両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り あなたの脳内麻薬はどっち

 毎週毎週四季を通じてヘラブナ釣りをしていますと、何となくですが自分で釣りたい枚数が決まっているような気がします。初めの頃はまずはッ抜けと10枚が1つの壁でした。それが徐々に増え出しますと20枚に届かなくとも2桁の釣果が目標になります。
 それがいつしか30枚・40枚と増えていき、今では50枚が1つの目安となりました。つまり50枚釣れて当たり前で、50枚に届かない日は調子が悪かったと思うようになったのです。
 また続けて60枚の壁70枚の壁が次に来ているのですが、両うどんの底釣りで70枚を超えるには至難の業というか、実は60枚70枚を超える日は何も考えないで釣り続けられた日でも有りました。
 取り敢えず餌を振り込むと30秒程度で食い当たりが出ますので、それを合わせては次の振り込みと、それこそ何度かは入れポン状態を演じる事が出来るのですが、まさに全てのバランスが合っていた事とヘラブナのご機嫌が良かった為でしょう。


 私は1日だいたい7時間程度の釣行になるのですが、1時間に平均10枚を釣り上げると70枚となるのですが、実際はある時間帯に集中した釣果があり、有る時間帯には間延びしているはずですから、良い時間帯は1時間に20枚程度上がっているかも知れません。1時間に20枚とは3分に1枚釣り上げていた事になります。その3分で餌を付けて振り込み浮きが立ち当たりが出るまでの時間と、合わせてから取り込んで針を外すところまでの合計時間となりますので、とても忙しい入れポン状態が続いていた事になります。
 そんな時は決まってうどんの大きさは、まぶし粉の付着量は、まぶし粉の種類は、浮きの太さやオモリの大きさ、ハリスの太さに長さなど、全く無視し続けていても釣れていた事になります。


 そんな釣果の日と当たりがなかなか出ないので、アレコレと悩んで悩んでやっと釣果が伸ばす事が出来た日と比べると、どちらが楽しかったのかどちらが良い釣りが出来たと思うのでしょう。


 最近は1日50枚が1つの目安となっていますから、35~6枚の日は苦労した割に釣れなかったなぁって思っています。
 45~6枚程度ではやっと40枚台に乗せる事が出来たとの思いがします。
 50枚に乗せる事が出来た日は、何とか釣りが成立した日との感覚になりますので、疲労感も少なく楽しい日だったと感じる事が出来ます。


 正直申し上げて既に立冬も過ぎて本格的な冬の訪れとなりますので、このまま50枚が1日のアベレージだなんて事はいっていられなくなります。場合によってはボーズを喰らう可能性だって有るはずですから、先ずは1枚を釣り上げる事に腐心する事となってしまいますが、秋も深まりますと色々な池で新ベラの情報が聞かれるようになります。そうなるとしめたもので(笑)。50枚の壁は難なくクリアー出来たりしますので、またまた楽しい釣りが続くのであります。


 しかし、この自分なりの目安を意識して作ったわけではありませんが、有るときからの平均釣果が50枚を超えてしまった事に起因しています。これは反対に自分で自分に対してハードルを設けたのと同じ事で、40枚でも30枚でも良かったはずで、目標が少なければ少ない程達成感が得られます。それが反対にある程度の枚数が釣れなければ満足出来ないとの感覚は、どこか麻薬に似た魅力になってしまっている感がします。いや麻薬の経験はありませんので比べようはないのでありますが、脳内麻薬が関係しているのではないかと思うのです。


 脳内麻薬との言葉は聞かれた事があると思いますが、有名な物質にドーパミンとエンドルフィンがあります。共に脳内麻薬の一種ですが、この物質は作用が大きく違っているのです。


 ドーパミンは、興奮状態を作り上げる物質です。美味しい食事をしているとき、楽しい事をしているとき、SEXをしているとき、他人に褒められたとき、釣り大会に優勝したとき、大助を釣り上げたとき、脂っこい豚カツやステーキ、甘いものなどを食べた時の幸せ感もドーパミンの影響で、気持ち良さが最高潮に達するのに寄与する物質です。


 エンドルフィンは、鎮痛・鎮静作用の働きがある物質で、いわゆるモルヒネの作用がある物質でモルヒネの6.5倍の作用があるとされています。この鎮痛剤は依存性のリスクがある事がわかっているのです。ランナーズハイって言葉を聞かれた事があると思いますが、マラソンをしているとその辛さから逃れるためにエンドルフィンが分泌されて、有る瞬間からとても気持ち良くなってしまうために、マラソンを趣味に持っている人は毎日走らずにはいられなくなってしまうのです。俗な表現でいえばSMプレイもまさにコレに当て嵌まります。あっ最近激辛の食べ物が話題になったりしますがアレが食べられるのも、医者から止められている食べ物を食べたくなってしまうのもエンドルフィンの影響です。


 そうそう有名な物質でアドレナリンがありますが、あれはヘラブナ釣りで例えるならば、大助を釣り上げて大声を上げたり、何が楽しいのか仲間同士で大声で話している人の体内で起きているホルモン作用です。
 そうそう重い荷物を持ち上げようとしてチカラを入れるときにヨイショ!というのも、アドレナリンを出すための方法でもあるのです。


 反対に鎮静作用のある物質も紹介しておきましょう。こちらも有名な物質でセロトニンです。興奮状態を沈めるために必要な物質ですが、朝早く釣り場について青空の下で朝日が昇ると、とても清々しい気持ちになると思うのですが、それがセロトニンの影響です。雨の日や曇り空より晴れた日が気持ちいいと感じるのも脳内物質の影響だったんです。


 随分と横道に逸れた話になってしまいましたが、毎週ヘラブナ釣りに通うのもどこかに脳内麻薬の作用があるのではないかと思うのです。
 それは沢山釣れた事による喜び物質のドーパミンか、釣れない事を嘆き苦しみ逃げ出したい衝動に耐えるエンドルフィンか。釣れなくても竿を出しているだけで良かったとの思いのセロトニンか。


 さてどの物質が今日のヘラブナ釣りを喜びと感じるのか、出来ればセロトニン作用のでる晴れ渡る日に、ドーパミンで喜びを感じるような枚数を釣り上げる。そんな気持ち良さを感じたいですが、ここで書いている事は釣れない事の嘆きの部分が多いようですから、案外エンドルフィンが作用して、傷ついた心を癒やしまた釣りに行こうとするエネルギーになっているのかも知れないですね。


 さて、あなたのヘラブナ釣りはどちらの脳内麻薬でしょうか。
 ドーパミンですが?エンドルフィンですか?それとも聖人らしいセロトニンでしょうか。