両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 釣果の満足度は何枚から?

 ヘラブナ釣りは野池組と釣り堀組と大きく別れると思うのですが、大型志向と枚数志向にも別れるところがあると思っています。


 私は軟弱ですから釣れるか釣れないか解らないような野池より、その池にヘラブナがある一定量は確実に居る釣り堀や管理池に釣行するようにしています。せっかくの休日ですからボーズで帰るよりは、やはりある程度の釣果を上げて意気揚々と帰路に就きたいと思うのであります。まぁ、その思いは野池である程度の釣果が上げられますと、釣り堀よりは依り高揚感が強いのかも知れないのですが、ボーズに近い貧果ではやはりある程度の釣果を上げる事が目標になっている私としては、軟弱にも冒険の旅に出る程に重い腰を上げられるほどの魅力を感じていないのです。


 大物を釣り上げる場合と数釣りをする場合とでは、釣り方が違うと仮に仮定したとしても、元々どちらを目標に釣っているのかによって、結果がある程度違ってくるのではないかと思うのです。
 私のような両うどんの底釣り師であっても、出来るだけ釣果を伸ばしたい欲求には抗いがたく、次の1枚を求めて餌打ちに精を出すのですが、大型志向の方はどちらかというと待ちの釣りに近い釣り方になっているように思っています。これは単に私の印象でしかありませんので、その通りかどうかは別としましても、私の釣り方は悪く言えば落ち着きのない釣り方になっているのは間違いありません。良い表現でするならテンポの良い釣り方となるわけですが(笑)、早く当たりを出したい願望がテンポを速めているに過ぎません。


 餌打ちしてから10分も20分も待つなんてことは私には出来ない相談ですが、じーっと浮きを見つめ続けて、やおらビシッと合わせている釣り師を見受けるのですが、何のことはない私が10回打ち込んで1枚も釣り上げられないでいるとしても、その間に1枚また1枚と餌打ち回数の少ない方が釣り上げるのを見ていますと、ある程度待つ必要をヒシヒシと感じてはいるのですが、生来の性分が邪魔をして落ち着きのない釣り方になってしまいます。


 さて、そんな私としましては、ある程度の枚数を上げることを良しとしていますので、大助サイズが釣れる事は、単に釣り上げ枚数の中に1枚2枚と混ざれば良い方で、多くの場合は小助サイズが相手をしてくれているのです。それでも40㎝台の大助1枚より8寸程度の小助が10枚釣れる方が嬉しいのですから、やはりある程度の枚数を釣り上げる喜びからは抜け出せないでいます。
 ではいったい何枚釣り上げられると満足出来るのでしょう。その枚数は絶対的なものなのか相対的なものなのかです。


 まず絶対的と相対的との表現の違いはどこにあるのかです。絶対的とは他のものと比べようもない揺るぎない事、相対的とは他の関係や比較によるその時々により変化する事を意味します。


 仮に他の釣り人達が10枚釣り上げていたとしますと、私が20枚釣り上げる事が出来れば相対的に釣果が良かったとなります。
 絶対的な価値としましては、他の釣り師が30枚釣り上げていたとも、私が20枚と劣っていたとしても、その20枚の釣果で満足出来る枚数だとするならば、20枚の数値が絶対的な価値を見いだせる枚数となります。


 案外相対的な釣果で満足されている場合が多いような印象を受けるのですが、やはり私個人としましては、絶対的枚数の基準がありその基準に達するかどうかで、その日の釣果に満足出来ているかどうかとなります。
 勿論他の釣り師達が釣れない中で釣り上げる気持ちよさは、はしたない感覚ではありますが喜びであるには違いないのです。


 では絶対的な満足出来る枚数はどれほどの枚数でしょうか。それは盛期と冬期の厳寒期でとは違いがあるのかないのかです。


 私的には1年を通して1つの目安は50枚と思っています。ただこの50枚の目標を持つ事は自分で自分の首を絞める結果に繋がります。仮に40枚台または30枚台の釣果があったとしましても、50枚に届いていないのですからどこか残念な思いとしてその日が終わってしまいます。
 もしこれが20枚の目標であったとすると30枚台でも満足出来るはずですから、目標を高く持つのはなかなか大変なこととなります。ただある程度の確率で50枚の目標値が達成出来るとすると、どうしても50枚が抗いがたい目標となってしまいます。


 それが釣果の上がりにくい厳寒期だとすると、当然50枚なんて事はあり得ないはずです。ということはいったい何枚を目標とすべきなのでしょう。10枚を1つの目標とすべきなのかどうかは悩ましいのですが、1枚でも多く釣果を上げたい願望がある間は満足出来ないでいますが、厳寒期こそ絶対的枚数ではなくて相対的な満足度に留める方が良いのかも知れません。
 正直な感想としましては向かい合った釣り人達の竿が一向に立たない日に、ポンポンと釣り上げる快感もなかなか捨てがたく、どうしてももう1枚もう1枚と欲が勝ってしまいます。そこに大助が何枚か混じってくれようものなら有頂天になってしまいますが、それも度が過ぎると恨まれてしまいますので程々にする必要がありますね。


 最近思うのは最終的に何枚釣れているかよりも、1時間に何枚釣れているかで満足度が違っていると感じるのです。
 私の釣時間は朝の7時半に池に到着したとして終了時間が午後の3時ですから、実際に釣っている時間は長くても7時間程度です。これは真冬でも真夏でも変わらないようにしているのですが、多くの釣り人はもっと早く池に到着して釣りを開始されています。
 7時間以上釣り続けるのはなかなか大変で、体力的というより神経が持たないといった方が良いようで、7時間程度で終わっておくと2日連続釣行が可能なんですが、もっと長く釣っていたりすると心身共にグターっと疲れてしまいます。


 その7時間の間中に釣れ続けることは先ずないと思うのですが、1時間に5枚平均釣れたとして35枚、6枚平均で42枚、7枚平均で49枚となります。50枚以上釣れる日は8枚平均となるのですが、実際は平均的に釣れることはないので、1時間に10枚以上釣れる時間帯があって初めて50枚の壁は突破出来ているのでしょう。
 両うどんの底釣りでは、カッツケのように数を狙う事は出来ませんが、それでも年に何度かは60枚70枚と釣り上げる事が出来ます。そんな日はエサを打ち込むのを待っているかのように、底に餌が着底して直ぐに当たりを返してくれるような、テンポの良い釣り方が出来ているのです。
 底釣り特有の綺麗なツン当たりを合わせていると、それはそれは痛快な気持ちで1枚また1枚と快調に釣れ続けて、心地良い疲労感と共に納竿することが出来ます。


 しかしそんな良い日が何度もあるはずもなく、厳寒期には場合によってはボーズを喰らうような厳しい日が続いてしまいます。そんな厳しい日には1枚でも釣れれば満足出来るはずですが、他の釣り師が数多く釣り上げていて自分だけがボーズや1枚2枚程度で終わると、これほど精神衛生上に悪い影響を及ぼすものはないですよね。
 少しでも釣果を伸ばすためには何をすべきか、また一つ一つの悩み続けて1枚でも多く釣り上げる事に腐心することと致しましょう。


 ってことで、厳寒期だとしても目標枚数は50枚のままって事にしておきましょうかねぇ。
 実はこの目標値が絵空事ではないのが、淀の釣り天狗池の特徴だと思っています。腕試しに是非訪れてみて下さい。もし当たりが出ない釣果が伸びないと感じた時には、何を工夫すべきかを試して頂いて、その工夫の結果をまたホームグラウンドで確かめられることをお薦めします。