両うどんのヘラブナ釣り

ヘラブナ釣りで人生を楽しんでいる日曜釣り師です

常時50枚の釣果と大助を釣り上げるために

 ヘラブナ釣り 水温低下時の引き出しその4-1

 最適な水温の時期は特に何をする必要もなくて、それこそ漠然とした釣り方で事足りると思うのですが、釣れない日はどんな対応をするが良いのでしょう。
 特に何もしないで嘆いていたも改善はしませんよね。この池は釣れないなんて嘆いていたとしても、他の人は釣れていたとすると単に技量が足りないだけだ理解しなければなりません。
 良く行く釣り堀でもあの人は上手いなぁって思う釣り人は必ずいますよね。何であの人だけ当たりが出て釣れるんだろうと思った事が多々ありました。


 ではどんなところに技量不足があるのかとなるのですが、私的な感覚で言うなれば現在進行形の釣り方の見直しでしかと思っています。


 呆れてしまうかも知れませんが、釣れない人を何となく見るともなく見ていますと案外多いのが、根本的に針に餌が付いてない事です。
 そんなバカな!と誰しも思うでしょうが、事実そんな事が起きているのです。どうして気がつかないんだろうと思って見ていますが、動かない浮きを見続けて当たらない当たらないと文句を言われているのです。


 単純な話としてエサを打ち込む場合はどこを見ているのでしょう。私は餌の行方と落下地点を見ています。
 波除けパイプがある場合などは特に、その波除けに餌が乗らないようにコントロールする必要がありますが、無頓着に振り込んでしまうと当然波除けを超える場合もあるわけで、振り込みの失敗で波除けを超えるのは仕方ないとしても、餌の落下地点を見てないから越えた事すらわからないなんてこともあるようですが、その落下地点を見ている限り、万一餌が針から落ちたとしても、その餌を目で追っていたのですから落ちたかどうかわかるはずです。
 見ないで振り込んでいる人は、いったいどこを見ているんだろうと思うのですが、私が見ていてもわかるくらいに餌が落ちているのに、知らん顔してそのまま浮きが立つのを待って浮きに当たりが出るかと見続けているのです。


 もし振り込み時に餌が落ちた事に気がつかなかったとしても、最終的に浮きを見るわけですから、その浮きに出るなじみ巾が出るか出ないかでもわかるはずです。
 振り込んで浮きが立ちその後なじみ巾分まで沈むはずですが、そのまま餌落ち目盛りから変わらなかったとすると、当然餌が落ちたと理解出来る気はずです。にもかかわらず見続けている人がいるから不思議ですね。
 両うどんの場合は柔らかく作った餌が飛んでしまう事はあったとしても、団子餌の場合は団子の作り方も1つですが、ヘラブナやジャミに揉まれてしまって棚まで保たないなんてことも多々あるはずです。それでも浮きの変化で餌の状態はわかるはずですが、その場合も餌落ち目盛りで待ち続けている不思議はいったいどうしたものなんでしょうね。


 こんな極端な事は無いだろうと思うかも知れませんが、次に多いのが穂先から浮きまでの道糸が弛んでいたり水面に浮いている事です。
 ヘラブナ釣りの常識としては、道糸やハリス切れを防ぐために道糸を水中に沈めるのが常道のはずです。その状態は確認するともなく確認出来ているはずですが、それすら無視する人がいる事実です。
 浮きの立つポイントは極力一定に保つ方が良いはずです。私のような未熟者はなかなかそうは行かないのですが、最低限道糸がピント張っている場合は、左右はズレたとしても浮きまでの距離は一定のはずです。当然道糸が弛んでいる場合は、手前に立っているのですからポイントがずれた状態だとわかるはずですが、それでも知らん顔してじーっと浮きを見つめ続けているのですからビックリします。


 この2つの事例は極普通にヘラブナ釣りをされている人にとっては無視して良いのですが、不思議と初心者だけではなくてベテランでもいるのですから驚きですよね。
 ただこの次に多いのも、同じように初心を忘れてしまったのかと思うような事です。それは床が取れてない事実です。


 床取りが出来てない人が真正面で釣りをされていたのですが、打ち込んだ後の浮きが何故か傾いているのです。
 最低限オモリによってバランスを取った浮きが立ち、その後馴染んでいくのですから、浮きが斜めに立つはずがないのです。にもかかわらず横に首をかしげたような状態で立っている浮きを一生懸命見続けているのですから、それで釣れたら不思議なぐらいですよね。それでもタマにバシッと合わせられるのですが、当然スレでしか釣れてきません。
 ここまでの極端に床が取れてない人は少ないと思いますが、釣れない原因の筆頭として床が正確に取れてない事が上げられると思っています。
 私的にはあえてなじみ巾を大きく取る場合があります。その方が小当たりが取りやすいからですが、あまり薦められる方法ではありません。


 さて、こんな極端な釣り人は希ですから何の参考にもならないと思いますが、釣り続けていて床がズレる事は多々ありますので、当たりが減ったと感じた時はいち早く床を取り直す事だと思っています。


 さて本題の水温低下しだしたときにいったい何をするかです。水温が違って来た事を何から知らされるかですが、漠然と釣りをしているとわからないような変化ですが、少しずつ何かが違ってきているはずです。私的には具体的に水温を測っているのですが、それ以外にヘラブナ自身からまたは水色からまたは季候の変化によって、何らかの知らせがあるはずですが、その水温低下を感じた時になにをするかとなります。


 私が一番にする事はハリスの長さ調整です。


 宙釣りをする方は釣行毎にハリスの長短は調整されているはずですが、床釣りの場合は基本的に両針とも底に着いているのですから、毎回毎回ハリスの長短を調整する必要が無いと思っています。
 しかし水温の上昇と共に短くしていったハリスを、今度は徐々に延ばす時期に来ていると思うのです。
 これは私の単純な思い込みかも知れませんが、オモリによって浮きが立ち続いて餌の重みで馴染んでいく、その馴染む時間の長さによってヘラブナに対するアピール度に違いが出ると思っているのです。


 高水温時にハリスを伸ばしてしまうと、ジャミの猛攻に遭ってしまうだけでなく、ヘラブナの極端な寄りによって餌が保たない事が起きてしまいます。
 そういう意味では、高水温時は極端に短くする方が良いと思っているのですが、水温低下と共にジャミが減りヘラブナの対応が悪くなったその時、ハリスを伸ばす絶好のチャンス到来と思うのですが、その時期はこの日なんて決めつけるのはなかなか至難の業ですから、徐々に伸ばしては様子を見る必要があります。
 やはりジャミの出方とヘラブナの寄り方が1つの目安ですから、毎回の釣行によって見定める必要があるのですが、困った事に釣行先の池によって状況が違っていますので、その池にピッタリマッチするかどうかは、時の運・・・ではなくて、その日の状況をいち早くくみ取り対応出来るかどうかで、その日の釣果の差が出てくると思います。
 勿論水温低下が起きたとしても、ハリスを伸ばした事によって釣れない事もありますので、何が何でもハリスを伸ばした方が良いとは断定出来ません。
 ハリスの長さだけでなく、その日その日の状況判断が必要になるのは毎釣行間違いなく必要な事ですから、朝の組み立てのままで良いのか悪いのかの状況判断は常に付きまとう事になります。


 釣り人それぞれ色々な引き出しを持っておられると思いますが、始めにどの引き出しを開けるか、寒くなっていくこれからの時期に他の釣り人との釣果の差が出るのは、そんなところにあるような気がするのですが如何でしょうか。