は食わない事になってしまいます。
 初めは上ずっていない元々底に居るヘラブナが食ってくれたとしても、何度も餌打ちを繰り返すために、上層だけでなく中層にまで漂う餌が多くなることで、底に居るべきヘラブナも徐々に中層や上層に移動してしまって、結果的に中弛みに陥ってしまうのではないかと思うのです。


 さて困りました。私はひたすら寄せたほうが良いと思っている単純人間ですから、セッセセッセ打ち返す事を繰り返し、午後からは釣りにならないなんて事が起きているのですが、それがある部分では解っているにも拘わらず止められないのです。これでは中弛みが起きるのは当たり前であり、全く学習能力が欠落していることになります。(T.T)


 反対に水中に漂わない餌を使っている場合はどうでしょう。ペレットの荒粒なんかその典型でしょうが、水底に落ちてジッとしていることはあっても漂うことはしません。反対にいうならばヘラブナは簡単には寄ってくれない事になりますが、一旦寄ってくれると長く釣れ続けると考えるのが妥当ではないかと思うのです。


 ペレットでも粉末タイプ、小粒タイプ、中粒タイプ、荒粒タイプとありますが、それをどのように使い分けるかも、釣り師としての腕の見せ所となっているように思います。


 ペレットといえども粉末は簡単に漂ってくれるのですから、集魚効果が高いのは粉末ではないかと思うのです。反対に一旦集まってくれたとするといち早く粒の粗いものに変更して、長く水底に足止めする方策を考えるべきではないかと思うのですが、これはペレットだけでなく団子餌やグルテンでも同じ事のように思っています。


 このように集魚効果だけでいえば漂う餌が有効だと思いますので、団子餌は間違いなく麩が勝っているはずです。グルテン餌はマッシュとそれを繋ぎ止めるグルテン繊維によって構成されています。冬の待ち釣りをされる方には有効な餌だと思いますが、集魚効果は麩系には到底及ばないことでしょう。また冬期には餌をバラケさせるなとの表現も、バラケ餌ばかり食ってしまって刺し餌に興味を示さない事を意味しているのでしょう。
 だとしてもそのポイントにヘラブナが集まってくれない限り良い釣果は恵まれません。ヘラブナが100匹集まって100匹釣れるわけではなく、100匹いる内の10匹釣れれば良い方でしょう。そうなると集魚効果の乏しい餌で少数集まってくれただけでは釣果も乏しい事になりかねません。
 勿論盛期であれば集魚効果の薄い餌でも集まってくれますので、その方が集まりすぎる餌より断然釣果が良くなることがありますので、その時期その時期によって餌は使い分ける必要があると思うのですが、今までの常識とされていた冬期は待ちの釣りでバラケない餌、盛期はバラケさせて大量に集めてく刺し餌まで興味を示す釣りではなく、冬期こそ集魚効果の高い餌を使って先ずは集め、刺し餌に関心を持たせるような餌に変えてしまう事で、冬期といえどもそこそこの釣果に恵まれるのではないかと思うのです。


 ここでのポイントは漂う視認性の高い餌が絶対条件である事、そしてその漂っている餌に数パーセント混ざっているアミノ酸が、素晴らしい効果を発揮出来るのではないかと思うのです。


 取り敢えず1度お試しとして冬期の集まりにくい日に極端なバラケ餌を使ってみて下さい、周りでは一向に竿が立たないような時期であったしても、目の前にしっかりと集まっているヘラブナを見る事が出来るはずです。そして1人爆釣を演じることが出来たとすると、なかなか面白い1日になるように思うのですが、途中の餌の切り替えを間違うと集まっているのに釣れないなんて事になりますので注意が必要です。
 あっ、勿論これはあくまでも底釣りを前提にしていますので、浅棚などではそのまま集魚効果を高め続ければ良いと思うのですが、この部分に関しましては私は全く未経験ですから単なる想像です。ハイ